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【薬と健康の週間】薬局の種類や処方に関するサービス、ネットでお薬を安全に購入する方法

更新

毎年10月に実施される「薬と健康の週間」をご存じですか? 薬と健康の週間は、お薬の適切な使用や薬剤師の役割を皆さんに知ってもらうための期間です。

今回は薬と健康の週間に関連して、薬局の種類や処方に関する便利なサービス、お薬の使用に関するQ&Aなどを薬剤師が解説します。

薬と健康の週間とは

薬と健康の週間とは、厚生労働省と都道府県、日本薬剤師会と都道府県薬剤師会が主催するもので、お薬を正しく使うことの大切さや薬剤師がお薬の適正利用のために果たす役割について、多くの人に知ってもらうための活動を行なう週間(令和5年は10月17日(火)~10月23日(月))のことです。(※1)

薬局と薬剤師の役割

薬局と薬剤師の仕事は、処方箋調剤だけではありません。お薬の適切な利用のために、薬局と薬剤師が果たす役割について紹介します。

かかりつけ薬局・薬剤師

かかりつけ薬局・かかりつけ薬剤師は、患者さんのパートナーとなる薬局や薬剤師です。

薬局で詳しい説明を聞いたうえで同意書にサインをすると、かかりつけ薬剤師によるサービスを受けることができます。(かかりつけ薬剤師指導料が処方箋1回の受付につき、数十円~数百円程度かかります。)

<かかりつけ薬局・薬剤師を利用するメリット>
・いつも同じ薬剤師がお薬の情報を一元管理してくれる
・複数の医療機関を受診している場合でも、飲み合わせの悪いお薬や副作用の有無などを継続的に確認し、重複投与を防止してくれる
・休日・夜間も電話相談ができる
・飲み忘れや残薬など、困ったときに相談できる

かかりつけ薬剤師は1名のみ指名でき、1か月単位で変更することも可能です。

薬局の種類

薬局にはさまざまな種類があります。ここでは、平成28年にスタートした「健康サポート薬局」と、令和3年にスタートした薬局認定制度による「地域連携薬局」「専門医療機関連携薬局」について紹介します。

健康サポート薬局は地域の人々の健康を支える薬局であり、お薬の相談だけでなく一般的な健康相談や介護用品などの相談も受けつけている薬局です。厚生労働大臣の定めた基準を満たし、都道府県知事に届け出をした薬局だけが健康サポート薬局を名乗ることができます。
また、薬局が特定の機能を持つことを都道府県知事が認定する「認定薬局制度」には、地域連携薬局と専門医療機関連携薬局という2つの認定があります。

地域連携薬局は地域の病院・クリニックや他の薬局と連携して患者さんを支える薬局で、入退院時のお薬などに関する情報共有や、在宅医療の訪問対応などを行なっています。

専門医療機関連携薬局は、おもに抗がん剤などを使用する患者さんをサポートしている薬局です。がん治療の専門医療機関と治療方針などを共有し、他の医療機関とも連携しながら専門性の高い薬学管理を実施します。

便利なサービスを活用しよう

受診をスムーズにしたり、お薬を安全に使用したりするうえで役立つ、便利なサービスを紹介します。

電子処方箋

電子処方箋とは、電子データ化された処方箋のことです。令和5年1月より、準備が整った医療機関・薬局では順次、電子処方箋の利用を開始しています。

紙の処方箋では過去のお薬情報を確認することができず、口頭やお薬手帳で確認する必要がありました。しかし、電子処方箋であれば、過去に処方されたお薬情報を一覧で医師、歯科医師、薬剤師が確認することが可能(患者の同意が必要)になったり、専用システムを用いてお薬の重複や飲み合わせも自動でチェックできるようになったりするなど、今まで以上に安心してお薬を受け取れるようになります。

また、処方箋の紛失や薬局への持参忘れの防止など、電子処方箋にはメリットがたくさんあります。(※2)

電子お薬手帳

電子お薬手帳は、スマホアプリなどでお薬情報を保存するタイプのお薬手帳です。

スマホですぐにお薬情報を参照できたり、紛失や持参忘れを防いだりするのに役立ちます。また、複数の医療機関から処方された家族全員のお薬情報を一元管理することができ、バックアップ機能のあるものを利用すればスマホの買い替え時にもデータの移行が可能です。
マイナポータルと連携できる電子お薬手帳アプリもあり、過去のお薬情報や予防接種歴などをマイナポータル経由で取得することもできます。

お薬のQ&A

お薬に関するよくある質問に、Q&A形式でお答えします。

Q1.インターネットでお薬を安全に買う方法は?

インターネットで安全にお薬を買うためには、信頼できる販売サイトで購入することが欠かせません。

厚生労働省のホームページでは、各自治体から報告された一般用医薬品販売サイトの一覧が掲載されています。インターネットでお薬を購入する前に、このような情報も参考にしましょう。

Q2.お薬や予防接種の後に、副作用が出た。どうすればいい?

副作用の可能性がある場合は、すぐに服用を中止して医師・薬剤師に相談しましょう。万が一、医薬品を適正に使用したにもかかわらず、入院治療が必要になるほど重篤な副作用があったときには、各種救済制度の対象になる可能性があります。

・医薬品副作用被害救済制度
・生物由来製品感染等被害救済制度
・予防接種健康被害救済制度

申請先はそれぞれの制度によって異なり、医師の診断書や受診証明書などが必要となります。救済制度に該当する可能性がある場合には、医療機関に確認しましょう。

Q3.お薬が残っているが、症状が治まったので飲まなくていい?

処方されたお薬を飲み終わらないうちに症状が治まった場合、中止していいかどうかはお薬の種類や病状などにより異なります。

咳や鼻水などの症状を抑える一般的な風邪薬は、症状がなければ基本的には飲み切る必要はありません。

しかし、抗生物質は症状のぶり返しを避けるためにもしっかり飲み切るのが大原則です。しっかりとウイルスや細菌を退治しないと薬剤に対して耐性をもった「薬剤耐性菌」がばら撒かれ、従来のお薬が効かないという事態にもなりかねません。飲み切るようにいわれたお薬に関しては、症状が治まってもきちんと飲み切るように指示を守りましょう。

飲み切るべきか判断に迷った場合は、お薬の効果を守るためにも自己判断は避け、医師や薬剤師に相談することが大切です。

Q4.子どもがお薬を誤飲してしまったら、どうしたらいい?

もしも、子どもがお薬を誤飲してしまったら、かかりつけの医師・薬剤師や、以下の相談機関に相談しましょう。誤飲したお薬の名前や量、子どもの状態などを報告し、指示を仰いでください。必要な場合は、医療機関を受診します。

<緊急連絡先>
▼こども医療電話相談:(休日・夜間)#8000
休日や夜間に子どもがケガや体調不良を起こしたときに、医師や看護師に電話相談をすることができます。医療機関を受診すべきかなどの対処方法をアドバイスしてもらえる全国共通の短縮番号です。

▼中毒110番・電話サービス
・大阪中毒110番:072-727-2499
・つくば中毒110番:029-852-9999

365日24時間対応で、お薬の誤飲事故や、たばこ・動植物の毒などによる急性中毒事故に関する情報提供を行なっています。

Q5.子どもに以前処方されたお薬を、同じ症状のときに服用させてもいい?

たとえ飲み残しのお薬が余っていたとしても、自己判断で服用させるのはNGです。

処方薬は子どもの体重や年齢、そのときの症状に適した分量や成分で処方されています。そのため、以前と似たような症状が出ていても、過去の処方薬では不適切となるおそれがあるのです。

医師の診察を受け、現在の症状や体重などに適したお薬を処方してもらいましょう。

お薬と健康の相談は薬剤師におまかせ!

薬局というと、まだまだ「処方箋を持参してお薬を出してもらう場所」というイメージを持っている人も多いのかもしれません。しかし、薬局や薬剤師の業務は時代のニーズに合わせて、日々進歩しています。

お薬や健康に関する不安を相談できる場所として、ぜひ、かかりつけ薬局・かかりつけ薬剤師を持ってみてはいかがでしょうか。

電子お薬手帳などの便利なサービスもチェックしてみてくださいね。薬剤師を暮らしのパートナーにして、健やかな毎日をお過ごしください。

<参考文献>
※1 令和5年度「薬と健康の週間」実施要綱|厚生労働省
※2 電子処方せん(国民向け)|厚生労働省

PROFILE

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。
病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-YouTubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=211332f2tmhy00010043
●Medical Health CH:https://www.youtube.com/playlist?list=PLha9jt4tT7-xa-y83vBY8Ir-1-FqAYyWj

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