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妊娠高血圧症候群ってどんな病気? 自分でできる予防法は?

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妊娠中に気をつけたいトラブルの一つが妊娠高血圧症候群です。以前は「妊娠中毒症」と呼ばれていました。
なぜ、妊娠中に高血圧になることが、妊婦さんとおなかの赤ちゃんに影響を与えてしまうのでしょうか。妊娠高血圧症候群とはどんな病気で、原因や症状はどのようなものなのか、日本赤十字社医療センターの笠井靖代先生に聞きました。

関連:妊娠高血圧症候群に注意が必要な人は?チェックポイント&今日からできる予防法6

妊娠すると高血圧になりやすい人がいるのはなぜ?

妊娠すると母体の血液量が増えます。そのままだと血圧が上がってしまうため、通常は、血管が拡張して血圧を下げる仕組みになっています。ところが中にはそれがうまくいかない場合があるのです。はっきりとした原因は不明ですが、妊娠15週ごろまでにつくられるはずの胎盤の血管がうまくつくられていないという説があります。
胎盤から赤ちゃんに酸素や血液の受け渡しが十分できないために、子宮や赤ちゃんが大きくなった時に適応できなくなり、母体の血管が傷害され、血圧が上昇してしまうのです。

妊娠高血圧症候群の自覚症状は?

AntonioGuillem/gettyimages

妊娠20週以降、分娩後12週までの間に高血圧、または高血圧と尿たんぱくの症状がみられる場合、妊娠高血圧症候群を診断されます。
高血圧とは、最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上のことをいいます。重症は最高血圧が160mmHg以上、最低血圧が110mmHg以上となります。
一般に自覚症状はないとされがちですが、妊婦さん自身はそれとは気づかない兆候があることも。また、妊娠高血圧症候群になりやすいタイプの人もいます。

妊娠高血圧症候群の兆候は?

・頭痛
・目の前がチラチラする
・吐きけ
・むくみ
・急な体重増加

ただ、高血圧そのものは自覚できないものなので、少しでも体調が悪いと感じたら、受診をすることが大切です。

妊娠高血圧症候群になりやすいタイプ

また、妊娠高血圧症候群になりやすい体質の人もいます。代表的なものには以下のようなものがあります。このようなタイプの人が必ず妊娠高血圧症候群になるわけではありませんが、妊娠中は無理をせず、注意して過ごすようにしましょう。

・もともと高血圧や腎臓病、糖尿病などの持病がある人
・高血圧の家系
・もともと肥満である
・妊娠してから急激に体重が増えた
・高年妊娠
・多胎妊娠
・過去の妊娠で妊娠高血圧症候群を発症した

妊娠高血圧症候群になるとどんな問題があるの?

妊娠高血圧症候群になっていちばん怖いのは合併症です。母体側では子癇(しかん)というけいれん発作や脳血管障害が起こることがあり、場合によっては母体の命にかかわります。赤ちゃん側も、栄養や酸素が十分に届かないため、発育が悪くなります。
そのままの状態が続くと、低出生体重児になったり、最悪の場合、赤ちゃんが子宮内で亡くなってしまうこともあります。

妊娠高血圧症候群になったときの治療法や出産、産後は?

Rawpixel/gettyimages

治療の基本は「安静入院」です。血圧が上昇すれば、降圧剤が必要となります。ただし血圧を下げ過ぎると赤ちゃんに負担がかかるため、下げ過ぎにも注意が必要です。また母体への最も有効な治療は、妊娠を終わらせることです。
出産は血圧をチェックし、胎児心拍モニターをつけておなかの赤ちゃんの様子を見ながら慎重に行います。血圧がコントロールできていれば、経腟(けいちつ)分娩が可能な場合もありますが、血圧コントロールが難しい場合には帝王切開になることも少なくありません。出産が終わると、一般には症状が改善していきますが、産後も定期的に受診をして血圧、たんぱく尿をチェックする場合もあります。

妊娠中の高血圧予防のために、今すぐできること

実は妊娠高血圧症候群を予防するエビデンスのある対策は確立されていません。ですが、健康に配慮した生活を心がけることは大変意味があると思います。

1.妊婦健診は定期的に必ず受ける
2.塩分をとりすぎないようにする
3.ウォーキングなど適度な運動習慣をつける
4.睡眠不足や過労を避け、ストレスを減らす
5.急激な体重増加を避ける(1カ月1kg増を目安に)
6.(高年齢であったり、高血圧の家族歴がある人は) 自宅で血圧を測定する

妊娠高血圧症候群は、妊婦さんであれば誰でもなる可能性がある合併症です。
規則正しい生活や食事を心がけるのはもちろん、妊婦さん自身も無理をせず、おなかの赤ちゃんに負担をかけないようにリラックスして過ごすようにしたいものですね。
(文/たまごクラブ編集部)

監修/笠井靖代先生(日本赤十字社医療センター 第二産婦人科 部長)

関連:[妊娠20週〜]あまく見ないで!妊娠高血圧症候群の危険性を産婦人科医が解説

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