「授乳の痛みで妻が放った衝撃のひと言により改心?! 良好な夫婦関係を築く3つのメソッド」テレ東アナウンサー原田のパパ育休日記 第6回
2021年4月、27歳で一児の父となったテレビ東京アナウンサー、原田修佑さん。
この連載では3ヶ月間の育児休業を経て感じたことなどを自身の言葉で綴ってもらいます。
連載第6回は、夫婦の関係性についてです。
育休中はもちろん、育児する中で妻との関係性を保つ、
いや、むしろよりよくするために心掛けてきたことをお話しします。
1、痛み分け
「私がおっぱいあげてる間、あなたも洗濯ばさみで乳首を挟んでくれない?
お願い!そしたら頑張れそうなの!」
授乳が痛くて心が折れそうだったという妻が突然私に放ったこの一言。
最初は意味が分かりませんでしたが、あとから妻に聞くと、
「少しでも女性ならではの育児の大変さ、辛さを理解してくれようとするだけで安心する」
→辛いのは私だけじゃないと思うと頑張れる。
そう言いました。
たしかに出産や授乳の大変さは、男性の我々には想像ができないし、
体験することもできなければ、怖くてしたくない。
妻に大変な思いばかりさせて申し訳ない、ありがとう・・・
という感謝の気持ちはあったものの、
どこか他人事で、全力で理解しようとしていなかったのが正直なところでした。
この言葉をきっかけに、授乳はもちろん、ワンオペなど
育休前には分からなかった妻の大変さを理解するため自分なりに行動に移しました。
行動するたびに妻は、
「ほら、大変でしょ?」と嬉しそうに言ってくるものですから、少し腹は立ちますが、
まさにこの「痛み分け」によって、よりよい夫婦関係を築けたような気がします。
いや、そんなことで腹を立ててはいけませんね。
感謝です。
にしても乳首に洗濯ばさみ。
痛いですね。
絶叫してしまい、全然耐えられませんでした。
世の中のお母さま方、その強さに感服いたします。
2、ありがとうポイント作戦
当たり前のようで案外なおざりになっているかもしれません。
妻が家事や育児で何かしてくれるたびに絶対に「ありがとう!」と伝えるようにしています。
また、自分が妻にありがとうと伝えた回数を心の中でカウントし、自分が妻に伝えたありがとうの回数以上に「ありがとう」を言ってもらえるよう心掛けています。
日に日に妻も沢山のありがとうを言ってくれるようになり、家事・育児によりやりがいを感じるようになりましたし、妻も同じ気持ちだったと話していたので、ありがとうポイント作戦は大成功だったと言えるでしょう。
ただ振り返ってみると私の方がありがとうと沢山言っていましたね。
良いのか悪いのか。
3、外出万歳
夫婦で揉める理由といえば、
「私は育児してるのに、あなたは飲みに行ってばかりね!!!」
といった内容でしょう。
コロナ禍ということもあり、そもそも飲みに行かなくなったのもありますが、
我々夫婦は外出関係でもめたことはほとんどありません。
出かけたいときは事前申告制で、出かける日前後には、
「〇日に出かけさせて頂きますので、家事育児は全力で頑張ります!!」
と前のめりな姿勢で家事・育児に励むことで外出が認められるようになっています。
ただ、ある日出先から家に戻ると、妻がギリギリ聞こえるか聞こえないかぐらいのボリュームで、
「いいなー、いいなー、いいよねー、うらやましいなー」
と呟き始めました。
怒らせるのを覚悟して、
「え!何!出かけていいよって言ってたじゃん!!」
と言うと、
「いや、出かけないでと言っているわけじゃないの。あなたはちゃんと育児してくれてるから、たまには息抜きに一人で出かけていいんだよ。ただ、私は特に趣味もないし一人で出かけたい場所もないし、友だちと会うにしても子どもを連れて行きたくなるから、そうすると結果的にあなたは一人の時間ができて、それを楽しめるでしょ。でも男の人って、子どもを連れて出かけることなんて無いよね。子どもが生まれる前と変わらない形で友だちと会えるよね。そう考えると、なんだか男の人って身軽でいいなー、うらやましいなって。いや、いいんだよ?いいんだけどね。」
と言われました。
返す言葉がありませんでした。
言われてみれば確かにそうだけど、でも出かけるなと言われているわけでもないし、
俺は一体どうすればいいんだ・・・
この「いいなー」事件をきっかけに、私の出かける回数は極端に少なくなりましたが、
それ以降も妻は、
「たまには息抜きで出かけていいんだからね」と気遣ってくれます。
あぁ、難しい。
ちなみに、そんな無趣味、外出意欲のない妻を無理矢理出かけさせてみた結果、
3時間ほどして帰ってきました。
理由は、「子どもに会いたくなっちゃったから」
妻は無趣味なんかじゃありませんね。
子どもが趣味みたいです。
長くなりましたが、以上の3つのことを意識して過ごすことで、
喧嘩一つなく3ヶ月間を乗り切ることができました。
育休が明けてからも継続して楽しい育児生活を送って行きたいと思います。
プロフィール
原田修佑(はらだしゅうすけ)
1993年生まれ。愛知県豊橋市出身。2016年、テレビ東京にアナウンサーとして入社。
担当番組は「WBS(ワールドビジネスサテライト)」「シナぷしゅ」スポーツ実況など。
趣味は焚き火とバスケットボール。15歳までに骨折を6回経験したこともあり、モットーは粉骨砕身。Twitter/@shusuke_harada