通知表が空欄になると進級会議にかけられる【御手洗直子のコマダム日記】

一大センセーションを巻き起こした「婚活コミック」著者、御手洗直子さんが結婚して2児の姉妹の母に。あいかわらずのつっこみどころ満載の日々、渾身のひとコママンガ＆エッセイでお送りします。

「つっこみが止まらないコマダム日記」#119
今回はテスト前日の思考にまつわるお話です。

一夜漬け再び（しない）

前回までのあらすじ……赤点を通り越すと通知表が空欄になる


そんなわけで赤点を通り越し通知表が空欄になるという状態でも余裕ぶっこいていたわけだが年度末に進級会議にかけられ、『御手洗さん、このままだと進級できないんだけど補習は受けられる？』と先生に優しく聞かれたので補習を受け無事に二年に進学したのであった。ちなみに二年生から三年生への進学時でも進級会議にかけられたがこちらも補習を受けクリアした。

三年から卒業時にも当然卒業会議にかけられたわけだが、卒業がかかっているので一応警告があった。『おまえ、このままで卒業できると思うなよ。（意訳）』と。

これを年度末ではなく夏に言われた。先生の本気（マジ）を感じる。

先生の本気（マジ）を感じたが夏コミ（オタクの夏祭り）で忙しかったため何もしないまま二学期中間前日になった。おそろしい。それに加え前回のテストで数学４点を取っていた私は次こそ0点を取るのではないかとハラハラしていた。今思うと4点も0点も変わらない気がするのだが当時の私は0点だけは取りたくないと思っていた。ちなみにそれまでの最低点は物理の２点である。その2点の間に何のプライドがあるというのか。

さすがに一夜漬けでもするかと教科書を開いた。１年の頃からは成長していたためテスト範囲もちゃんと知っている。ちゃんと知っているがテスト範囲を見たところで公式を一つも覚えていないのですでに問題を読んだ時点でわからないのであった。死である。足し算できない人間が因数分解できないようなものである。今何をどうあがいても明日のテストにプラスになる気がしない。

というわけで何もしないでそのまま寝ることにした。1年の頃から何も進歩していない。

一応危機感があったので明日のテストが天変地異で中止にならないだろうか…とか職員室に忍び込んでテスト用紙に火を点けたらテストが中止になるだろうか…とかそれだと犯罪なのでテスト用紙をうまく盗み出すにはどうしたらいいだろうか…とか最後の知能リソースをテスト用紙の窃取方法に使用しながら寝た。窃盗も犯罪である。

結局45分間ほぼ寝てすごすという状態でテストを受けたのだが、今思い返しても一応留年はしたくないクセにここまでやらないのもひどいし病まないのもすごい。ちなみに同人活動は元気に継続していた。BLは全てを解決する。（しない）

次回……本気のマジで卒業会議にかけられる

御手洗直子
Profile　pixivで大人気。累計閲覧数1100万を誇る爆笑コミックエッセイスト。なんでそんなにネタ満載人生を・・・という謎の人。既刊に「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる」「31歳ゲームプログラマーが婚活するとこうなる」（共に新書館）、「腐女子になると、人生こうなる！～底～」（一迅社）、「つっこみが止まらない育児日記」「さらにつっこみが止まらない育児日記」（ベネッセコーポレーション）など。たまひよのサイトで、数話限定公開中。
　御手洗直子twitter：＠mitarainaoko