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里帰り出産しないで”自宅に母を呼ぶ”場合の ありがちトラブル回避法

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Lacheev/gettyimages

出産前後に里帰りせずに、「自宅に母を呼ぶ」という方法があります。
転院や移動がなくてママの負担が少なく、パパが初めから育児に参加できるというのがメリットがあるとも言われています。ただし、来てくれる人が実母、義母に違いはあれど、普段一緒に住んでいない人に家事やお世話をお願いするのですから、問題は起こりがちです。
そこで、どんな落とし穴が起こりがちで、どうやって回避すればいいのか、ベテランの助産師の岡本登美子先生に教えていただきました。

【落とし穴1】家のどこに何があるのか、 お母さんに説明するが大変!

先輩ママたちからよく聞かれる、ありがちなトラブルへの対処法を伺いました。
まずは両親や夫など、「勝手知ったる」でない人に家事を頼む際の事前準備から。

回避法1:妊娠中に予行演習に来てもらう

「産後は赤ちゃんのお世話でいっぱいいっぱいになっているのに、『掃除機はどこ?』『食洗機はどうやって使うの?』など、いちいち聞かれて説明が大変だった、という先輩ママが多いようです。

でも、慣れない家で家事をするのは大変なこと。可能なら妊娠中に一度お母さんに来てもらって、予行演習しておくのがベストです。
どこに何があるか伝えたり、家電の使い方を説明したりしながら、一緒に料理や洗濯、掃除をしてみましょう。買い物も一緒に行き、お店の場所を覚えてもらうといいですね。また、近所の人にあいさつをしておくと、お手伝いの人が困ったときに助けてもらえるかも」(岡本先生・以下同)

回避法2:スマホや写真つきメモで詳しく説明

「お母さんが忙しい場合や、遠方などで予行演習に来てもらうのが難しいときには、スマホで写真を撮り、画像つきのメールで説明を。画像つきメールが難しい場合は、メモに写真を貼ってまとめておきましょう」

回避法3:パパのためにもラベリングを

「産後はパパにも家事をしてもらうことになるので、何がどこに入っているのかわかるよう、ラべリングしておくのがおすすめ。『砂糖』『塩』などの調味料のラベルのほか、引き出しやファイルなどにもラベルを」

【落とし穴2】やってほしい家事をやってくれない!

代わりにやってもらったのに、本当にやってほしいことではなくて感謝できない…そんな残念な結果にならないためには、事前の準備が大切なようです。

回避法:頼みたいこと、自分でやりたいことを具体的に伝えておく

「ママは料理や掃除、洗濯などをお願いしたいのに、お母さんは孫がかわいくて、赤ちゃんのお世話ばかりする、というのもよくあるケース。これを回避するには、妊娠中に手伝ってほしい家事や育児を具体的に伝えておくのがベスト。そのとき、自分でやりたいこともきちんと伝えておくと、トラブルが回避できます。お母さんに甘えすぎず、手伝ってもらうことへの感謝の気持ちを伝えましょう」

【落とし穴3】ずっと一緒なのでお互い気を使って疲れる…

自宅で「里帰り出産」を再現するには、それなりの「環境」を整えることも必要なようです。

回避法1:休憩できる個室を用意する

「泊まりでも日帰りの場合でも、お母さんが1人でくつろげる個室を用意すると、お互いにストレスになりません。ママの実母が来る場合、パパもそのほうが気持ち的にラクかも。もし部屋を準備するのが難しいなら、引き戸やついたてなどを利用して、お互いの目が気にならないコーナーを」

回避法2:ビジネスホテル利用の検討も

「家の間取り的に個室を用意できない場合には、近所のビジネスホテルを利用することも視野に入れましょう。もし近所にママのきょうだいが住んでいるなら、そちらの家に宿泊してもらえないか相談を」

回避法3:お手伝いの人にも休日を

「泊まりでお手伝いをお願いする期間は、長くても2週間を限度にしましょう。また、パパが家にいる日は、お手伝いの人に休日を。のんびり観光や買い物などを楽しんでもらうのもおすすめです」

【落とし穴4】パパが育児・家事をしなくなる

お母さんがいると、パパの「早く帰って家事や育児をしよう」というテンションは下がりがち。この状態を防ぐには?

回避法:パパの産後の役割を妊娠中に決めておく

「お母さんがいてもいなくても、産後のママをいちばんサポートしなければいけないのは、パパです。妊娠中にママとパパ、お母さんで話し合い、家事や育児の分担を具体的に決めておきましょう。パパに過剰な期待はせず、感謝の気持ちを忘れずに」

【落とし穴4】パパとお母さんの関係が悪化!

里帰り出産をしないで、ママの実母を呼び寄せる際、トラブルになりがちなのはパパとのコミュニケーション。うまくいくためのコツは?

回避法:性格や生活時間などを双方に伝えておく

「ママの実母の場合、パパは一緒に暮らした経験がなく、生活上のこまかなことが原因で、関係がギクシャクしがち。パパがお母さんを家に帰してしまった、というケースも少なくありません。そういったトラブルを回避するためには、
たとえば
『うちの母は大ざっぱだけど大目にみてね』『パパは朝5時に起きてジョギングに行くので朝うるさくするかも』
など、事前に双方の性格や、就寝・起床・食事・入浴時間などの生活スケジュール、こだわっていることなどを話しておくと安心です」

産後のトラブルを回避するためには、妊娠中にどれだけ準備しておくかがカギのようです。ちなみに、お手伝いに来てくれるのが義母の場合、ママとしては遠慮があったり、リラックスして過ごせない、という悩みを多くあるようですが、それまで関係が深くなかったとしても、お手伝いに来てくれるのなら、遠慮しないで甘え、任せることが大切だそうです。言いにくいことは、パパからお願いしてもらいといいかもしれませんね。(文・たまごクラブ編集部)

■監修:ウパウパハウス岡本助産院 院長 岡本登美子先生

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