第2子出産後、息子をかわいく思えずつらい時期も…「主婦の給料、5兆円ほしー!!!」の著者・鳥谷丁子インタビュー
ツイッターのフォロワーが5万人超えの鳥谷丁子さんは、夫と3歳の息子・坊やマン、1歳の娘・お嬢さんとの4人暮らし。家事や仕事をしながらの2児育児に悩んだり・奮闘する鳥谷さんの姿に多くのママが共感しています。たまひよオンラインでインタビューさせてもらうのは今回で2度目。今回は新刊発売を記念して2人目育児のエピソードを中心にお話を聞きました!
プロフィール /鳥谷丁子
夫と息子・坊やマン(3歳)と娘・お嬢さんと暮らすワーママ。Twitter(@TanikoNikki)やブログ「人生楽しみたい!」で子育て絵日記を公開している。書籍「主婦の給料、5兆円ほしーー!!! 家事も育児もさらにパワーアップ編」が発売中。
慌ただしく過ぎる2人目妊娠中
<鳥谷丁子さんファミリー>
――2人目の妊娠・出産時、大変だったことや、1人目の妊娠・出産時との違いを教えてください。
「1人目の坊やマンの妊娠のときは常におなかを気にかけて、環境も気持ちもこのうえないくらい準備万端でお迎えできました。けれども2人目のお嬢さんの妊娠のときは動きまわる上の子がいたので、仕事して帰ってきて家事をして……と毎日ドタバタしていたら気がついたら臨月に。おなか大きくても走りまわったり抱っこしたりしちゃっていました。(というかそうするしかなくて……)
しかし坊やマンにとって“すべてがボクのもの”な世界が、娘の誕生をきっかけにガラリと変わってしまうので、娘の誕生前は特に精一杯のママを演じたつもりではいます……!!」
2人目の妊娠発覚当時
<2人目妊娠中は育児・家事に追われて毎日がドタバタとすぎていく>
――2人目のお嬢さんの産後、なるべく“上の子優先”を心がけていたかと思うのですが、具体的にどのようなことを実践していましたか?
「『坊やマンがママを見ているときは坊やマンだけを見なさい』と母から口をすっぱくして言われていたのでそれをかなり意識していました。とはいえやっぱり新生児はとんでもなくかわいくて、実際は半分くらいしかできていなかったかもしれません……。
また、久しぶりに会う親戚たちにもまずは坊やマンを意識してもらっていました。それでもやっぱり目の前に初めて見る赤ちゃんがいると、むずかしいときもありましたがっ………(泣)」
コロナ禍の2児育児で「坊やマンがかわいく思えない」
――1人目の息子さん・坊やマン君をかわいく感じられない時期があったとのことですが、だいたいどれぐらいの時期でしたか?
「娘が動くようになってきたころ、産後4〜5ヶ月だったと思います。それまでは正直『私けっこううまくやれてるじゃん』と自分でも思っていたんです(笑)。
けれども新型コロナウィルスの感染拡大で息子は保育園に行けなくなり、託児所サービスももちろん、親戚を呼ぶこともできない中で外出もできなくなりました。パワーがありあまる息子は寝てくれないし、やっと寝かしつけた娘を起こすし、とんでもないもの引っ張り出してきて、それを娘が食べようとしたり……。
次から次へとやらかされるので、私の身体を破って悪魔とか出てきちゃいそうなくらい毎日イライラしていました。(というか出てきていたかも……)子どもたちの前だけで優しいママでいれればセーフと思って乗り切りましたが……それがむずかしい!!!!
そのためには心の余裕がどうしても必要なのですが、心に余裕を作る時間すらないんですよね。そのあたりをどうやって乗り切ったのかは今回の書籍にくわしく描きました」
お兄ちゃんになった坊やマン
<坊やマンのことをかわいく思えず自己嫌悪に陥る鳥谷さん>
――大変なことは多くてもやっぱり「2人がいてよかった!」と思うシーンがたくさんあると思いますが、特にどんなときにそう思いますか?
「2人が仲良く遊んでくれているときや、息子が娘のお世話をやいてくれているところを見ると特に思います、本っっっ当にかわいい!! あとは、私がイライラしていると息子が『ママ、怒っちゃメよ〜!』と注意してくれるのがわりと助かります(笑)。かわいい声で注意されると『ごめんごめん、そうだよね〜』ってなっちゃいますね」
トイトレは“ビギナーズラック”に注意?!
――坊やマンのトイトレには苦労したようですね。どのようにトイトレを進めましたか? 実際にトイトレをして、「こうしなきゃよかった」「こうしてよかった」ということもあれば聞かせてください。
「ガッツリ『今日からトイレだよ!!』と始めたわけではなく『ここでおしっこすると褒められるぞ〜』というのをゆる〜く刷り込むかたちでトレーニングしたので卒業までにほぼ1年かかりました。
これからトイトレをされるパパ・ママさんには『期待するな!』と声を大にして言いたいです(笑)。期待するなって悪い意味ではなくて、成功するようになってきても、もともとできないものと思って褒めちぎって、失敗しても『そうだよね〜!』くらいに思いましょっ! だって、本当にそうだし(笑)!
こうしなきゃよかったとは少し違うのですが、一度息子の手をトイレのドアに挟んでしまって相当痛い思いをさせてしまったことがあってそれからしばらくトイレに来てくれなくなりました……。娘も最近トイトレをしていますが、嫌な思い出は作らないように気をつけています」
トイトレ戦記
<トイトレに“ビギナーズラック”はつきもの?過度な期待に要注意!>
――今回の書籍の中で鳥谷さんのお気に入りのエピソードはどれですか?
「ほとんど全部お気に入りですが、どんな方法を試してもまったく寝てくれなかったころの息子の話と、第4章の息子と娘のやり取りもお気に入りです。2児育児、本当に本当に大変なんですが、でも、やっぱり超〜〜〜〜〜〜かわいいです!!!!」
泣きやませ職人
<きょうだいの愛らしいやりとりに浄化されまくり!>
育児・家事・仕事の日々の中で描き続けた汗と涙の結晶!
――「主婦の給料、5兆円ほしーー!!!」見所を教えてください!
「家族が増えて楽しいこと、かわいいこと、幸せなことはもちろんですが、悩んだことや大変だったことやそれを乗り切った方法なんかも描いたので、2人目育児に関して、心配なことやどんな感じの日常になるのか、色んな方面で参考にしていただけると思います!
あとはですね、やっぱりね、これを育児・家事・育児・育児・家事(しつこい 笑)しながら描いたんですよ。なんなら職場復帰してからも描いていたので、本当にね、私に描ける精一杯を絞り込んだ作品なのでどうかどうか読んでいただきたいです、もうね、本当に……本当にめちゃくちゃ頑張って描いたので!!! 本当に頑張りすぎちゃったくらいには頑張っちゃったので1冊まるまる、あますことなく自信をもっておすすめします!!!!」
「主婦の給料、5兆円ほしーー!!! 家事も育児もさらにパワーアップ編」
――これからママ・パパになるたまひよの読者に伝えたいことはありますか?
「ごはんを作らなくてもおいしいお弁当はいくらでも売っているし、洗濯物も洗い物もやらなくて人が死ぬことはない!家なんて片付けたって5分で散らかるので、自分で自分にルールを押し付けたり、こうしなきゃダメだなんて思わずに『これは負担になるからできません。そんなことより今日も生きた偉い!』とゆるくゆるく、力強く生き抜いてやりましょう!!!!」
2人目育児では“上の子優先”を心がけながらも、なかなか思うようにいかなかったこともたくさんあると話してくれた鳥谷丁子さん。忙しい日々の中、体当たりで育児する鳥谷さんの姿は、育児中の家庭ならだれもが共感するのではないでしょうか。たまにはあえて肩の力を抜くことも大切ですね。
鳥谷さんの最新の書籍では、育児中に困ったとき・悩んだとき、どう対処したかなども細かく描いているので、見ているだけで参考なることもたくさんあります。笑いもあり、癒しもあり、学びもある鳥谷さんの育児漫画をぜひお手にとってみてくださいね!(文・清川優美)