【専門家監修】「母乳育児じゃないとダメ?」と悩むママへ助産師さんからメッセージ
「母乳育児の記事を読むと、自分が責められているみたい…」。
時折、ミルク育児のママから、ひよこクラブ編集部に寄せられる声です。母乳育児とミルク育児の違いについては、さまざまなことが言い伝えのように言われています。
その中の「ミルク育児だと愛情不足になるって本当?」という疑問について、日々、ママたちにアドバイスされている埼玉医科大学総合医療センターの助産師・小澤千恵先生に聞きました。
「ミルク=悪いもの、愛情不足」ではありません
「出産前は『母乳は自然に出るもの』と思っているママは多いですが、生まれたあと、授乳には練習が必要で、けっこう大変なものです。
ママが母乳を出そうと頑張っている中、パパが軽く『そんなに大変ならミルクにすればいい』と言って、夫婦仲が険悪になるというパターンも…。
世の風潮か、まわりにそう考える人がいるのか、『ミルク=悪いもの』と思うママもいます。また、『ミルクだと人に預けられる』『抱っこしなくても与えられる』などの理由からか、ママ自身が『母乳とミルクはまったく別のもの』ととらえるケースも多いです。
しかし、決してそうではありません。『母乳じゃないと愛情がたりなくなるのでは?』『赤ちゃんの心の成長に影響があるのでは?』と心配するママもいますが、飲んでいるものが違うだけで、ママの愛情は同じです」
「この授乳方法がいちばん」と思おう
「ただ、ミルクを与えるときに、寝かせて飲ませたり、赤ちゃん自身に哺乳びんを持たせてほうっておいたりする場合は、少し話が変わります。赤ちゃんは授乳によって栄養を摂取すると同時に、ママから愛情ももらっています。ママは抱っこするなどして、赤ちゃんとスキンシップすることが大切です。ママが母乳育児にこだわって、つらい思いをしながら授乳をしていたら、赤ちゃんにも伝わります。赤ちゃんのことをいちばんに考えるなら、ママも『この授乳方法が赤ちゃんのためにいちばんだ』と思い、心地いい状態で授乳を楽しみましょう」
赤ちゃんにとっていちばんの栄養は、ママとのスキンシップ。小澤先生からのこのメッセージを読んで、母乳育児で思いつめているママが少しでもラクになることを願っています。(取材・文/ひよこクラブ編集部)
初回公開日 2017/9/23
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