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心に染みすぎて泣けてくる…。「今のうちに寝とけ!」「いい加減は良い加減」妊娠&育児中のママへ、先輩ママから優しくも笑えるアドバイス。専門家に聞く

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妊婦とベビーベッドルームのベッド
Chris Ryan/gettyimages

「たまひよ」アプリユーザーに「お子さまが生まれる前の自分に、育児について一言アドバイスができるとしたら、なんと声をかけますか?くすっと笑える感じでお願いします!」と、聞いてみました。すると頑張りすぎる自分へ、心温まるアドバイスが届きました。総合病院・クリニック・助産院など様々な場所に勤務し、これまでに数千人の母子のケアに携わられた助産師の浜脇文子先生に聞きました。

睡眠アドバイス多し。妊婦時期&新生児期へのアドバイス

「自分の寝たい時間に寝られないから、妊婦の時は好きなだけ寝とけー」(せつこ)

「妊娠中はつわりが最後まであってしんどかったから『早く生まれておいでー』って思っているだろうけど、生まれてきたらもっとしんどいぞ~(笑) 寝不足・貧血・高血圧に加えて、乳首がちぎれるくらい痛い!うまくいかない育児に自己嫌悪に陥るから、もっと早く周りの人に相談するんだぞ~」(ベビダダ)

「お母さんは授乳以外のことはしなくて大丈夫!という環境を作っておこう。そしてしっかり寝ること!食事をとること!」(うぃずみー)

「睡眠不足になると本当にイライラしやすくなる。赤ちゃんだから仕方ないってこともムカついてきたりするから、とにかく寝られる時に寝よう!イライラやムカつくのは、自分の心のせいじゃない。睡眠不足のせいだから!」(さっちゃん)

「朝でも昼でも夜でも寝られる時に寝るべし!赤ちゃんに昼夜はない。使えるものは親でも機械でも使うべし!育児は長い。スタートダッシュしたら持たないぞ(笑)」(りんご)

「出産後はごはんをゆっくり食べる暇はないから、今のうちに好きなものを食べておきなー」(huey)

「ふにゃふにゃは今だけだよ。いっぱい抱っこしておきな!色々な物と全身比較できる写真を撮るべきだったと後悔してるから、たくさん撮ってね」(なつ)

「新生児期はわけが分からなくてあなたは泣いているけれど、なんとかなるよ。ふにゃふにゃ赤ちゃんを楽しんでおこう。むちむち期がきたら、思い切りぷにぷに触って楽しもう。赤ちゃん体型は1年弱の貴重な期間だよ」(たま)

「夜中の授乳で孤独を感じても大丈夫!君の近くで夜中に育児をしている人は10人はいる! 君だけじゃない!」(きー)

「気楽にね!妊娠・出産を乗り越えた時点で立派なママです。子どもと一緒にママも成長できるから安心してね」(ぽん)

「赤ちゃん用品の準備はほどほどに。たくさん準備したけど、使わないものも多くてもったいなかった……」(emma)

もっと周りを頼るんだー! ひとりで頑張りすぎちゃうママへのアドバイス

「とにかく頼れる人や物にどんどん頼ろう!罪悪感をもつ必要なんてない。自分を許せるようになろ~」(ろきあ)

「精一杯、頑張る必要はないよ。でも『その瞬間』は今しかないから精一杯、楽しもう」(ゆうまパパ)

「『いい加減』が『良い加減』だよ~(笑)」(ちーちゃん)

「分からないことだらけなのは、あなただけじゃない、みんな一緒。早く大きくなってほしい!と思うよね。でも、大きくなったら小さくはならない。だから今を楽しもう!」(ゆう)

「そんなに気負わなくても大丈夫とわかっていても、不安になるよね。でもネット検索はほどほどに。正確なことは分からないし、不安が増幅する逆効果もある。気をつけよう!」(みゅん)

「早めに相談できる相手を見つけておこう。助産師さんがおすすめだよ」(みー)

「子どもは宇宙人(笑)言葉は理解できないし、わけ分からない行動をするけどそんな時期は一瞬だよ。ちょっと大きくなれば言葉は喋れないけど、こちらの言っている事は理解してくれるようになる。その時を楽しみに、温かく見守ってあげるとだいぶ気が楽になるよ。完璧を求めすぎると色々大変だからね(笑)」(ゆずパパ)

泣き止まない赤ちゃんに悩むよね~、でも大丈夫とアドバイス

「泣き止まないのも、赤ちゃんの仕事。気にするな!」(あかぴょん)
「そんなに神経質にならなくて大丈夫だよ。赤ちゃんは強い。泣き顔を見て笑えるくらい余裕もてるようになろう。だって母の笑顔や幸せが赤ちゃんの幸せだから」(chiiii.)

夫に対する心の持ちようのアドバイス

「こうあるべき、というものは捨ててふんわり育児をするといい。それは夫に対しても同じ。自分の考えと全く同じということはない。夫に強要はせず、それぞれの考えで育児に関わっていけばいい」(ユマ)

「とにかくプライドは捨てて夫に頼りまくろう‼自分一人で何とかしようとすると精神崩壊するよ。やってもらえることは、全部やってもらおう」(つーち)

「もっと夫や周りに甘えて!」(いおなっちゃん)

「私の夫は子どもが泣いてても起きない生き物だから安心していいよ(笑) あと、誰かと比べたりせず、今を楽しもう!」(ぺこりんまる)

「夫にいろいろ経験させたほうがいいぞ~。最初は色々あるけれど後々は楽になるから!」(つむ)

初めての育児に迷い戸惑っていた、自分を慰める言葉があふれました。
総合病院・クリニック・助産院など様々な場所に勤務し、産前産後ケアセンターの立ち上げにも参加した助産師の浜脇文子先生に聞きました。

「育児はひとりで完結しません。“依存先”をたくさん見つけましょう! 」と、浜脇先生

「新生児の頃を中心に、初心者マークの母が孤独にがんばっているコメントが届きました。

私は以前、雑誌のインタビューであるママの『皆さん大変よくしてくれるけど、私が母になっていく過程を知っている人は誰もいなかった』という言葉に、衝撃をうけたことがあります。

日本は、出産環境は整っていると思います。出産後も、赤ちゃんは定期的な健診や予防接種を受けられます。
また、母子手帳という素晴らしい記録媒体により数字の記録は引き継げるのですが、お互い顔見知りの関係で母子を継続してサポートしていくシステムがほとんどないのが現状です。

フィンランドには『ネウボラ』というサポート体制があります。ネウボラとはフィンランド語で『相談する場所』。ひとりの妊婦とその家族に有資格者の専門職がついて妊娠から出産、基本的に子どもが6歳になるまでサポートをします。
子どもだけでなく母の記録も残っているので『産前もこんなことがあったよね』という話も普通にできるので、母にとっても心強い体制です。

日本で言えば助産院や町医者のおじいちゃん先生がそんな存在でしたが、今は数が少なくなりました。
そして近年、日本でもネウボラと同じシステムを作ろうという考えが広がり、子育て世代包括支援センターや産前産後ケアセンターなどが続々と誕生しています。

頼ることは恥じることではありません。むしろ“自立とは依存先を増やすこと”と唱えたのは、東京大学先端科学技術研究センターの准教授で脳性麻痺の障がいがある熊谷晋一郎さん※の言葉です。

育児はひとりで完結することが難しいです。また、誰かを頼ることは、子どもにとっても様々なパーソナリティに触れる機会が増え発達などにとても良い影響を与えます。

是非、これから出産を迎えるママさんは周りを頼ってください。
出産前から、助産院(そこで出産しなくても相談にのってくれシステムがあります)や産前産後ケアセンターなどを活用し、一貫したサポートを受けてほしいと願います」

※https://www.ibm.com/blogs/think/jp-ja/mugendai-8758-interview-tojisha-kenkyu/

濵脇文子(はまわき ふみこ)

助産師・保健師・看護師。大阪大学招聘准教授。星薬科大学非常勤講師。総合病院・クリニック・助産院など様々な場所に勤務。母と赤ちゃんの笑顔が大好きで、数千人の母子のケアに携わります。産前産後ケアセンターの立ち上げに参加したり、民間企業での事業開発など多方面で活躍。自治体の講演や各種メディア執筆では、ひとりひとりのペースにあわせた母に寄り添う姿勢と、明るく軽快な語り口で人気を博します。

文/和兎 尊美

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2023年10月の情報で、現在と異なる場合があります。

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