！！！ブコマッチ！！！【御手洗直子のコマダム日記】

一大センセーションを巻き起こした「婚活コミック」著者、御手洗直子さんが結婚して2児の姉妹の母に。あいかわらずのつっこみどころ満載の日々、渾身のひとコママンガ＆エッセイでお送りします。

「つっこみが止まらないコマダム日記」#113
今回はベネッセの前身、福武書店にまつわるお話です。

ブッチ（社会）ポコ（国語） カニまる（算数） ライきち（理科）

前回までのあらすじ……ごめん、妖怪なめくさり小僧が転落する様を書く予定だったけどせっかくなので福武書店の話を聞いてほしい。


当時の私は毎日二時間勉強をしていた。毎日欠かさず２時間は当時の私にとっては『そういうもの』だったので何も思わなかったが、大人になってから圧倒的少数派と知ってめちゃくちゃびっくりした。まじで…？大丈夫。君も高1の５月にわかる。（過去の自分へ）

具体的な内容としては授業の復習、教科書の丸暗記の他は『チャレンジ』をやっていた。そう、このたまひよコラムのスポンサー、ベネッセコーポレーションの提供する家庭学習サービス『チャレンジ』である。

当時はベネッセコーポレーションでもタブレット学習でもなく、福武書店で紙で赤ペン先生でブコマッチであった。ここまでで完全に若い子置いてけぼりなのだが、チャレメのみんなはついてきてるか？チャレメとはチャレンジメイツの略である。
30年前のチャレンジには各教科にブコマッチという勉強を教えてくれる犬やカニがいたのだ。そう、聞き間違いではない。カニだ。そして部長は青いスーツを着た右手のゲンコツだったのだ。何を言ってるのかわからねーと思うがそうだったのである。なんだよ右手のゲンコツって。時を越えてまさか福武書店（現ベネッセ）の媒体にブコマッチの事を書かせてもらえる日が来るとは思わなかった。チャレンジをやれば偏差値82通知表オール５が取れるのである。たぶん。
ちなみに今もタブレット教材だけでなく紙教材も選べるようになっている。全方位への配慮がすごい。

さてそんなチャレンジのサポートもあって通知表オール５・６期連続（つまり３年間全部）学級委員・先生方が好きなあまり忠実なるパシリとして活躍していた私は内申点もめちゃくちゃよかった。らしい。どれくらい良かったのかはわからないが、先生には『志望校の受験会場に行って名前を書けば受かる』と言われたのであった。マジなのか冗談なのかわからない。冗談なのかわからないがこれを聞いた私はここぞとばかりに受験勉強を放棄し、そのまま第一志望の高校に合格したのであった。

合格おめでとう。没落するのはその数か月後、高１の５月である。（早い）

御手洗直子
Profile　pixivで大人気。累計閲覧数1100万を誇る爆笑コミックエッセイスト。なんでそんなにネタ満載人生を・・・という謎の人。既刊に「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる」「31歳ゲームプログラマーが婚活するとこうなる」（共に新書館）、「腐女子になると、人生こうなる！～底～」（一迅社）、「つっこみが止まらない育児日記」「さらにつっこみが止まらない育児日記」（ベネッセコーポレーション）など。たまひよのサイトで、数話限定公開中。
　御手洗直子twitter：＠mitarainaoko