職場で受けたマタニティハラスメントが原因で、人生初の出社拒否!?
アラフォーママライターの“Naho-mom”です。26歳と29歳で妊娠、出産しました。第1子を妊娠したときは、月曜日から土曜日までのフルタイム勤務。迷惑はかけられないという強い思いで頑張っていましたが、「マタニティハラスメント」を感じる日々に。楽しかった仕事が一気に苦痛になり。
頑張るのは得意。妊婦でも普段通りに仕事をこなす
妊娠したのは社会人3年目のとき。当時、大学の助手として、毎日満員電車で立って通勤し、デスクワークから授業の準備、ミーティングに論文作成などと一日中、大忙しで過ごしていました。
当時の私の職場は、「結婚も出産も仕事での地位を確立させてから…」と考える人が多く、ほとんどの人が高齢出産でした。「25歳の助手の身分で、結婚はもちろん、出産までするなんて」との雰囲気があったことは確かです。
とにかく「妊婦を理由に周囲に迷惑をかけたくない。普段どおりに仕事をこなそう」という強い気持ちで働きました。しかし、それが次第にストレスとなっていたようです。
妊娠7ヶ月目で切迫早産にて入院。周囲の反応は
徐々におなかも膨らみ始め、誰が見ても妊婦とわかるようになったころ、よくかけられた言葉があります。
「いつ産休に入るの?」、「いつ戻って来るの?」、「あなたがいない間は忙しくなってしまう、どうしよう?」と。そのたびに「ご迷惑をおかけし、申し訳ございません」と平謝りしていました。
「妊娠おめでとう」という温かい言葉をかけてくださった方たちもいましたが、みな、人目を避け、そっと言ってくださるのが印象的でした。そして、これがこの職場の現実なのだと理解しました。
そんな中、不正出血が見られるようになり、妊娠7ヶ月目に大量出血。“切迫早産”の診断を受け、絶対安静の入院生活に。それでもまだ、おなかの子のことより仕事のことで頭がいっぱいでした。
職場にお詫びの連絡を入れたところ、最初に「いつ戻れるのか?」とため息まじりに聞かれたことが強く記憶に残っています。
私の人生は私のモノ。マタハラなんかに負けないぞ
入院生活を送っていた2週間は、自身の女性としての理想の生き方などをじっくりと見つめ直す時間となりました。そして自分にとって、生まれてくる子どもの存在が一番大切であることに気づかされ、しばらく子育てに専念すると心に決めたのです。
上司に産後、年度末にて退職する旨を伝えると「あなたは本当に辞めてしまって良いのか?」と何度も聞かれましたが、全く未練はありませんでした。
退職することがわかった途端、同僚たちが冷たくなった気がしました。私のことを自己中心的な人間と思った人もいたようです。残念ですが、仕事上で周囲に迷惑をかけたのも事実なので、それも理解できました。
女性の「働き方」「生き方」は、みんなそれぞれ
産後8週間の休みを頂き、職場復帰。限られた時間ですが、母の力を借りながら年度末まで仕事をこなしました。
ある程度、覚悟はしていたものの、職場復帰は正直怖かったです。これまで登園拒否・登校拒否・登塾拒否などとは無縁の人生でしたが、大人になってまさかの出社拒否。
しかし、体調を崩し職場に多大な迷惑をかけてしまったこともあり、気持ちを奮い立たせて出社しました。
そして、形式上は円満退職。先輩方からは最後まで「もったいない」と言われました。しかし、私が描いた未来予想図には、この職場で子育てと両立しながら働く姿はなかったのです。
妊娠・出産は女性にとって今後のワークライフバランスに大きな影響を及ぼす体験だと思います。私がいた職場では、若輩者の結婚・出産を快く思っていない方も多く、“マタニティハラスメント”と思われることも経験しました。しかし女性の働き方や生き方に「こうでなければならない」はなく、「みんなちがっていい」と心の底から感じています。自分のことは自分が一番理解しているのだと思うのです。
[Naho-mom*プロフィール]
高校男子、中学女子の2人の子どもを持つアラフォーママライター。整理収納アドバイザーとしても活動中。アメリカでの子育て経験有り。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。