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「自分は犠牲にと思っていたけど、うれしくて泣きました」コロナ禍で、子どもの入院に付き添う家族の日常が一変。求められる心の支援

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写真は、入院している子どもに付き添うママたちに無料で届けている“付き添い生活応援パック”を梱包しているところ。1つ1つ手作業で商品を詰めます。

新型コロナウイルス感染症の流行で、小児病棟に入院している子どもたちやつき添っているママ、パパの日常はがらりと変わりました。以前から、子どもの入院に付き添う人は困難な状況に置かれていることがわかっていましたが、コロナ禍で新たな課題も浮き彫りに。
わが子の入院に付き添うママを、さまざまなカタチで支援する、NPO法人キープ・ママ・スマイリング 理事長の光原ゆきさんに話を聞きました。

コロナ禍の面会・付き添い制限で、付き添い者は気軽に外に出られない状況に

付き添い生活応援パックの梱包や発送作業は、スタッフを中心にボランティアの力も借りながら行います。前列・右が光原さん。

子どもの入院に付き添っているのはママが大半で、付き添いの環境は過酷なものです。泊まり込んで付き添っている場合は、毎日狭くてかたい簡易ベッドで寝るために寝不足や腰痛になりがちです。付き添い者用の簡易ベッドがなく、添い寝するママもいます。食事はコンビニ弁当や菓子パンなどが多く、栄養もかたよりやすいです。

そんな中、心の救いになっていたのは、たとえば週末に面会に来るパパやきょうだいの笑顔だったり、病院で知り合ったママと話すつかの間のおしゃべりの時間でした。
しかし新型コロナの流行で2020年4月ごろから、子どもの入院への付き添いは大きく変わりました。

「新型コロナ流行前は、病室のカーテンを開けて、同室の人同士でおしゃべりをしながら情報交換をしたり、給湯室で会った人と立ち話をしたりするのはよくある光景でした。それがとっても息抜きになっていました。
しかし新型コロナの流行で、そうした光景がまったく見られなくなりました。3密回避のために、みんな1日中ベッドのカーテンを閉めきって生活するような状況になり、ママ同士でおしゃべりをすることはほとんどありません。

また院内感染を防ぐために面会や付き添いの制限が設けられ、家族が自由に面会に来られなくなりました。
付き添い中の人も、自由に外に出られなくなり、用事があって一時自宅に帰りたくても、許可がおりない病院も出てきました。きょうだいを家に残してきた場合は“会えなくてごめんね”と罪悪感を抱いたりするようになりました。
そうしたコロナ禍の面会、付き添い制限がママたちの心にいっそう追い打ちをかけました。
付き添っているママたちのメンタルヘルスが不調で笑顔が減れば、入院している子どもたちの心も不安定になりかねず、平時にも増してコロナ禍は心の支援が必要だと感じました」(光原さん)

コロナ禍、泊まり込みで子どもに付き添うママに笑顔を! 必要なアイテムを届けて支援

“付き添い生活応援パック”は、付き添い中にもらってうれしいアイテムがいっぱい! 中身は随時変更されます。

コロナ禍、NPO法人キープ・ママ・スマイリングが始めたのが、2週間以上の子どもの入院に付き添っている家族を対象に、付き添い生活に必要な品物を無料で届ける“付き添い生活応援パック”です。

「“付き添い生活応援パック”は、2020年10月から配布を始めました。私たちが届けているのは、協賛企業から提供していただいたレトルト食品、缶詰、お菓子、飲料、スキンケアアイテム、マスクなど大人向けのものです。ご家族の中には“子どものものが届く”と思っている人もいるようで、自分たちへの品物だと知って感激されることが多いです。
全国の約500病院の小児病棟にポスターやチラシを配布するとともに、この支援活動がSNSの口コミでも広がっていったので、これまでに200以上病院のつき添いご家族に3300個以上の応援パックを発送しています(2022年10月末現在)。

ママたちからは
“いろいろ疲れていたけれど、人の優しさに触れて本当にありがたいと思いました”
“子どもの入院に付き添っている家族を応援してくれる人たちがいることに励まされました”
“子どもがいちばんつらいからと、当たり前のように自分を犠牲にしていましたが、応援してくれる人たちがいるということがうれしくて泣けてきました”
といった声が多数寄せられています。コロナによる外出制限で買い物にも行けなくなった家族を助けたいと始めた活動でしたが、心の支援にもつながったようです」(光原さん)

付き添っているママたちは情報の宝庫。 コロナ禍でも気軽に情報交換ができる場を

写真は付き添い入院口コミサイト「つきそい応援団」のイメージ画像。

もう1つ、コロナ禍で新たに始めたのが、子どもの入院に付き添う人たちが気軽に情報交換できる付き添い入院口コミサイト「つきそい応援団」の開設です。

「子どもの入院に付き添う人たちが気軽に情報交換できる場を作りたいと以前から考えてはいたのですが、コロナ禍のため小児病棟でママ同士が交流しづらくなった今こそ、実現しようということになりました。
“つきそい応援団”は、クラウドファンディングで、266名の方から300万円を超える寄付が集まって制作することができました」(光原さん)

光原さんによると、子どもの入院に付き添う人たちは実は情報の宝庫! 付き添う環境は病院によって異なるため、付き添い経験者の情報が日々の生活の中で本当に役立つと言います。

「子どもの入院に付き添っている人たちは“入院するときはS字フックを持って行くと何かと便利だよ”“あそこのお弁当屋さんは、ワンコインでおいしいお弁当が買えるよ!”“病院で履くなら、かかとにループがついていて幅が広いサンダルが絶対いい!”など役立つ生活情報をたくさん持っています。しかしこうした情報もコロナ禍では共有しづらくなりました。

そこで活用してほしいのが“つきそい応援団”です。病院別掲示板とテーマ別掲示板の2つの掲示板があるほか、初めて付き添い入院をする人向けの情報も紹介しています。
付き添い経験者だからこそ持っている知恵や知見を、同じ境遇に置かれた家族と共有し、安心や笑顔を届けられたら・・・と考えています」(光原さん)

「つきそい応援団」のサイトには「付き添い入院を応援! あなたの付き添い入院体験を、誰かのエールに!」というキャッチフレーズが添えられています。

「子どもの入院に付き添うとつらいことが多いのですが、自分と同じ境遇に置かれた誰かの役に立つことで、投稿してくれた人たちも元気になれるのではないかと考えています」(光原さん)


お話・監修/光原ゆきさん 協力・写真提供/NPO法人キープ・ママ・スマイリング 取材・文/麻生珠恵、たまひよONLINE編集部

NPO法人キープ・ママ・スマイリングの設立は、光原さんが二女を1歳前に亡くしたことがきっかけです。「短い命だったけれども、亡くなったわが子には生まれてきた意味、使命が必ずある! それは何だったんだろう・・・」と考えたことが現在のさまざまな活動につながっていると言います。

つきそい応援団

光原ゆきさん(みつはら ゆき)

PROFILE
NPO法人キープ・ママ・スマイリング理事長。医療サイト編集長などに従事。2人のわが子の入院につき添った経験をもとに、2014年11月NPO法人キープ・ママ・スマイリングを設立。病気の子どもや発達がゆっくりな子どもを育てるママたちに、さまざまな支援を行う。


●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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