朝ぶろはNG!? 妊娠中の温泉はココが危険&お出かけ・旅先での注意点
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旅行やお出かけでは、いつもと違う場所を歩くため、思わぬ場所で転倒しておなかをぶつける可能性も。また、疲れがたまるとおなかが張りやすくなるので、小まめに休憩をとりましょう。今回は妊娠中、旅先で注意したいこと&正しい温泉の入り方について産婦人科医の小川隆吉先生に教えていただきました。
万が一のため、旅行の宿泊先近くの病院も調べておくと安心
妊娠中に旅行を計画するときに、まず気をつけたいのは妊娠週数です。基本的には体調が安定しやすく、おなかが大きくなる手前の5~7カ月が適しています。ただ体調がよくないのに無理してまで行く必要はありません。また、いつお産が始まるかわからない36週以降は、止めましょう。そして旅行に行く前は、必ず、主治医に相談してください。
旅行を決めたら、緊急時のために、宿泊先の近くの産院はあらかじめチェックしておいてください。場所によっては産院が少ないところや休診の場合もあるので、数カ所調べておくと安心です。また、ちょっとした外出のときも、体に負担をかけたり、不慮の事故を避けるために注意が必要です。
雨の日の転倒に注意
雨の日はビルの床や駅の構内などもぬれ、滑りやすくなっています。歩きやすく、滑りにくい靴を履き、ゆっくり歩くように心がけましょう。
段差・すれ違う人、自転車に気をつけて
街中には、思わぬ段差や死角があるもの。すれ違う人や、前後から来る自転車にも要注意。おなかをぶつけないように注意しましょう。
スーパーなど普段の買い物でも重いものは持たない
食材などは意外と重たいもの。重いものを持つのは基本的にNG。小まめに買い物に行くか、宅配サービスを利用してみるのも手です。
ラッシュは避ける
満員電車の中でおなかが圧迫されたり、気分が悪くなることがあるため、ラッシュ時間は避け、すいている電車や時間帯を選んで。
妊娠中、温泉に入るときの注意点
妊娠中は体が疲れやすい状態です。熱いお湯やぬるすぎるお湯に入る、長湯をするなどは体に負担がかかります。また、脳貧血で倒れる心配も。万が一のトラブルに備え、だれかと一緒に入るようにしましょう。岩盤浴やサウナはママの体やおなかの赤ちゃんに負担がかかるのでNGです。
妊娠中に温泉に入るときに気をつけたい、6つのポイントを小川先生に伺いました。
ポイント1:入浴は1泊2~3回。1回5~10分
長湯や何回もの入浴は疲労の原因に。回数を少なめに短い時間で入るようにしてください。
ポイント2:25度以下や42度以上のお湯は避ける
熱すぎたりぬるすぎるお湯は、体への負担が大。入る前に確認しましょう。
ポイント3:かけ湯をしてから入る
妊娠中に限りませんが、温泉に入る前はかけ湯をして、温度変化に体を慣らしましょう。
ポイント4:1人の入浴は避ける
妊娠中は疲れやすいため、脳貧血を起こしやすい心配があります。1人ではなく、だれかと一緒に入ったほうが安心です。
ポイント5:朝ぶろは避ける
朝起きてすぐは、血圧の変動が激しいため、脳貧血になる可能性があります。入浴するなら、朝食後などに体調を見ながら判断を。
ポイント6:移動時は手すりにつかまる
温泉は床が滑りやすいので、手すりにつかまり、ゆっくり行動するように心がけましょう。
旅行やちょっとしたお出かけも、おなかの張りや転倒に気をつけましょう。遠出をするときは、万が一のため旅先の病院などをリサーチしておくと安心です。温泉に入るときは、朝ぶろは避け回数を少なめにして、長時間入らないようにしましょう。(文・たまごクラブ編集部)
■監修:小川クリニック 院長 小川隆吉先生
日本医科大学卒業。同大学産婦人科講師、都立築地産院産婦人科医長を経て、1995年より現職。セックスカウンセラーセラピスト協会会員、日本不妊学会会員。
■参考:たまひよブックス「いつでもどこでもHAPPY妊娠・出産ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション刊)
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