チャリティ活動を始めたのは、8年前の父の死がきっかけ。防災士やチャリティ活動など多方面で活躍、1歳児のママでタレント・時東ぁみさんインタビュー
昨年3月に男の子を出産し、ママとして、タレントとして忙しい日々を送る時東ぁみさん。タレントのお仕事以外にも、防災士として、またご自身で立ち上げたチャリティプロジェクトのリーダーとしての顔をお持ちです。今回は最近の子育てについて、また防災士やチャリティ活動についてお伺いしました。
子どもが生まれたのをきっかけに、 家事分担が自然とできるようになった!
―――お子さんを出産されて、ママとして一番大変な時期だと思いますが、現在の子育てについて教えてください。
時東さん 昨年の3月に男の子を出産して、今1歳2か月になりました。先日、4歩ほど歩き出して、本当に目が離せないですね。何でも触るし、何でも食べるし、何でも破ります(笑)。連れて行ける仕事では一緒に行きますが、それが難しい場合は、母か姉に家にきてもらって、お留守番をしてもらっています。
息子は、仕事の現場に連れて行くことも多いので、大人に対して人見知りはほとんどしないのですが、同年代のお友達との接し方が、あまりわかっていないのかもしれないなと最近思っていて。小さな子が集まる施設にもよく連れて行くのですが、そこでもっと一緒に遊んで欲しいのに、ひとりでマイペースに過ごすことが多いんです。まだ小さいからこんなものかな?と思ったりもするのですが。そろそろ同年代のお友達と一緒に過ごすことも大事かなと思うので、保育園へ入ることも考えています。
―――お子さんの成長でうれしいこと、成長を感じる瞬間などはありますか?
時東さん ケラケラ笑ってくれたり、ひとりで本を開けるようになったり、日々の小さな出来事で成長を感じる毎日です。ただ、息子は3月生まれなので、まわりの1歳児と比べてしまうと、成長の差を感じてしまいます。「うちの子はうちの子だから」という気持ちと、「本当に何か月後にうちの子もできるようになるの?」という心配の気持ちの半分半分という感じです。
私の同級生ママに相談すると、「数か月前はうちもそんな感じだったよ~」とか、「うちの子だって、先週までできなかったよ~」と言われると、少し安心しますね。1日でこれだけ成長を感じるぐらいだから、昨日できなかったことが今日できるようになるってことだし、焦らなくていいんだなと自分に言い聞かせています(笑)。
―――ご主人は育児に協力してくれますか?
時東さん めちゃくちゃ子育てに協力的です!外に出るときは、抱っこ紐は基本的に夫なんです。ずっと息子に触れていたいのか、すぐに抱っこしたいって言います。息子が生まれてからは、家事を自然と分担するようになりました。例えば、お風呂は私が入れて、夫に息子を渡し、スキンケアとお着替えをしてもらう、みたいな流れができましたね。あとは、食事は基本は夫で、離乳食の用意は私という感じです。
夫は仕事から帰ってきたら、サークルの中に入って一緒に遊んでくれていますね。そんな2人の様子を眺めていると、これが、私が求めていた幸せなんだなと感じます。
―――子育てで気をつけていること、モットーにしていることはありますか?
時東さん 子どもに対しても、夫に対しても、キーッと怒ってしまうこともあると思うんです。今はまだ1歳なので、そんなに怒ることもないですが、これから先は気をつけたいなと思っています。
それと、私も夫も芸能の仕事をしてきているので、私たち夫婦が子どもに教えられることって、エンタメの部分なんじゃないかって、いつも話しているんです。人を楽しませたり、あとは自分自身が何でも楽しめるようになってほしいなって思いますね。
―――時東さんはインスタグラムでトレーニングをしている写真を頻繁に投稿されていますが、子育てでも活かされていますか?
時東さん 息子のおかげで、日々がトレーニングにもなってます(笑)。妊活中の体づくりは自分のためだったけど、今は息子を育てるための体づくりかなと思って頑張っています。私は体が小さめなので、息子を抱っこしたり、公園で追いかけ回せるだけの体力を付けたいなと思っています。
防災やチャリティは楽しくない…!? 活動を通して伝えたいこと
―――防災士と上級救命技能の資格をお持ちということですが、現在どんな活動をされているのですか?
時東さん 活動のメインは、ざっくり言うとしゃべることですね。レギュラーとして多いのはラジオ番組ですが、インタビュアーや講演会、司会などもあります。3本のレギュラーのうち、2本は防災士として出演している感じです。
防災士として話すことも、自分が妊娠をしたあたりから少し変化してきました。妊婦さんや小さい子どもがいるご家族、お年寄りは「要配慮者」というくくりになるので、そのあたりをもう一度勉強し直して、発信するようになりましたね。
チャイルドケアプラス(子供の心肺蘇生法の認定資格)は、不妊治療をする前に取得しました。これは、まわりの友達に赤ちゃんがどんどん産まれて、たまに預かる機会もあったので、必要だと思ったからです。大人とは心肺蘇生の方法も違いますし、起こりうる事故も違うんです。私には姪っ子がいるのですが、小さい頃一緒にいたときに、喉に食べ物を詰まらせてしまって。それで勉強した通りに実践したら、本当にスポーンと口から詰まっていたタコが出てきたんです。まだ小さくて、何かトラブルが起こった時にも伝え方が難しい年齢だったので、この時は知識が活かせてよかったです。
―――ご自身でチャリティ団体を立ち上げて、アジアを中心に活動を行っているそうですが、現在の活動や、それまでの経緯などを教えてください。
時東さん チャリティもそうですし、防災に関してもそうだと思うのですが、どちらも、一般的には「楽しい」というジャンルではないと思うんですよね。でも、「楽しくチャリティができるんだよ!」というのをみなさんに知ってほしいという思いがあります。そのために、イベントやライブ、写真展などを通じて、”楽しみながら寄付金を募る”活動をしています。そこで集まった寄付金は、東南アジアの子どもたちを支援するために使われています。
チャリティをはじめたきっかけは、8年前に亡くなった父なんです。父が亡くなって遺品整理をしたのですが、まだまだ使えそうなものがたくさん出てきたんですね。それで、いろいろなところに寄付をしてみたんです。ただ、実際に送った後に、返信などが特になく、自己満足で終わってしまった感じがあって。自分の中で少し腑に落ちないところがありました。また同時期に、ベトナムで毎年ライブをさせていただいていたんですが、ベトナムのローカルエリアには、貧しくて都心に出てこられない子どもたちがたくさんいるという事実を知り、何か私にできないかなと思いました。
生前、父からもチャリティや人を助けることが大事だということを教わっていたので、自分が疑問に思っていた「本当に届いているの?」「誰に届いているの?」といった問題がクリアにできる活動なら、チャレンジしてみたいなと思ったのがはじまりです。
―――防災士やチャリティなど、本当にさまざまな活動をされていますが、そのモチベーションになっているのは何でしょうか?
時東さん すべてが、楽しいです!私がとにかく楽しんでいるのと、その先に多くの人の笑顔があるんだなと思っていて。それを直接見れたり、チャリティなら報告をいただけたり、そういうのがすべてモチベーションになっています。
防災でもチャリティでも、誰かのために手を差し伸べるという行動だと思うんですね。息子にも、どんな形であっても、人に対しては優しい子になってくれたらうれしいですね。そういう気持ちで生活していたら、イライラすることも減りますし、すべてにおいて感謝するようになると思うんです。そういう人がもっともっと増えてくれたら、この世の中も平和なんじゃないかな~と感じています。
取材・文/内田あり
●記事の内容は2023年5月の情報で、現在と異なる場合があります。
<プロフィール>
時東ぁみさん
ミスマガジン2005にて「つんく♂賞」を受賞、元祖メガネっ子アイドル。タレントや女優、ラジオパーソナリティのほか、防災士免許や上級救命技能、整理収納アドバイザー、食品衛生責任者など多くの資格を活かして、多方面で活躍している。趣味はトレーニング。