偏差値82から転落した3つの理由 その1・その2【御手洗直子のコマダム日記】
一大センセーションを巻き起こした「婚活コミック」著者、御手洗直子さんが結婚して2児の姉妹の母に。あいかわらずのつっこみどころ満載の日々、渾身のひとコママンガ&エッセイでお送りします。
「つっこみが止まらないコマダム日記」#114
今回は勉強しなくなった原因にまつわるお話です。
ある日から一切勉強しなくなった原因(2/3)
前回までのあらすじ……通知表オール5の妖怪なめくさり小僧がめでたく志望校に合格した
通知表オール5の妖怪なめくさり小僧が地下まで転落するのは高1の5月である。早い。受験から3か月しか経っていない。恐るべきスピードスターである。毎日2時間勉強が習慣だった生徒が学校の授業すら一ミリも聞かなくなったのが高1の5月だったのだ。高1の5月に何かが起こったのである。ネガティブな出来事ではない。おそらく私の人生史上1,2を争うほどポジティブな出来事であった。
その出来事とは何か。に触れる前に、そもそも私が勉強をしなくなった理由というのが他にも2つあるのでそちらを説明させていただこう。一つは母の教育方針である。
私の母はいわゆる教育ママで小学校時代は一日1時間、中学校時代は一日2時間の勉強を三姉妹全員に課していた。ゆえに姉妹は順調に進学校へ進んだのだが、この母、なぜか『高校からは勉強は各自の自主性に任せる』という謎の教育方針だったのである。なんでだよ。
母は良い大学を出ているのでまだまだ教えることは可能だったと思うのだが、めんどくさくなったのであろうか。姉妹三人全員やれと言われればやるが、指定が無ければ特に勉強が好きなタイプでもなかったため姉妹三人の成績は全員めでたく高校で崩壊した。
だから子どもには多少強制的にでもやらせなきゃならないんだって。全員進学校へ進んでおきながら大学を出たのが一人しかいないというありさまである。お子さんをせめて大卒にしたい親御さんは大学受験まで気を抜かないことをおすすめしたい。
二つ目は進路の問題である。
私がお世話になった中学校の先生方が個性的で楽しい方ばかりだったので、当時の私の夢は中学校の先生であった。なので教育学部とかに入って先生になろうと思っていたのだが、受験が終わりじゃあ先生になるには今後どんな感じなのかといろいろ調べていたところ、当時の市立中学校の教員採用数を見て驚いた。神奈川県(当時の人口115万人以上)で3人である。
これが教科ごとの人数であったのか詳細はよく覚えていない。しかしとにかく3人であった。神奈川県で3人。おそらく自分よりもっと真剣に先生になりたい人もいるであろう、優秀な人もいるであろう数十人、いや数百人???の中で勝ち抜いて3人の枠に入らなければならないのである。無理。
これがどこまで自分に影響を与えたのかはわからないが、確実に将来へのモチベーションをダダ下げたのは間違い無かったのであった。
次回……高1の5月から勉強を一切しなくなった最大の原因
御手洗直子
Profile pixivで大人気。累計閲覧数1100万を誇る爆笑コミックエッセイスト。なんでそんなにネタ満載人生を・・・という謎の人。既刊に「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる」「31歳ゲームプログラマーが婚活するとこうなる」(共に新書館)、「腐女子になると、人生こうなる!~底~」(一迅社)、「つっこみが止まらない育児日記」「さらにつっこみが止まらない育児日記」(ベネッセコーポレーション)など。たまひよのサイトで、数話限定公開中。
御手洗直子twitter:@mitarainaoko