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年末年始の赤ちゃんと一緒の帰省。楽しく過ごすために大切な気配りとは?【小児科医】

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アジアの祖父母と赤ちゃん
※写真はイメージです
monkeybusinessimages/gettyimages

新型コロナ禍で、昨年末は里帰りを我慢。今年は2年ぶりに直接ばあば・じいじに孫の顔を見せたいと思っている人も多いと思います。
でも、「うれしさで気が緩んではダメ。出かける前に、トラブルを起こさないで済むように対策を考えておきましょう」と太田先生は言います。

「小児科医・太田先生からママ・パパへ、今伝えたいこと」連載の#16は、お正月の帰省の際の注意点についてです。
太田先生が今までに見聞きしたことのある事例も教えてくれました。

【新型コロナ対策】現状の対策を年末年始も励行して

オミクロン株という変異株が日本国内にも入ってきました。せっかく実家に帰ったのに新型コロナウイルス感染症にかかっては台無しです。ママ・パパは以下の普段行っている新型コロナ対策を続けておきましょう。
・マスク、手洗い、換気の励行
・大人数の会食や、人ごみに出かけるのは避ける

【事故の予防】帰省先の室内での事故・けが対策をしっかりと

子どもにとっては、ばあば・じいじの家の中はわが家とは違うミラクルワールド。
見たことのないものがたくさんあって、ワクワクしてしまいます。
しかも、大人が使いやすいように置いてあるから、事故の危険がいっぱいです。
実家に着いたら、まず、ママとパパが家の中を見回して、安全確認を済ませてから子どもを遊ばせるようにしましょう。
歩けるようになった子どもは、玄関を入ったとたんに興味を持ったものに突進していってけがをすることもあります。

帰省前にばあば・じいじにけがのリスクの高いもののお片づけをお願いしておくといいでしょう。
パパの実家に行く時に、ママが言いにくそうだったら、パパがサポートしましょう。

【事故・けがの例】帰省先で起こったことを紹介

[やけど]
・炊飯器:炊飯中の蒸気でやけど。腰かけておしりをやけどした子も
・電気ケトル:コードを引っかけてひっくり返って熱湯でやけど
・ファンヒーター:熱風吹き出し口に近づきすぎてやけど
・ストーブ:直接触って熱くてびっくり

[転落]
・階段:ワンフロア―のマンション育ちの子はとくに注意。上がれても降りられず転落
・玄関:段差のある玄関から転落
・抱っこひも:前かがみになった時にすり抜けて落ちることも

[溺水]
・ふろ:ふたの上に上ってずれて浴槽に転落
・洗濯機:最近はドラム式が多いので溺水よりは、ドアが閉まっての窒息事故が目立つ

[誤飲・誤えん]
・豆類:丸くかたいものは誤えんリスクが高いので5歳以下には与えない
・おもちやお菓子、果物:小さいものはのどに詰まって窒息
・ばあば・じいじの薬:きれいな色は魅力的。つい手を出してしまう子も
・硬貨やクリップなどの文具:手に持ったら口に入れるので持たせない

アレルギーの対応も大切

[ぜんそくの子は] 
帰省先で泊まる時、布団や部屋のほこりでせきが出る子もいます。布団の上で飛び跳ねることもしないほうがいいでしょう。できれば、事前に布団を干すか、乾燥機をかけてほこりを吸い取っておいてもらうのがおすすめ。普段処方されている薬は必ず持参して、飲み忘れにも注意を。

[動物アレルギーがある子は]
犬や猫のいる家にいると、時間と共にアレルギー症状が出てくることがあります。
以前にそういうことがあったなら、帰省前に主治医に対策の相談をしておきましょう。

[食物アレルギーがある]
お正月はいろいろな食べ物が用意されているので、要注意です。初めて食べるものは慎重に。子どもが、自分で手を出してしまうこともあるので気をつけましょう。
最近多いのがナッツ類のアレルギー。ナッツ類は誤えんリスクも高いです。5歳以下は摂取不可。

*先日、法事で帰省して、ミックスナッツに手を出してアナフィラキシーを起こした2歳児がいました。
*いくらを摂取後のアナフィラキシーも増えています。とくに正月料理には登場しますね。

まわりの大人が「ちょっとなら大丈夫」と与えることがないようにしましょう。

今まで遭遇したのはここに挙げただけではありません。子どもは大人が思いつかない行動をとります。事故を防ぐための安全対策をしていたつもりでも安心できません。ママとパパだけでなくばあば・じいじにも気配りをしてもらい、怖い目に遭わない安心安全な帰省をして、楽しいお正月を過ごしてほしいと思います。

*事故予防対策は、『子どもの事故の予防に、母子健康手帳のQRコードを活用しよう』も参考にしてください。

文・監修/太田文夫先生 構成/ひよこクラブ編集部 

※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

【小児科医・太田先生からママ・パパへ、今伝えたいこと】今までのお話はこちら

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