テスト前日にテスト範囲を知らないとこうなる【御手洗直子のコマダム日記】

一大センセーションを巻き起こした「婚活コミック」著者、御手洗直子さんが結婚して2児の姉妹の母に。あいかわらずのつっこみどころ満載の日々、渾身のひとコママンガ＆エッセイでお送りします。

「つっこみが止まらないコマダム日記」#116
今回は一夜漬けにまつわるお話です。

一夜ですら漬けられない

前回までのあらすじ……進学校へ入学したとたん二次BLにハマッて一切勉強しなくなった。

原稿とバイトで放課後と休日を全て潰し授業中は寝ている、またはネームをしているというクソ生活をしているとどうなるかというと、普通にテストで2点とか4点をとるようになります。おいおい。

それでも一年の一学期は4月までの勉強貯金があったためそこそこ平均点くらいの点数をとったのだが、二学期からはホントに普通に17点とか36点とかをとっていた。96点から17点とかカンタンに暴落できるのである。なぜかというと先生の話を一切聞いていないので今何の単元をやっていてテスト範囲がどこからどこなのかを全く知らないからである。そして一夜漬けくらいはしようかとテスト前日に教科書をひらいた瞬間にテスト範囲を知らないことに気づくのである。人間数か月で『テスト範囲を全て覚える』から『テスト前日にテスト範囲を知らない』まで急落できるのだ。どんな怪談よりもおそろしい。

一夜漬けをしようと思い立ち教科書を開いて己がテスト範囲を知らないことに気づく。これがテスト前日午後10時の出来事である。一夜漬けを思いつくのがそもそも遅い。ホントに夜じゃねえか。浅漬けにもほどがある。

友達に聞…と思ったが当時携帯電話が無い時代、テスト前日の午後10時過ぎに友達の家電に電話をかけ友達の親に友達を呼び出してもらい、明日のテスト範囲を聞く。というのがどれだけのクソ行為なのかを判別をつけるくらいの判断力はまだ残っていたので私は電話するのをやめた。やめたということはイコールテスト範囲がまったくわからず一切のNO勉強状態でテストに挑むということである。ここでおおよその目星をつけ、少しでも抗おうとする根性は私には無い。というわけでそのまま寝た。結論から言えば漬けてない。

そのまま寝たのでテスト範囲を一切知らないままテスト当日を迎え、テスト用紙を見て『ああ～～、今こんなやつやってたんだ～～！』とひとしきり関心しつつせめて0点だけは取らないようにがんばりたい。と低い目標を設定しつつ17点をとったのであった。二桁あるだけまだよい。（そのレベル）テスト17点は序章に過ぎないのであった。

次回……授業態度が悪すぎて入学早々先生に呼び出される。

御手洗直子
Profile　pixivで大人気。累計閲覧数1100万を誇る爆笑コミックエッセイスト。なんでそんなにネタ満載人生を・・・という謎の人。既刊に「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる」「31歳ゲームプログラマーが婚活するとこうなる」（共に新書館）、「腐女子になると、人生こうなる！～底～」（一迅社）、「つっこみが止まらない育児日記」「さらにつっこみが止まらない育児日記」（ベネッセコーポレーション）など。たまひよのサイトで、数話限定公開中。
　御手洗直子twitter：＠mitarainaoko