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子どもが初めてゲームをするなら何歳からがいい?「ゲーム時間が長い」と思ったら?【精神医学専門医】

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母と彼女の子
violet-blue/gettyimages

スマホは生活に欠かせないもの。肌身離さず持ち歩き、暇があれば見ているというママ・パパもいるのではないでしょうか。
赤ちゃんが生まれたら、ちょっとスマホの使い方を意識してみませんか?
インターネットやゲームの依存に詳しい、久里浜医療センターの名誉院長・樋口進先生に「親のスマホの使い方」について話を聞きました。

親のまねをして子どもも同じ行動をとる可能性が

――親が赤ちゃんの前でスマホばかりしていると、赤ちゃんにどんな影響がありますか。

樋口先生(以下敬称略) 赤ちゃんは親をよく見ていて、親のまねをします。親は子どものロールモデルになりますので、親がスマホばかり見ていると、子どもも同じような行動をとる可能性が高いといえるでしょう。
私が診ているゲーム依存の患者さんは中・高校生が多いのですが、父親がゲーム好きで、子どもより親のほうがゲームにのめり込んでいるというケースがあります。両親のどちらかがゲームをすることに寛容、または無関心だと、子どもがゲーム依存になるリスクが高くなります。

――子どものゲーム依存は、親の態度が深くかかわっているのですね。ほかにはどのようなリスク要因がありますか。

樋口 親子の愛着形成に問題がある場合です。親が子どもに愛情を注がず、適切なかかわりをもたないと愛着形成に問題が生じます。子どもがいる依存症の患者さんは、ネグレクト(育児放棄)の場合が多いです。子育てよりもゲームやインターネットなど、依存しているものの重要度が高くなってしまうのです。
それと、子どもが幼いころから両親の不仲が続いている場合もリスク要因になります。

――そうなると、親は赤ちゃんの将来を考えながらスマホを使いたいですね。

樋口 状況により難しい場合もあるかも知れませんが、赤ちゃんにスマホを用いることも、少し考えてみてほしいですね。赤ちゃんが泣いたらすぐにスマホで動画を見せ、泣きやませるというということがあるかと思います。その方法が、赤ちゃんの将来にとって本当にいいことなのかどうか。親も子どもの傍でずっと子どもの様子を見ることは大変かと思いますが、親のまねをして子どもも同じ行動をとる可能性があるということを覚えていて欲しいと思います。
また、ゲームやインターネットの依存症の場合、接する年齢が早ければ早いほど依存のリスクが高くなるといわれています。

――0歳、1歳向けのスマホゲームアプリが存在しますが、ゲームに初めて接する年齢がどんどん低くなっています。

樋口 今はスマホゲーム開始年齢の規制がまったくないので、どんどん乳幼児向けのゲームが世に出てしまう状況です。国や業界団体が規制について検討しなくてはいけない段階にきていると思います。

――子どもがゲームに初めて接する年齢は、何歳がいいのでしょうか。

樋口 いろいろなエビデンスは出始めているのですが、まだ国際的なガイドラインがなく、明確に「何歳から」とはいえません。インターネットやゲームの依存に関しての研究が始まったのが、1990年代の後半。まだ20年程度の歴史しかありません。そのため、国際的な議論にまで発展していないのが現状です。

――すべては各家庭の判断に任されているわけですね。

樋口 子どもにスマホを持たせる年齢、子どもがスマホを使用する時間の長さ、オフライン・オンラインのゲームは何歳になったら解禁するかなど、親が決めなくてはいけません。
それと同時に、まずは親がきちんとしたスマホの利用方法を子どもに示してもらえればと思います。

リアルな活動を増やすことで、スマホを遠ざけられる

――コロナ禍で外出が減り、インターネットやゲームに依存する人は増えているのでしょうか。

樋口 世界的な傾向として、ロックダウンやステイホーム下では、インターネットやゲームの時間が長くなることがわかっています。
私が診ている依存症の患者さんたちは、コロナ禍で症状が悪化しているケースが非常に多いです。
インターネットやゲームの依存から改善していくときに大切なのが、リアルな活動を増やすということ。行動制限があると学校や職場にも行けず、外で自由に遊べません。治療がとても困難です。おそらく新型コロナウイルスの流行から、ゲーム依存の有病率は増加しているだろうといわれています。

――スマホを見すぎているなと思ったら、リアルな活動を増やすといいのですね。

樋口 はい、そうです。スマホの使用時間を減らしていこうと思ったときに、いちばん厄介なのは「いつでも、どこでも」できること。この「いつでも、どこでも」ができない環境をつくることが大切です。物理的に自分から離すことを意識するといいでしょう。

――具体的には、どのように意識するといいのでしょうか。

樋口 たとえば、仕事をしているときは自分の目の届くところにスマホを置かない、スマホの通知をオフにするなどです。
とくにスマホ使用で多いのが、寝室に持ち込むパターン。ダラダラと長時間使う理由になりますので、寝るときは寝室に持っていかないようにするといいでしょう。次の日の朝までリビングで充電しておくなど、工夫をしてみてください。
スマホの時間を別のものに置き替えるのもおすすめです。通勤のときにスマホを見るのをやめ本を読む、休み時間にスマホを見ず散歩をするなどです。
夜の一定の時間、スマホを使用しないルールをつくっている家庭もありました。夜の9時以降はスマホを使わないなどと決め、家族みんなでテレビを見たり会話をしたりすることで、自然とコミュニケーションが増えたそうです。

親の行動を子どもはまねするもの。赤ちゃんの将来を考え、意識的にスマホを使うようにするといいかもしれません。

取材・文/一乗梓、たまひよONLINE編集部

お話・監修/樋口進先生

日ごろから赤ちゃんとお散歩に行く、赤ちゃんと体を使った遊びをするなど、リアルな活動をしていれば、自然とスマホに接する機会が減るはず。
どんな場面、どんな時間帯ならスマホを使ってOKか、ママ・パパ達の基準をつくっておくのもよさそうです。

●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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