里帰りはできない? コロナ禍がもたらした不安だらけの妊娠
年中と2歳の男の子2人の子育てに日々奮闘中のライター“Cha-m”です。新型コロナウイルスが広がり始めたころ、第3子の妊娠が判明。上の子2人は里帰り出産だったので、3人目もその方向で検討していました。
しかし、その後も収束するどころか感染拡大し続ける新型コロナウイルス。病院も健診のたびに厳戒態勢になり、妊娠の喜び以上に不安な気持ちが大きくなりました。
「うれしさ」と「不安」の葛藤
第3子の誕生を望んでいた我が家では、妊娠を家族みんなで喜んでいました。特に長男は、妊娠がわかる数ヶ月も前から「僕のお家にもうすぐ女の子が生まれるんだよ」と幼稚園で話していたので、とても嬉しかったようです。
しかし、テレビや新聞では新型コロナウイルスのニュースばかり。夫は、緊急事態宣言が全国規模になったちょうどその時期に県外へ出張していたため、戻ってすぐ2週間の自宅待機になりました。
いつもと違う日々に、こんな状況がいつまで続くのだろうと、不安が毎日大きくなっていきました。しかし、病院で妊婦健診を受けて、さらに不安になってしまいました。
なぜそんなに不安なことばかり言うの?
私が妊婦健診に通っている病院に、「感染予防のため、健診は本人だけで来てください」と言われ、下の子をどうしようかと毎回悩みました。また、先生の話は、妊婦が感染した際の重症化リスクや胎児への影響など、不安になることばかり。
さらに、里帰りする予定の地域は当時感染者数が多く、「里帰り出産をあきらめて、こちらで産むことを検討してください」とまで言われてしまいました。感染が広がり続けていた時期なので仕方がないことだとは思いますが、「なぜ不安になるようなことばかり言うのだろう? 」というのが正直な気持ちでした。
先生はいつでも最悪の事態を想定して話をしてくれているのだと、理解はしていますが、健診ではお腹の子のエコーを見て喜びと安心を感じる反面、コロナに対する不安が必要以上に大きくなってしまいました。
ストレス過多で情緒不安定に…
そんな状況などお構いなしの上の2人の男児は、なかなか外に出られず元気を持て余し、家でも自由奔放。私自身、何気ない日常のことがストレスになっていたので、彼らもきっとストレスを感じていたのでしょう。
ちょうどその時期は最もつわりがひどく、一日中気持ちの悪い状態が続いていました。体調が悪くても子どもたちがいるので家事はついて回り、「私がやらなくちゃ」「ちゃんとしなくちゃ」という気力だけでやり過ごしていました。
しかし、無理はたたります。少しのことでイライラしたり、涙が出たりして、自分がどんどん情緒不安定になっていくのを感じました。妊娠によるホルモンバランスの変化、いつもとは違った周囲の状況、そして出産への不安…。全てが重なっていたように思います。当たり前のように過ごしていた日常が、どれほどありがたいものであったかをつくづく感じる日々でした。
緊急事態宣言で帰省は延期。里帰り出産もできない!?
通っている病院では「里帰りしないでこちらで産むことも検討してください」と言われていますが、上の子どもたちのお世話もあるので、できれば里帰りしたいと思っています。
出産を希望している病院は、里帰り前に一度受診する必要があります。当初、ゴールデンウィークに帰省して受診するつもりでしたが、全国的な緊急事態宣言のため帰省をあきらめることになり、もちろん受診もできませんでした。「里帰り出産ができないかも…!? 」と、とても不安になりました。
それでも、毎日「どうしよう…」と過ごす日々もとうとう終わりが見えました。ひとまず緊急事態宣言は解除。夏には帰省ができることになり、一路の望みを託している今日このごろです。このままコロナが収束し、希望通りに里帰り出産ができることを期待しています。
まだまだ安心できる状況には至っていませんが、少しずつ日常を取り戻すことができていると思います。新型コロナウイルスの影響で生活が変わり、当たり前が当たり前でなくなることの大変さを痛感しました。子どもの登園、買い物、通院、そして里帰り出産などなど…。
“不測事態”とよく耳にしますが、自分だけではどうにもできない状況があることを改めて実感し、今までとは違った感謝の気持ちが芽生えたような気がします。
[Cha-m*プロフィール]
2人の自由過ぎる男の子のママ。現在、第3子を妊娠中。出産・育児に関する記事や、化粧品会社での勤務経験を活かし美容系のライターとして活動しています。悩みも尽きませんが、子どもと一緒に成長していけるよう日々奮闘中です。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。