コロナ禍でメンタルが弱くなっているママが急増中!?【精神科専門医からアドバイス】
コロナ禍での自粛や行動制限の影響で、以前にも増して育児中のママが孤立しやすい状況になっているようです。ひよこクラブが実施したアンケートでは、半数以上のママが「イライラ」や「だるい」など、メンタル面での不調を感じていることがわかりました。
そこで、メンタルの不調をためこんでしまわないために、今すぐできることを精神科専門医の安田貴昭先生に聞きました。
コロナ禍でのママたちのメンタルは?調査結果を発表
ママたちに、コロナ禍で感じたストレスや不安、今抱えているメンタル面の不調などをアンケート調査を実施(※)。その結果を紹介します。
※この記事内のアンケート結果は、0カ月~1才11カ月の赤ちゃんを持つママ412人にインターネットで調査を行い、アンケート結果をまとめたものです。(2021年10月実施)
イライラしたり、だるい、やる気が出ないと感じているママが約半数も!
ママたちへのアンケートで、今の自分に当てはまる気持ちを選んでもらったところ、
「イライラする」 52%
「体がだるい、やる気が出ない」 50%
「憂うつで、悲しい気持ちになる」 44%
という結果に。
「自分はダメ、価値がないと感じる」が21%、さらには「死にたいと思うことがある」が11%もいることがわかりました。
コロナ禍の影響だけとは断定できませんが、メンタルに不調を感じているママが以前よりも増えている印象が…。
孤独。不安、ショック…コロナ禍のママたちの声
ママたちに、コロナ禍で感じたイライラや不安を教えてもらうと、「産後しばらくは一日中家にいたので、パパ以外の大人と話す機会なく、社会から隔離された気持ちに…」「ワンオペ育児で、コロナ禍で友だちにも会えず、つらかった」など、コロナ禍の制限で孤独を感じたという声が目立ちました。
また、「初めての出産。新型コロナウイルスの感染者数が多い時期だったので、外出が怖く、不安な日々が続きました」と新型コロナウイルスという未知のウイルスに恐怖を感じたという人も。さらには「芸能人の自死を知り、さらに気分が落ち込んだ」と、芸能人の自死という衝撃的なニュースに影響を受けたという声もありました。
精神科専門医・安田貴昭先生からのワンポイントアドバイス
「産後のママは、出産のダメージが回復しないまま、待ったなしで赤ちゃんのお世話が始まるので、ただでさえ大変。その上、終わりが見えない非常事態で、ますます困難な状況です。ストレスや心の疲れをためこんでしまうと、うつ病を発症してしまうこともあるので、ほどよく手を抜くことが大事です」(安田先生)
ためこんでしまいがちなママは、ぜひ以下の安田先生からのアドバイスを参考にしてみましょう。
「世の中は普通ではないから、手を抜いたっていい」と考えてみて
ストレスをためやすい人は、まじめな性格で手抜きができない人が多いです。手抜きをするのが苦手という人は、「今はコロナで大変。今は世の中が普通じゃないから、手を抜いたっていいじゃん!」と開き直って、堂々と手抜きをしてみましょう。
頑張りすぎずに「細く、長く」のほうがうまくいくことも
育児に限ったことではありませんが、たくさん頑張りすぎたら疲れちゃいます。無理をしてどっと疲れて体調を崩してしまうより、「頑張りすぎないで、細く、長くやっていこう」くらいの気持ちで肩の力を抜いたほうがうまくいくこともあります。
「疲れたら休む」を意識して、時には人に頼る
当たり前のことですが、疲れたら休むことも大事。自分のための時間をつくるのも大変なときだとは思いますが、パパと分担したり、家族にサポートしてもらったり、自治体のサービスを利用したりして、休養の時間をつくりましょう。
監修/安田貴昭先生 取材・文/渡辺有紀子
多くのママたちを診療している、精神科専門医の安田貴昭先生にアドバイスをいただきました。「待ったなし・休みなし」の育児、加えてコロナ禍の影響もあって大変なことも多いかと思いますが、ほどよく手を抜きながら、自分のことも大事にしてくださいね。また、メンタル面の不調が続くときは、自己判断で無理をせず、専門家の力を借りることも検討しましょう。
参考/初めてのひよこクラブ 2022年春号「コロナ禍だからこそ、ママのメンタルを守ろう!」
※掲載している情報は2022年4月現在のものです。
『初めてのひよこクラブ』2022年春号には、さらに詳しいアドバイスや、簡単にできる産後うつのセルフチェックを紹介した「コロナ禍だからこそ、ママのメンタルを守ろう!」特集があります。