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2023年4月から四種混合ワクチンの接種が生後2カ月からに変更。乳児を『百日せき』から守れ!【小児科医】

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週齢の生まれたばかりの赤ちゃんのくしゃみ
AnnaNahabed/gettyimages

赤ちゃん・子どもがかかると命にかかわったり、重い後遺症を残す病気から赤ちゃんの健康を守るのが予防接種・ワクチンの役割です。2023年4月から、そのワクチンの一つ、四種混合ワクチンの接種スタート時期が、今までの生後3カ月から生後2カ月に変更になります。「小児科医・太田先生からママ・パパへ、今伝えたいこと」連載の#31です。

四種混合ワクチンの接種時期の前倒しは、『百日せき』予防対策の朗報

四種混合ワクチンは、百日せき、ジフテリア、破傷風、ポリオの4つの病気を予防するワクチンです。乳幼児期に計4回の接種をします。
その四種混合ワクチンの接種開始月齢が、2023年4月1日から、1カ月早まります。
今までは生後3カ月からスタートして、3~8週間間隔で3回、3回目接種の約1年後(6カ月後から接種可能)に4回目の接種をしていたのですが、スタート月齢が生後2カ月になるのです。
理由は、『百日せき』による乳児の重症化予防を徹底するためです。生年月日は関係なく、定期接種の四種混合ワクチンが未接種の赤ちゃん・子どもが対象です。

「生後2カ月にワクチンデビュー」は、変わりません。デビュー時のワクチン数が増えます

ワクチンデビューのおすすめ時期は生後2カ月で変わりません。そして効率よく接種を進めるためにも同時接種が有効であることは変わりません。
生後2カ月に受ける予防接種が、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチンの注射とロタウイルスワクチン(経口接種)だったものに四種混合ワクチンが加わります。
同時接種とは、2種類以上のワクチンを、1回の通院で接種することで、効果や安全性は、単独で接種したときと変わりません。

2018年からの調査で『百日せき』発症の実態がわかってきた

2018年から『百日せき』患者の全数報告調査が始まりました。その結果、『百日せき』発症年齢の中心は7歳前後だとわかりました。
生後3カ月からスタートする4回の四種混合ワクチンの接種で、乳児の『百日せき』患者は確実に減っていますが、就学前には早くも免疫が下がって、『百日せき』を発症する人が増えることが判明したのです。この年齢だと入院治療が必要になることはほとんどなく、かかった本人はあまり困りません。しかし、生まれたばかりの弟や妹がいる家庭ではうつることがあり、生まれたばかりの赤ちゃんは重症になりやすいのです。今までは生後3カ月からの接種でしたから、接種開始前にかかってしまう可能性があります。
入院症例の多くは乳児です。その症状は、息が止まってしまう無呼吸23%、せきが止まらず酸素が不足してチアノーゼとなる30%、頻度は低いが脳症を発症する乳児も。『百日せき』での死亡する乳児も出ているのです。
この病気での死亡報告例は乳児と高齢者が多いのですが、感染源は家族からが多いのです。

ちなみに、学齢期以上でかかった場合の症状は、風邪にしてはせきがしつこいと思うくらい。夜間のせきが多いので寝不足になります。成人はせきのために肋骨(ろっこつ)が折れることもあります。乳児にうつさないために、学齢期以上での免疫を下げないためにどうしたらいいかということも検討されています。

乳児期の予防を、現状よりさらに強める必要が

ワクチン接種をしていない生後3カ月までにかからないような対策を採ることが急務とわかり、いろいろな方法が検討されました。
その結果、接種開始月齢を今までより1カ月早くして生後2カ月スタートとするということになったのです。すでに生後2カ月に変更している国もあります。わが国でも安全性が確認されて前倒しが決まりました。ワクチンデビュー時期は従来通り生後2カ月からと変わりませんので、四種混合ワクチンも一緒に接種できることになりました。

乳児早期の『百日せき』の予防強化以外にも、対策が検討されています

四種混合ワクチンの前倒しは有効ですが、それだけで患者ゼロにはなりません。ほかの方法の追加も検討されています。
諸外国では、学齢期前に『百日せき』入りワクチンの追加接種もされています。妊娠後期に母体に『百日せき』入りワクチンを接種して赤ちゃんが免疫を持って生まれるようにする方法を取り入れている国もあります。11~12歳対象の二種混合ワクチンを、『百日せき』入りワクチンに代えるという案もありました。今後は、わが国でも、このような方法も追加導入されるかもしれません。

2023年4月から『百日せき』ワクチン入りの四種混合ワクチンが生後2カ月からの開始に変更されます。ワクチンデビュー時の注射が1本増えますが、『百日せき』にかからないようにするためなので、頑張って接種を済ませましょう。

文・監修/太田文夫先生

構成/たまひよONLINE編集部 

予防接種は赤ちゃん・子ども、そして社会全体を守るためのものです。感染症をなくすためにも積極的な接種を検討しましょう。

●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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