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予兆があったのに気づけなかった、妊娠高血圧症候群

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8歳と3歳の男の子と夫の4人で暮らす、妊娠中のフリーライター“MAKO”です。現在妊娠中なので、家事や育児は体に少し負担。しかし、夫が積極的に家事を手伝ってくれています。その理由は、私の高血圧体質。若い頃は低血圧気味で高血圧とは無縁と思っていたのですが、妊娠をきっかけに高血圧体質になりました。今までの妊娠で「妊娠高血圧症候群」を2回発症。私の場合、その予兆はいずれも「目の異変」でした。

予兆があったのに気づけなかった、1度目の発症

1度目の発症は、第1子の妊娠後期。靴が履けないほど、足がひどくむくみました。健診で相談しましたが、特に異常がなかったことから、気にも留めませんでした。

しかし、突然の死産となってしまいました。詳しい原因はわかっていませんが、その時の血圧がとても高く、出産とともに下がったため、「妊娠高血圧症候群」と診断されました。

退院前、助産師さんから「視界が暗くなることがなかった?」と尋ねられました。実はその頃、目の前でブラインドを閉めるように視界が暗くなることがあったのです。

すぐに戻るので、疲れ目としか思いませんでした。それが高血圧の予兆と知っていたら…。あの時、むくみについてもっときちんと相談していたらと思うと、今でも悔しい思いでいっぱいです。

息子の顔が見えない! 気づかせてくれた目の異常

その後、長男と次男を妊娠。産科医に細かくチェックしてもらいながら、無事に出産に至りました。

しかし、次男の出産から1ヶ月後のこと。突然、腕の中にいる次男の顔だけが真っ黒になり、見えなくなりました。手足など周囲にあるものはぼんやりと見えるのですが、視線を向けている顔の部分だけが、どんなに目を凝らしてもまったく見えないのです。まるで強い光が目に当たった後の、黒い残像のように。

この視界の異変は、第1子の妊娠後期に経験したものとそっくりでした。ベッドへ横になると、視界はスーッと元に戻りました。「もしや!? 」と思い血圧を測ると、表示された数値は最高血圧が180 mmHg、最低血圧は110 mmHg。今まで見たこともない高い数値に驚きました。

ストレスで発症した、産後の「妊娠高血圧症候群」

普段は上が110mmHg、下が70 mmHg程度の血圧をキープしていた私。異変を感じた翌日の血圧は、通常の数値まで下がっていました。

1人目の経験があったので、念のため内科を受診したところ「妊娠高血圧症候群」と診断されました。私の場合、原因はストレスによるものではないかとのことです。

実は次男は、おなかにいる時~出産までは順調でしたが、産院を退院してから3日後に、自宅で発熱しました。そして夜間救急を受診し、次男はそのまま検査のため小児科へ入院したのです。幸い異常は見つからず、入院から4日目に退院することができました。

当時は入院中の不安や、退院できた喜び、長男への思いなど、さまざまな感情だけで動いており、体に疲れを感じることはありませんでした。しかし、思い返すと、当時は私も産後2週間。入院中の次男への24時間の付き添いが4日間続き、体に負担がかかっていたのだと思います。

手抜き家事で、ストレスフリーの生活を目指す!

その後、私の血圧は通常より少し高い程度で安定。授乳中ということもあり、穏やかなタイプの降圧剤が処方されました。なるべくストレスを減らそうと思いますが、家には5歳の長男と新生児が次男がいました。さらに夫は仕事で忙しく、育児を充分に手伝ってもらうことはできませんでした。

そこで育児に注力する分、夫の食事や掃除などの家事は簡素化することにしました。手抜き家事には罪悪感がありましたが、「家族のため」と夫に説得され、甘えさせてもらうことにしました。すると1年ほどで血圧が下がり、投薬を終了することができました。

現在は、男の子を妊娠中です。今でも血圧が上がりやすいので、毎日血圧を測って記録し、食事とストレスに注意しながらの生活を送っています。

私の場合は、目に異常が現れたことで血圧の上昇に気づくことができました。夫の祖父は晩年、血圧が原因で失明したそうです。夫からその話を聞いた時は、その兆候が自分にも出ていたのかと思い、ゾッとしました。死産となってしまった第1子は娘でした。娘の妊娠中に気づいてあげられなかったことは、今でも後悔しきれない思いです。でも次男の時に発症した妊娠高血圧症候群は、その娘が弟たちのために早いタイミングで知らせてくれたのだと、娘に感謝しています。

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[MAKO*プロフィール] 
8歳の長男、3歳の次男、料理人の夫と暮らすフリーライター。刺繍とミシンが趣味です。着なくなった服でマスクや巾着などを作っていたら、夫がお気に入りのシャツまでカットしてしまい、ひどく怒られました。まもなく出産予定です。

■関連:“妊娠高血圧症候群”と“産後パニック障害”を発症した、第2子出産の壮絶な日々

※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。

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