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「寝かしつけに1時間超え」の悩みを解決するには? 乳幼児睡眠コンサルタントが寝かしつけ時短のポイントをアドバイス

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若い愛する母は彼女のかわいい娘にタックし、「おやすみなさい」と言います。
gorodenkoff/gettyimages

寝かしつけの時間は親子のコミュニケーション時間にもなりますが、時間がかかりすぎると、負担になることも。
そこで、「たまひよ」アプリユーザーへのアンケートで集めたみんなの寝かしつけに関する声を紹介するともに、乳幼児睡眠コンサルタントのねんねママ(和氣春花)さんに、子どもの寝かしつけについてアドバイスを聞きました。

「寝るまでに時間がかかる」「寝る前に遊び出してしまう」、そんな悩みがいっぱい

まずは、「たまひよ」アプリユーザーの悩みからご紹介します。

「寝かしつけを始めてから、寝るまでに時間がかかる。静かにはしているが、手遊びなどを始めてしまうことがある」(ぽちすけ)

「寝たと思って側を離れると泣かれる」(颯太ママ)

「暗闇でも覚醒して遊び始める」(ゆー)

「なかなか寝ない。眠くなりすぎると、逆に寝れなくてクズってしまう」(なこサブレ)

「夜泣きではなく、夜遊びでなかなか寝ない」(こま)

「幼稚園でお昼寝をするようになってから、夜全然寝なくなった」(かりあげまま)

「もっと同じ時間帯に早く寝かしつけたいんですが、ミルクの時間が定まっていないので、いつもバラバラのタイミングになります。どうやって整えていいのか分からないのが悩みです」(ぷんまま)

みんなの悩みを見ていると、寝る前に遊んでしまったり、親が離れると起きてしまったりという悩みが多いそうです。

そこで、普段から睡眠に悩むママやパパをサポートしている乳幼児睡眠コンサルタントのねんねママ(和氣春花)さんにアドバイスいただきました。

寝かしつけを時短にするポイントと悩み別解決法

寝かしつけに時間がかかると、暗闇で他のことが何もできなくてつらいですよね。
「もう1時間も過ぎてしまった…」
「お皿も洗いたいし、やりたいことがたくさんあるのに何も進まない」
そんな風に思ってしまうこともあると思います。

少しでも寝かしつけの時間を短縮するために、意識すると良いポイントをご紹介します。

■寝かしつけ時短のポイント
できるだけスムーズに寝てもらうために、大事なのは「①タイミングよく」「②心と体の準備をして」寝かしつけをすることです。

1、タイミングよく寝かしつける
寝かしつけにおいてタイミングはとても大事なポイントです。早すぎるタイミングでの寝かしつけは、眠気が足りなくて寝られなかったり、「もっと遊びたいのに!」とグズったりすることにつながります。
一方で遅すぎるタイミングでの寝かしつけにも注意が必要です。まだ発達が未熟な赤ちゃんは眠るのも一苦労。眠すぎると不快な感情が強く出過ぎて、うまく寝られなくなってしまうのです。
そのため、早過ぎず遅過ぎず、その子のタイミングにあった寝かしつけが大事になります。

そのタイミングの見極めのために大切なのが、お子さんを観察すること。
目をこすったり、耳をひっぱったり、保護者の胸に顔を擦り付けたりと眠いサインを出してくれるお子さんもいます。そういったサインを見つけたら、「そろそろ眠いかな?」と寝かしつけを初めてみましょう。
難しい場合は月齢別の目安を参考にして、「そろそろかな?」と観察をしてみてください。タイミングには個人差があるので、この表よりも早いタイプか遅いタイプか、表通りのタイプかを見極められると良いでしょう。

次の寝かしつけの目安時間

ねんねママ(和氣春花)著『すぐ寝る、よく寝る 赤ちゃんの本』(青春出版社)より

2、子どもの心と体の準備をして寝かしつける
意外と見落としがちなのが眠りのための準備です。
大人がご飯を食べている明るい部屋で寝る直前まで一緒に過ごし、ぐずり出したから…と急に暗い寝室に連れていくような状況では、なかなかスムーズに寝ることはできません。眠る準備ができていないからです。

眠る準備ができている状態とは、体をリラックスモードにして、お子さん自身も「これから寝るんだ」と心の準備ができている状態のことを指します。

体をリラックスモードにするために、最も大切なのは電気の調節です。寝かしつけの1〜2時間前からは部屋の明かりを少し落として、暖色系のライトで過ごすことで睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの分泌を促すことができます。
この時間帯に飛んだり跳ねたり、走り回ったりするような激しい遊び、およびスマホやテレビの視聴はできるだけ避け、リラックスすることを心がけるとよいでしょう。

また、お子さん自身が「これから寝るんだ」と心の準備をすることも大切。「幼児さん向けでは?」と思われるかもしれませんが、幼児さんはもちろんのこと、生まれたばかりの新生児からとても大切なことです。

そのために有効なのが就寝ルーティーン。寝る前の儀式です。
お風呂→スキンケア→ミルク→絵本→おやすみの挨拶→消灯、といったように毎日の寝る前の流れを同じにすることで、たとえ赤ちゃんであっても「このあとは寝るんだな」という認識ができてきます。
幼児さんの場合はこのルーティーンをイラストで描いて、壁に貼って指差し確認するのもおすすめです。
寝室=寝る場所、という認識をつくるためにもおもちゃなどの持ち込みは避けて、遊びはリビングで済ませておけると良いですね。寝室ではマッサージやスキンシップなどリラックスできる関わりを持って、リラックスして寝かしつけを始めるようにしましょう。

■悩みのケース別の対策

ここからは悩みのケース別にアドバイスします。

1、寝る前に遊び出してしまう
おもちゃでの遊びはリビングなど別の部屋で済ませておきましょう。寝室に行ったら「ねんね」という認識をつくります。
ハイハイやつかまり立ち、歌をうたうなどの1人遊びをしてしまう場合は、構わずに放っておくのがおすすめ。特にできるようになったばかりのことは、自然と体が練習してしまうもの。寝かしつけの時間が長引くこともあるあるです。
「もう寝なさい」と体を横にしようと手を出したりするなど、構えば構うほど「遊んでくれる!」と思ってしまうので、構わないことで“ねんねの時間だから遊ばない”という認識をつくるのが大切です。

2、親が離れると起きてしまう
ねんねのときは親がそばにいてくれるもの、という認識があると「いなくなっている!」ということにびっくりして泣いて起きてしまうことが起こりやすくなります。これを解消するには、この認識を変えていく必要があります。
いきなり親がいない状態で寝るようにするためには、ねんねトレーニングが必要ですが、そうでなくても「添い寝をやめて座る→座る位置を少し遠くする→ドアの前に立って見守る」などと少しずつ存在を薄めて、寝るときは親が隣にいるという認識を変えていくのは可能です。
そうすることで、少しずつ親がそばにいなくても眠りに戻れる力が養えます。

3、体力がついてきて、なかなか寝ない
保育園などお昼寝のある施設に通っているお子さんの場合、幼児さんになってくると就寝時刻が遅くなってしまうことは非常によくあります。ご家庭でコントロールできる範囲外のことなので、無理に早寝させようとせず、眠くなった頃の寝かしつけのほうが親のストレスが少なく過ごせるかもしれませんね。
ただし、毎日23時に就寝…など少し遅すぎると感じるようであれば、まずは起床時刻を早めることから始めてみてください。一時的に睡眠不足をつくることで、生活リズムの改善が望めますよ。

新生児から眠りにつくための習慣が大事なんですね。少しでもママやパパの寝かしつけの負担が楽になることを願います。
(取材/文・橋本真理子)

ねんねママ(和氣春花)さん

PROFILE
乳幼児睡眠コンサルタント。株式会社mominess代表。慶應義塾大学卒業。自身が夜泣きに悩んだ経験から国内外の乳幼児睡眠に関する資格を取得。0〜3歳モンテッソーリ教師資格保持。YouTube「寝かしつけ専門学校ねんねママチャンネル」やInstagramなどで発信を続け、2022年現在、SNSの総フォロワーは10万人超。運営する「寝かしつけ強化クラス」では月間200問以上の睡眠に関する質問回答を行っている。著書に『すぐ寝る、よく寝る 赤ちゃんの本』(青春出版社)がある。

乳幼児睡眠コンサルタント ねんねママWEB

※文中のコメントは「ウィメンズパーク」(2022年1月末まで)の投稿を再編集したものです。
※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。
※記事の内容は2022年10月の情報で、現在と異なる場合があります。

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