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意外と知られていない⁈ 大地震のときにやってはいけない7つのこととは?【防災アナウンサー】

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上の写真は2016年5月に熊本県益城町で撮影した熊本地震の様子(提供・奥村奈津美)

3才の男の子のママであり、環境省アンバサダーも務める防災アナウンサーの奥村奈津美さん。2022年6月に起こった石川県能登地方での最大震度6弱の地震発生後、奧村さんがTikTokに投稿した「大地震のときにやってはいけない7つのこと」の動画の再生回数が32万回を超えたそうです。奥村さんに意外と知らない「大地震のときにやってはいけないこと」について詳しく教えてもらいました。

大地震のときにやってはいけない7つのこと

これまで防災についての数々の講演を行い、オンライン防災講座を主催してきた奧村さん。もっと多くの人に防災の情報を伝えたいと、TikTokでも発信し始めたそうです。

「気候変動により大地震以外の自然災害も増えている今、もっと多くの人に防災の情報を伝えたい、関心を持ってもらう方法はないかな、と模索する中でTikTokにたどり着きました。投稿に500件くらいコメントをもらいましたが、さすがTikTokだからか、小中学生も含む若い人が多い印象でした。地震のあとにやってはいけないことについて「知らなかった!」という感想がとても多かったです。若い人にも防災について考えてもらい、反応がもらえて可能性を感じました」(奧村さん)

以下、大地震のときにやってはいけない7つのことについて、その理由を奧村さんに詳しく解説してもらいました。

【1】はだしのまま歩き回らない

大地震が発生すると部屋にはものが散乱します。

「夜間の災害時はとくに、はだしのまま歩き回ってしまうと、落ちた照明器具や割れたガラス、散乱しているものを踏んで足をけがすることがあります。大地震のあとには、必ず靴など足を守るものを履きましょう。普通の靴・スリッパではガラス片やクギなどが靴底を突き抜けて負傷する恐れがあるので、おすすめは中敷や底面が釘やガラスの破片が貫通しない素材でできている『踏み抜き防止スリッパ』です。自分で歩ける小さい子どもはスニーカーなどでもいいので、まず足を守るものを履かせてあげましょう」(奥村さん)

【2】室内などをすぐに片づけない

大地震だけでなく水害にあったときなども、まずはどの程度の被害にあったのかを証明できるように写真を撮っておきましょう。

「突然起こる災害時に、自分が加入している地震保険や火災保険がどこまで補償されるかをすぐに確認するのは難しいと思うので、片づける前にどれくらいの損害があったかがわかるよう、まずはいったん写真を撮る、と覚えていてもらうといいと思います。
また、保険会社の損害保険、勤務先の助成金などの請求や、各種被災者支援策を利用するための罹災証明書を自治体に申請するときに必要になることもあります」(奥村さん)

【3】倒れた家具・落ちたものを元に戻さない

大地震のあと、1週間ほどは同じくらいの大きさの余震が続くことがあります。

「東日本大震災のとき、揺れがおさまったからと片づけに集中していて津波に気づかず、逃げ遅れて亡くなってしまった人もいたと聞きました。まずは身の安全を確保しましょう。
また、熊本地震では大きな余震が続いていたので、余震のたびに家具が倒れ片づけたものが落ちてきてしまったため、戸棚の扉にバンドをつけたり、冷蔵庫にガムテープを貼ったりしていた人もいました。
落ちて割れてまったもの、けがをするようなものは処分する必要がありますが、倒れたものは、再び倒れないように固定できない場合はしばらくそのままにしておき、落ちたものは落ちない場所に片づけるか床に置いておきます。
普段から、家具の転倒防止対策をする、棚の扉を耐震ラッチ(地震で開かなくなる扉金具)にするなどの対策をしておくと安心です」(奥村さん)

【4】ロウソクなど火を使わない

大地震のときはガスもれしている可能性もあり、また余震でロウソクが倒れ火災の原因になることもあります。

「とくに小さい子どもがいる家庭では、やけどの危険もあるため災害時にはロウソクは使わないほうがいいでしょう。大地震のあとの明かりには、100円ショップで売っている電池式ヘッドライトがおすすめです。頭につければ小さい子を抱っこしても使えます。部屋の明かりには、キャンプでも使用できるLEDランタンもいいでしょう」(奥村さん)

【5】エレベーターは使わない

大地震のあとにエレベーターが動いていたとしても、余震や電気系統のトラブルで止まる恐れがあります。

「閉じ込めにあわないために、大地震のあとはエレベーターは使わず階段を利用しましょう。
首都直下地震時では緊急停止したエレベーターに約1万7000人が閉じ込められると想定されている上に、災害時は救出までにも時間がかかります。高層マンションなどに住んでいてエレベーターが止まってしまった場合は、余震がおさまりエレベーターが復旧するまで在宅避難ができるように日ごろから備えておくといいと思います」(奥村さん)

【6】ブロック塀やがけには近寄らない

2018年の大阪北部地震で、ブロック塀が倒壊し登校中の女の子(当時小学4年生)が亡くなった事故もありました。

「熊本地震のときは鉄筋が入っているブロック塀も倒壊しているケースが多くありました。大地震は親が一緒のときに起こるとは限りません。保育園や幼稚園への道や、小学校の通学路にブロック塀がないかを確認し、可能なら別の道を使って登園・登下校する、ブロック塀がない側を歩くことを意識してほしいと思います。

また、地震の揺れでがけの近くは、土砂災害に巻き込まれる恐れがあるため近づかないで。自宅近くに危険ながけがあるかどうかは、自治体の土砂災害ハザードマップで確認しておきましょう」(奥村さん)

【7】大丈夫?と気軽に電話しない

被災地のエリアにたくさんの人が一斉に電話をすると、電話回線がパンクしてつながらなくなる可能性があります。

「大地震のあとは本当に必要な連絡以外はしないようにしてほしいと思います。電話をかけてはいけない理由の1つは、110番や119番など緊急のSOSが優先的に使えるようにするためです。2つ目は、電話が鳴り続けることで被災地の人の充電の減りが早くなってしまうためです。もしかしたら相手は必死で危険な状態から逃げている最中かもしれません。

高齢者や身体に不自由がある家族が被災地域に住んでいて、近所の人に助けてもらうような緊急性の高い電話はするべきだと思いますが、『大丈夫?』『心配だな』くらいの用事の場合、もしWi-Fiがつながる環境なら、SNSやLINEなどで短いメッセージのやり取りにとどめるほうがいいでしょう。

東日本大震災のときのように、携帯電話の基地局も被害を受けて電波もなく、固定電話もつながりにくい状況のときには、災害用伝言ダイヤルで安否確認をするのもいいでしょう。毎月1日と15日には体験利用ができるので、一度、遠方にいる家族と試してみるといいかもしれません」(奥村さん)


お話・監修/奥村奈津美さん 取材・文/早川奈緒子、ひよこクラブ編集部

TikTokに寄せられたコメントの中で、「とくに7番目の『電話をしない』について『なんで電話しちゃいけないんですか』という質問がいちばん多かった」と奧村さんは言います。東日本大震災を経験していない世代の子どもたちに震災の教訓を伝えるためにも、親がまず防災について正しい知識を持つことが必要ではないでしょうか。

●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

奥村奈津美さん(おくむらなつみ)

PROFILE
1982年東京生まれ。防災アナウンサー×環境省アンバサダーとして、NHK「おはよう日本」「あさイチ」などテレビ・ラジオをはじめ、雑誌・新聞などさまざまなメディアに出演。著書「子どもの命と未来を守る!防災「新」常識〜パパ、ママができる!!水害、地震への備え〜」(辰巳出版))
東日本大震災を仙台で経験し、以来、防災啓発活動に取り組む。防災士、福祉防災認定コーチ、防災教育推進協会講師、防災住宅研究所理事、東京都防災コーディネーター。環境省森里川海プロジェクトアンバサダーとして「防災×気候変動」をテーマに取材、発信中。一児の母。

子どもの命と未来を守る! 「防災」新常識 パパ、ママができる!!水害・地震への備え

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