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ふたご妊娠のママに起こりやすいトラブルは”膜性”で変わる!?タイプ別に産婦人科医が解説

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RTimages/gettyimages

ふたごなどの多胎妊娠で起こりやすいトラブルは、膜性によって変わってきます。とくに1つの胎盤を共有している場合は、要注意。自分の膜性とそのリスクを知っておきましょう。産婦人科医の中川一平先生に詳しく解説していただきました。

関連:双子の帝王切開、手術はいつ?赤ちゃんとすぐ会える?気になる疑問に産婦人科医が回答

自分に起こりやすいトラブルを知ろう

「多胎妊娠のリスクは、赤ちゃんを包む卵膜の一部である『絨毛膜』と『羊膜』の様子によって異なります。『絨毛膜』とは赤ちゃんのいる部屋の壁のようなもので、『羊膜』とはカーテンのようなもの。ちなみに胎盤は、コンセントのようなものと考えてください。

『一絨毛膜一羊膜』は1つの部屋で2人が一緒に住んでいる状態で、コンセントを共有しています。『一絨毛膜二羊膜』は1つの部屋で2人が一緒に住んでいますが、カーテンで2人の部屋を間仕切りしている状態。コンセントは共有しています。『二絨毛膜二羊膜』は、2つの部屋にそれぞれが住んでいる状態なので、コンセントも別です」(中川先生・以下同)

リスクが高いのは「一絨毛膜性」

「妊娠中のリスクが高いのは、1つのコンセントを共有する『一絨毛膜性』のケースです。
たとえば、どちらかが電気をたくさん使用すると、もう1人は使用できる電気が少なくなるように、1人の胎児に、胎盤の血流が偏り、まれに2人の成長に差が出ることがあるのです。
また『一羊膜』の場合は仕切りがないため、部屋の中で2人が動き回ると、へその緒が絡まる恐れもあります。

2人がそれぞれ部屋を持つ『二絨毛膜二羊膜』は、一絨毛膜性よりもリスクは低めですが、単胎妊娠よりも切迫早産や妊娠高血圧症候群などの合併症に注意が必要です」

多胎妊娠ならではのトラブルも! 症状と対策を解説

ここからはトラブルの具体的な例を紹介します。多胎妊娠は、単胎妊娠よりもトラブルが起きやすい傾向にあります。健診や検査で異常がないか、しっかりチェックしてもらいましょう。

双胎間輸血症候群(そうたいかんゆけつしょうこうぐん)

★どんなトラブル?

「1つの胎盤を共有する『一絨毛膜性』のふたごは、赤ちゃんたちの間に血液の行き来があります。一方の子からもう一方の子に輸血するような状態が続くため、どちらかに血流が偏り、成長がアンバランスになることもあります」

★なったらどうする?

「血液を送るほうの胎児が発育不全、もう一方が過剰発育し心不全を起こす恐れも。発症後の治療は難しく、胎児が大きくなっていれば出産し、NICU(新生児集中治療室)で対応します。妊娠中に、レーザーで血液の交流部分を焼き切る治療もありますが、治療可能な施設には限りがあります」

胎児発育不全

★どんなトラブル?

「子宮の大きさ、つまり胎児が住む部屋の広さには限りがあるため、2 人がそれぞれ成長していくと窮屈になり、成長スピードが鈍くなっていきます。これがひどくなると、胎児の推定体重が平均値よりも低い『胎児発育不全』になることがあります」

★なったらどうする?

「診断が出たら、管理入院して胎児の発育状況を見守ります。原因の多くは胎盤の血流の悪さと考えられるため、安静にして子宮の血流量を増やすことが大切。経過を見て分娩時期を早めるケースもあります」

切迫早産や妊娠高血圧症候群のリスクも高まります

単胎妊娠の場合にもあるトラブルですが、多胎妊娠になるとよりリスクが高まります。

切迫早産

★どんなトラブル?

「切迫早産は、37週未満で子宮頸管が短くなる、子宮口が開き始める、破水や陣痛が起こるなど、お産の兆候があること。早く生まれると、赤ちゃんの脳や呼吸器官に障がいが起こることもあるため、場合によっては妊娠継続の処置が必要です」

★なったらどうする?

「通常、子宮頸管長が2.5㎝未満になると入院安静ですが、多胎妊娠の場合、2.5㎝未満でなくても医師の判断で管理入院になることも。また、経過とタイミング次第で、お産時期を予定より早める場合もあります」

妊娠高血圧症候群

★どんなトラブル?

「原因ははっきりしていませんが、妊娠中のママに高血圧が起こるのが『妊娠高血圧症候群』で、妊婦の肝臓や脳などに合併症を引き起こす恐れがあります。多胎妊婦は体への負担が大きく、発症しやすいといわれているため、予防がとても大切です」

★なったらどうする?

「妊婦健診で血圧や尿タンパクの有無を調べて、兆候をチェック。発症した場合は安静にし、塩分 を控えるなどの食事療法を行います。状態によっては管理入院することも。産後数日~数週間で 高血圧状態は解消されます」

関連:[三つ子まみれな毎日#25]三つ子と双子ママさん達

多胎妊娠はリスクが高く、注意が必要です。とくに最後に紹介した妊娠高血圧症候群に関しては、なったら出産しない限りリスクが伴います。予防が大切なので、医師と相談しながらより良い妊娠生活をすごしてくださいね。(文・たまごクラブ編集部)

■監修:帝京大学医学部附属病院 総合周産期 母子医療センター
産婦人科 助手 中川一平先生

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