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今しかない「子どもとの時間」でも、仕事も辞められない 働くママたちの葛藤

更新

女の子の母親と話しているアジアの保育士
kokoroyuki/gettyimages

今回のテーマは、「子どもと過ごす時間」についてです。育児をしながら仕事をしている多くのママが1度は悩んだことがあるのではないでしょうか。口コミサイト「ウィメンズパーク」でも、忙しくてなかなか時間をとれず育児と仕事の両立で悩むママたちの声を紹介するとともに、女性のキャリア支援をしているキャリアコンサルタントの弓ちひろさんにアドバイスをいただきました。

子どもとの時間を作るためにした工夫や考え方など先輩ママが真剣アドバイス

――まずは、育児と家事の両立を経験したママたちの「子どもと過ごす時間」に対する声を紹介します。

■ ハードな仕事でもコミュニケーションをとる方法はあるのでは
「我が子は小3ですが、未だにハグをしながらいろいろと話す寝かしつけは大事な時間です。でも、いざママが仕事を辞めて家にいるようになったときには、ランドセルを置いて公園に走り出て行く毎日になるかも? 
だからこそ、今が踏ん張りどきと思っています。子どもがお友だち同士で遊ぶほうが楽しくなる日はあっという間にくるものです」

■ 家事代行や時短家電など両立を助けるものを使い倒す方法も
「仕事と子どもとの両立で、できる工夫はいろいろとあると思います。例えば、
・家事が回らず、部屋が散らかりがち
→家事代行がすごくおすすめ
・もう少し子どもと過ごす時間が欲しい(遊んだり絵本読んだり)
→家事代行を頼めば、少しは家事が楽になり、その分、お子さんとの時間も増えます。
・下の子がまだ小さいのにフルタイム勤務
→お子さんが小さいといっぱいいっぱいなのは当たり前。みんな家の中なんて汚いですよ。
子どもたちも大きく成長していくので、自分たちでできることも増えてくるし、1日のルーティンができあがり、少しずつ楽になってきます
金銭的余裕は、心の余裕に繋がります。貯蓄はあって邪魔にはなりません。お金で便利家電を増やして、その分を子どもたちへ還元するという手もあります」

■ 一度辞めて子どもと向きあい、再就職という手も
「私は仕事を辞めて後悔なし派。自然あふれる場所にお弁当を持って出かけたり、絵本を読んだり、一緒に料理をしたり、子どもたちの行事を応援したりと、本当に幸せな時間でした。末っ子が小学校入学を機に、夫の扶養の範囲内で仕事に就きましたが、やりがいもあります。形を変えながらでも、いくらでも充実感は持てるものだと思います」

■ 働いている母は尊敬されるもの
「母は中学校の教員で、私自身は祖父母にかなり面倒を見てもらっていましたが、私は働く母を尊敬しています。小学生に入ると、自分で友だちと約束をして公園で遊ぶようになる時期まで、あっという間です。仕事を辞めるのはもったいないです。続けられる選択肢を探したほうがよいと思います」

■ 仕事を辞めなければ良かったと何回思ったことか…
「子どもが小さいうちは大変です。本当にその大変さは言葉では表現しきれないほどです。でも、一番手が掛かる時期は数年で、あとは働いていて良かったと思う日が必ず来ると思うのです。
お子さんと一緒にいたいという気持ちもあります。私もそれを優先しました。
でも、私立高校生と浪人生を抱えた今、恐ろしいほどお金が吸い取られて行き、もはや老後の資金も枯渇しようとしています。
フルタイムで正社員。続けていれば良かったと何十回、何百回思ったことか。
子どもと過ごす時間も大事ですが、子どもの未来を支えるお金は本当に大事です。
体力の問題もありますが、そこを越えられるなら頑張って欲しい。経験者の後悔です」

「自分には1日に後何時間あったら足りるのだろう?」と自問自答してみよう

子どもが成長したママのコメントも多かったですね。子どもの手がかかる乳幼児や学童期をすぎたからこそ言えることもあると思います。
今回のような葛藤の渦中にいるときは、どのように考え方を整理するといいのでしょうか。
女性のキャリアを長年支援してきた弓ちひろさんに、考え方を整理するポイントについてお聞きしました。

「今の世の中はいろいろな情報があふれています。多様な考え方を知ることはいいのですが、自分にあった有益な情報はそんなに多くはないということを、まずは知っておいて欲しいですね。
私がカウンセリングをしていて感じるのは、ご自身の環境や価値観と同じ人はそうはいないのに、その情報そのものに振り回されて、ご自身の大切な思いを見失いがちな人が多いということです。
しっくりくる情報はどんどん取り入れて欲しいですが、自分にぴったりとあった情報は、そうは多くないことを覚えておきましょう。

今回のテーマは、働いているおかあさんが、お子さんとの時間が思うようにとれないということですね。

最も多く聞くのが、『両立しているから、時間が足りない』という内容です。でも、『じゃあ、あと1日にどのくらいの時間があれば、時間は足りるのですか?』と聞くと、具体的に答えられる方はほとんどいません。
まずは、どのくらい時間が足りないのかをじっくり考えて、“見える化”していただきたいと思います。
『一体、何分足りないんだろう』『何時間あれば足りるのだろう』と考えてみてください。そして、『その時間を捻出するためにできる工夫は何か』と順を追って考えるとわかりやすいと思います。

たとえば、『1日に2時間足りないから、子どもが小学校低学年までは、基本的にテレワークにさせてもらえるよう会社と相談する』『お迎えの時間に間に合わないから、週に何回かはパパや祖父母、ファミサポに頼む』など、対策が立てられるものです。

おかあさんたちは、すべて自分の中で解決しようとしがちですが、もっと声に出して協力を求めてもいいと思います。
例えば、最も相談しにくいであろう会社について、上司もあなたが残業ができないことに困っているわけではなく、『その状態が一体いつまで続くのかがわからないこと』なのです。だから中長期的に考えて、『子どもが何歳になったら、残業ができるようになりますので、それまでは定時退社できる働き方をさせてください』とか『子どもの受験を考えているので、この1年だけは残業なしで働かせて欲しい』などと相談してほしいと思うのです。
もちろん、それが可能かどうかは、それぞれの職場の状況によると思いますが、一度は相談してみてください。

同じように、子どもの世話を頼むとき、おばあちゃんには頼めても、おじいちゃんには無理と思っている方も多いですよね。でも、一度頼んでみてはいかがでしょうか。『保育園のお迎えはできる』と思っているかもしれません。

仕事と家庭との両立をスムーズにやられている方はたいてい、ご家族やファミサポ、ベビーシッター、行政のサービスなど、二重保育をうまく取り入れています。お金がかかる部分もありますが、積極的に活用したほうが、子どもとの時間や自分の時間を確保できて、結果的に大変な時期を少ない負担で乗り越えられるからです。

二重保育のいいところは、自分だけで悩みを抱え込まずにすむ点です。
『今日はこんなことがあった』『こんなことができるようになった』などと、おじいちゃん・おばあちゃんやシッターさんと、子どもの成長を一緒に楽しむことができますし、共有できることで、母親の抱え込みが減ることもあります。それは両立が大きな負担となっている親にとって、とても大きな助けになります。

現在も続くコロナ禍は、会社の規模や業績によって、悲喜こもごもでした。業界や職種によってはテレワークを積極的に取り入れて、かえって両立がしやすくなったという方も多くいます。
でも、環境によっては大変な思いをされている方も多くいます。そうした方の相談にのっていると、今働いていられることに感謝するという声をよく耳にします。お給料が滞りなくもらえることや仕事というものの大切さをしみじみ感じた方が、とても多くなったなぁと思います。働ける場があるというのは当たり前じゃないんだということが、あらためてわかったというのが、コロナ禍の少ない収穫のうちの1つではないでしょうか」

(お話/弓ちひろさん)

時間が足りなければ、何時間足りないか、見える化してみる。数値化することで、具体的な対策が立てられやすくなりますね。先輩ママの声にもあるように、本当に大変な時期は決まっているので、うまく両立できる方法を見つけて欲しいと思います。
(取材/文・橋本真理子)

※文中のコメントは口コミサイト「ウィメンズパーク」の投稿を再編集したものです。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

弓ちひろさん

PROFILE
1級キャリアコンサルティング技能士、公認心理士(国家資格)。キャリアコンサルタントのスーパーバイズとともに、企業に向けてのカウンセリング室、ダイバーシティ推進のコンサルティングを行っている。

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