つわりを“マーライオン”に例えた夫に激怒!!…でも、そこから夫と素で向き合えた
2人の娘がいる、ママライターのにゃにゃです。私は、夫と出会って8ヶ月で結婚し、結婚半年の26歳で長女を妊娠したことがわかりました。結婚後3ヶ月で夫の転勤があり、自分の仕事は辞めていたので当時は専業主婦でした。なので、妊娠がわかるまでの期間は、お互いに良い点だけを見せようとしていたと思います。
つわりを“マーライオン”に例えた夫に激怒!!
夫婦で悪い部分をあまり見せないようにしてきた私たちですが、つわりが始まるとそんな状態ではなくなりました。というのも、いつも丈夫な私が、料理のにおいが原因の吐き気に襲われるようになったからです。特に炊き立てのご飯の香りがダメで、炊飯器を開けてはトイレに駆け込む日々が始まりました。
夫にしてみれば、かわいそうにと思いつつも、料理をしていた妻が突然トイレに駆け込む驚きのほうが強かったようです。そのため本当に悪気なく、トイレから出てきた私に「マーライオンみたいだね」と言ったのです。
気分が悪くてヘロヘロしている私がその言葉を聞き逃すはずもなく、夫が今でも「あの時は怖かった」というぐらいに激怒してしまいました。でも、怒ったことで夫婦間の遠慮が少し取れていったのです。
ちなみに、その日を境につわりがつらい時は、「今、マーだから無理」と言って、食事の支度も手を抜くようになりました。
“切迫流産”で自宅安静中に食べた夫の手料理に愕然…
つわりも落ち着き、もうすぐ安定期と思っていたある朝、少量の出血が下着についているのに気づき、産院に行きました。
「痔だと良いな」と願っていたのですが、切迫流産の診断が下りてしまいました。「とにかく、安静にしてください」とお医者さんに言われ、自宅でひたすら横になっていました。
お風呂もシャワーも禁止ですし、家事もしてはいけないのです。でも、私の母も姑も介護や仕事があるので頼ることもできません。そこで、夫が「任せておけ」と言ったのですが、これまで家事をしたことがなかったので、何をするのも大騒ぎでした。
特に困ったのが食事です。30年以上前なので、お弁当屋さんなどもあまりなく、夫の手料理を食べたのですが、毎回、栄養が取れるようにと色々な材料を入れた“煮込み風”の料理なので、残念ながら箸が進みませんでした。
夫も、最初は食べない私に不満顔でしたが、自分も数日で「これはまずいな」とギブアップしました。そこで、豆腐、トマト、レタス、ハムなどのそのままで食べられる食材で、3週間の絶対安静期間を乗り切りました。
私が安静にしていないと赤ちゃんの命に係わるかもしれないと夫婦ともに必死だったため、そのような食事で納得できたと思います。ただ、この経験をしたことで、体調を崩したり、我慢をする生活とならないように「無理はやめよう」が夫婦の合言葉になりました。
いびきをかいて爆睡中の夫の横で、ゲップに苦しむ
切迫流産の時期も乗り越え、妊娠も9ヶ月になるころ、今度は一日中ゲップが出るようになりました。特に夜、布団に入ると喉が詰まるようなゲップが出て苦しかったです。
お医者さんにも相談しましたが、炭酸飲料を飲まないなどの対処法しかないと言われ悲しかったです。しかも、一番症状がきついのは夜でしたが、横では夫がいびきをかいて熟睡しているので、余計にイライラしていました。そこで、いびきのお返しではないですが、私もトイレなど場所を変えずにゲップをして、かなり横柄な態度で過ごすようになりました。
臨月に入りゲップが収まった私に、夫が「ゲップを出しやすいように狸寝入りをしていた」とうそぶいていましたが、本当は寝ていたと、今でも私は思っています。
長女は、妊娠42週で生まれ、体重3300g、身長49.6cmの赤ちゃんでした。妊娠中のさまざまなトラブルはつらかったですが、赤ちゃんが生まれるまでに、夫と素の自分で向き合えるようになったことは、私には良かったことだと思います。夫も、「いろいろあったから、女の人は大変だと思った」と周囲の人にまで言うので、家族になるための良い経験だったと思います。
[にゃにゃ*プロフィール]
娘たちが手を離れたので、現在、夫と二人暮らしです。週に4日ほどホームヘルパーの仕事をしています。時々、1歳の孫の子守りをしていますが、私にとって初めての男の子なので、することなすことが大胆で驚いています。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。