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妊娠したら即実践!感染症からおなかの赤ちゃんを守る4つの習慣

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Robert Daly/gettyimages

感染症とは、原因となる微生物が体の内部に入ってきたり、皮膚や粘膜にくっついたりして増殖し、悪さをする病気です。その症状は、体のほんの一部分に炎症が起こるケースもあれば、発熱や発疹(ほっしん)のように全身に現れる場合も。
妊娠中、とくに感染症に注意が必要になるのは、おなかの赤ちゃんへの影響が心配されるためです。妊娠中に注意したいポイントについて、産婦人科医の小川隆吉先生に教えていただきました。

妊娠中の感染症★どうしてうつる?


感染症の感染経路には、人から人へうつる「水平感染」や、妊娠、出産、母乳育児などを通して母から子にうつる「垂直感染」などがあります。垂直感染には、微生物が子宮内に侵入する胎内感染や、分娩時にうつる産道感染、赤ちゃんが母乳を飲んでうつる経母乳感染などがあり、赤ちゃんに影響するため注意が必要です。

妊娠中の感染症★症状は?

病原微生物は、ウイルス、細菌、真菌(カビ)、原虫など。口や皮膚、腟(ちつ)などの侵入経路によってさまざまな症状を引き起こします。

★主な症状
・発熱
・吐きけ
・せきが止まらない
・発疹
・全身がだるい
・食欲不振
・おなかの張り
・おりものの異常
・下痢
・関節痛
・体がかゆい
・のどの痛み

妊娠中の感染症★かかってしまったら?

感染症が疑われるような症状が見られたら、病状を悪化させないために、早めに対処することが大事です。とくに赤ちゃんに影響の出る恐れのある感染症の場合は、必ず産科医に電話で相談した上で、早急に受診するようにしましょう。

妊娠中の感染症は流産・早産、赤ちゃんの先天性の病気を引き起こすことも!!

妊娠中に感染症にかかってしまうと、病原微生物が胎盤を通過して赤ちゃんに胎内感染したり、赤ちゃんが産道を通るときにうつってしまう産道感染が起きたりすることがあります。また、感染症の種類や症状の程度、感染した時期によっては、流産や早産の原因となったり、赤ちゃんの健康や発育に影響を及ぼしたりする恐れも。さらには、先天性の病気を引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。

再感染してしまったら

大多数の感染症は、一度かかると、それ以降は感染しにくくなります。再感染した場合は、妊娠・出産や赤ちゃんへの影響が軽く済むケースがほとんど。これは、予防接種を受けた場合も同じ経過をたどる傾向があります。妊娠したら、自分の病歴や予防接種の記録を確認し、自分がどの感染症に免疫があって、どの感染症に免疫がないのか、知っておくことが大事です。免疫のないものには、より意識的に注意を。不明な場合は産科で調べてもらいましょう。

感染症のおすすめ予防策4

感染症を100%防ぐことは困難ですが、予防策を実践することで、ある程度の効果は期待できます。妊娠中は下記の4つを習慣づけておきましょう。

1.手を洗う

手に付着した微生物は、口や鼻などの粘膜から体の中に侵入しやすい傾向があります。帰宅直後や食事前は、しっかり手を洗うように心がけて。

2.うがいをする

微生物は、口や鼻孔から、のどや肺、腸などの体の深部に入り込みます。侵入を入り口で防ぐために、外出後はうがいをしましょう。

3.マスクをつける

マスクの装着は、空気中の微生物の侵入をできる限り防ぎ、湿度を保つことでのどや鼻の粘膜を保護する役割を果たしてくれます。

4.コンドームを使う

コンドームを使うことで、性感染症をある程度予防することができます。また、ばい菌が腟から子宮に上がっていき、子宮内で感染・炎症を起こすことによって発生しやすい流産・早産を防ぐという意味でも、妊娠中はコンドームの使用をおすすめします。

妊娠中の感染症は、流産や早産・赤ちゃんの先天性異常を引き起こすこともあります。一度かかったり、予防接種を受けたりしたものは免疫があるので、免疫がない感染症よりも症状が軽くて済むことが多いです。自分がどの感染症に免疫があるか、調べておきましょう。また、手洗い・うがいやマスクの装着、感染症の流行時は大勢人が集まる場所への外出を控えるなどして、家族全員で感染症の予防策を心がけるといいですね。(文・たまごクラブ編集部)

■監修:小川クリニック 院長 小川隆吉先生
1975年日本医科大学卒業。同大学産婦人科講師、都立築地産院産婦人科医長を経て、1995年より現職。セックスカウンセラーセラピスト協会会員、日本不妊学会会員。

■参考:たまひよブックス「いつでもどこでもHAPPY妊娠・出産ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション刊)

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