将来、子どもの成績がよくなる習い事って？最新調査結果に注目！

子どもの習い事を選ぶときは、子ども自身が今、夢中で楽しめることはもちろん、将来的にも発揮できる力がはぐくまれるものを習わせたいですよね。慶應義塾大学大学院教授の前野隆司先生が行った最新の調査によると、幼少期にある習い事を経験した人たちは、経験していない人たちに比べて「将来の成績がいい」「他人との信頼関係を構築する力やコミュニケーション力が高い」などの驚きの結果が得られました。子どもの将来を考えて習い事を選びたいママ、要チェックです！

音楽の習い事経験者は中学3年時の成績がいい？

「音楽を習っている子は勉強もできる」という話を耳にしたことがありませんか？
実はこのことは、かなり前から世界中のさまざまな分野で研究が進められてきました。今回、前野先生が行った調査では、幼児期・児童期に音楽系の習い事を経験した人と、そうでない人に、中学3年生のころの学業成績について尋ね、回答を数値化して比較しています。その結果、音楽系の習い事を経験した人のほうが「中学3年生のころの成績が上のほうだった」という回答が多いことがわかりました。とても興味深い結果です。

成績だけじゃなかった！　音楽を習っている子が身につけた力とは？

音楽系の習い事は、音感や演奏力、リズム感などの技術が育つだけではなく、ほかにもさまざまな力がはぐくまれるようです。前野先生の研究では、次の７つの能力において、音楽系の習い事経験者が未経験者より高いという結果になりました。

１　挑戦意欲
２　俯瞰（ふかん）力
３　創造力
４　利他精神
５　許容力
６　信頼関係構築力
７　コミュニケーション力

中でも注目したいのは、「創造力」。
「人が思いつかないような斬新なアイデアを出すことが多い」
「いろいろと工夫して新しいものを作り出す力を持っている」
「今までの価値観にとらわれずに自由に発想することの大事さを知っている」
の項目において、音楽系の習い事経験者が未経験者より高いという結果になりました。

そのほかにも、社会性に関する能力（「信頼関係構築力＝信頼関係を構築する力」「利他精神」「コミュニケーション力」）も高い結果でした。子どもがお友だちとの信頼関係をうまくつくり、相手を思いやることができるのは、ママにとってもうれしいことですね！

音楽系の習い事を始めたい！　先輩ママのおすすめは○○レッスン

では、音楽系の習い事を始めたいと思ったとき、どんな教室を選ぶのがいいのでしょうか。
ウィメンズパークのアンケートから、子どもに音楽を習わせているママが「音楽で子どもにこんな力が身についた！」と実感したエピソードをピックアップしてみました。先輩ママがおすすめする教室の共通点は「グループレッスン」のようです。

「小さいときから人前で演奏する経験ができたので、積極性が身につきました！」
「あいさつをする、順番を守る、物を片づけるなどが自然にできるように♪」
「歌を覚えることで、言葉や文字を覚えたり、記号を覚えるのが早くなりました」
「お友だちがいるので喜んで通っています、協調性も出てきたと思います！」

お友だちと一緒のグループレッスンの場合、お互いに刺激を受け、共に音楽を楽しむ経験ができると同時に、相手を思いやる優しさ、コミュニケーション力、積極性、協調性などが身につくというメリットもあるようです。「音楽系の習い事経験者は、非経験者に比べて、他者とのつながりと感謝の心を大事にし、周囲との安定した関係性を重視する傾向が見られますので、皆で共に音楽を学ぶことの効果が表れていると見ることができそうです」（前野先生）

幼児期の音楽系の習い事は、音感やリズム感などの音楽の力だけでなく、成長してからもずっと自分を支えてくれる、さまざまな力が伸びるという研究結果に！これを機に、お子さんと一緒に最寄りの教室へ見学や体験レッスンに出かけてみてはいかがでしょうか。

（取材・文　佐治環）

（出典）
※一般財団法人ヤマハ音楽振興会・慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科ヒューマンラボ「幼児期・児童期の音楽学習と幸福度やグローバルネットワーク社会への適応力との関係性に関する調査」（2017年1月）より
http://www.yamaha-mf.or.jp/pr-release/2017/2017-1.html
※ウィメンズパーク調べ「音楽と子どもの成長に関するアンケート」（2017年6月7日～19日、回答者数 946人）