「こんなことで!?」私はこれでキレました!逆ギレされた!一触即発の夫婦バトル
「たまひよ」アプリユーザーの「私、これでキレました!(逆ギレも含む)」エピソードとともに、夫婦関係に詳しい鳥居りんこさんのアドバイスをお届けします。
妻 VS 夫のこれでキレましたエピソード
まず、みんなのエピソードをご紹介します。
◾️器の小さすぎる夫に逆ギレ
「夫に『お風呂の栓が閉まっていなくてお湯がたまっていない!』とキレられました。よほどおもしろくなかったのか、その後、私が入る時もお湯をためておらず、器が小さすぎると私がキレまくったことがあります。それからは、私がキレると口では勝てないとわかり、夫は諦めモードに…」(あとあ)
◾️浮気の逆ギレ
「夫とお付き合いしているときに浮気されたので、問い詰めて別れを切り出すと『なんでもうしないって信じてくれないの!?』と、逆ギレされました。笑」(うらら)
◾️指摘したらキレた!
「おむつの替え方が雑だったので指摘したら、『もうやらない!』と怒られた…」(ジュリー)
◾️夫が初めてキレた
「夫と喧嘩したことなかったのですが、夫がやってくれる家事がまだまだな気がして、『あれもこれもまだじゃん』と怒ったら、キレたことのなかった夫が初めて壁を殴って怒ったことがあります。それ以降は、いつもの夫に戻ったけど、夫も怒るんだなと思いました」(Luka)
◾️夜泣きの時の夫のひと言
「夜、子どもが泣き出しても、「寝言じゃない?」ということがある夫。ある晩、ギリギリまで待っていたところ、夫から『早く泣き止ませて』と、不機嫌な感じで言われ、ブチギレました。翌朝、そのことを追求すると、覚えていないと言われたのでさらにキレました。そもそも夜間は、私もきついときがあるのだから、泣き止ませたいなら自分であやせば?とすごく腹が立ちました!」(ゆーもん)
◾️ダイエット中なのに…
「私が体重増加で悩んでいて食事制限をしているのに、夫はお酒や好きなものを目の前で食べているので、キレてしまいました」(あずあず)
◾️夫の舌打ち
「子どもの夜泣き対応は、いつも夫の担当なのに起きないから起こしたら、舌打ち&イライラされました」(こったん)
◾️やっていると主張
「夫が家事・育児をすることもあるのですが、それほどやっていないにも関わらず、やっていると主張。常に仕事が忙しく、そんな中でも頑張っていると言うのですが、休みの日に何も考えずに自由に過ごす姿を見ているので、期待しなくなってきました」(kaz)
◾️飲み会で帰りが夜中なのに逆ギレ
「2人目出産後、夫は育休中にも関わらず飲み会続きで、帰宅が毎回夜中の2~3時。上の子は1歳でまだ手がかかり、下の子は朝から晩までずっと泣きっぱなしの毎日。その上、実家に住まわせてもらっているので、『親にも迷惑もかけているのに!』と夫にキレたら、『俺だって毎日、いろいろしてる』と、逆ギレ。毎日しているからって、親にまで迷惑かけて飲みに行き、帰りが夜中になっていい理由にはならないはず!」(一&斗)
◾️臨月でキツいんです!
「帰ってきてもダラダラ、家事育児を手伝わない夫にはじめてキレました。疲れているのは知っているけど、私も臨月でキツいんよ!」(どんまる)
バトル上等!さあ、今日から、また心新たに夫婦の歴史を作っていきましょう
昔から夫婦喧嘩は犬も食わぬと言われていますが、令和の夫婦バトルの行く末は…。鳥居りんこさんに聞きました。
「大人だけのふたり暮らしの時は仲良しだったのに、子どもが生まれた途端、お互いに不平不満が募って、売り言葉に買い言葉で、夫婦の修羅場になっちゃうことってありますよね~。
人間は、何をやるにしても自分のタイミングで動きたい生き物。けれども、育児は当然、子どもファーストですから、自分のタイミングで!という要望は、ほぼゼロになります。特に赤ちゃんを育てている間は、本能的欲求である睡眠とトイレ時間ですら自分の思うようには取れないのですから、イライラして、疲れ果てるのも当然なんですね。
それプラス、育児は、ほっておいたら絶対に生きられないか弱い命を今日も何とか、無事に生存させるという緊張の連続で担うものなので、主たる養育者のプレッシャーは相当です。育児中の皆さんは本当によく頑張っていると思います。
この頑張りを夫婦で共有できて、お互いの役割分担に対して心からの労いの気持ちがあれば、一番大変な時も乗り越えていけるのですが、人間ですから、うまくいかない時も沢山あります。
もし、育児の大部分を妻が担っているとしたら、kazさんの『やっていると主張』や一&斗さんの『飲み会で夜中帰宅なのに逆ギレ』というのは、妻から見たら『悲しい』のひと言ですよね。夫側の言い分も分かりますが、こういう夫さん、意外に多いです。
この場合、何がいけないのかと言えば、妻が24時間子どもファーストであるのに対し、夫は自分ファーストなこと。家族として、一丸となって事に当たらないといけない時なのに、妻には、夫だけが『蚊帳の外』にいるみたいに映っちゃうからです。
極端に言えば、育児中に欲しいのは、ほんの少しの休息と『よく頑張っている!』という共感だけなのに、それすら得られないのは本当にツラいこと。
そういう時は爆発してもいいと思います。『ふざけんな!』って感情的になってもいいと思うんですよ。
人間、相手に言わないと伝わらないことも沢山ありますが、その思いって、夫婦ならば、気持ちが溢れ出た瞬間に伝えていったほうが、長い目で見たら、お互いにいいんじゃないかなって気がするんです。
最近では、よく熟年離婚や卒婚って言葉を耳にしますが、これは多分に夫婦のどちらかが、心をずっと偽っていたからじゃないかと勘繰っているんです。心の中は嵐で大変なのに、無理矢理、凪の状態を演じていた結果じゃないかなって思うんですよ。
夫婦の様々な様子を取材して感じるのは、共白髪になるまで仲良しという夫婦には、必ず、お互いに『尊敬』と『信頼』があるということ。
でも、これは一朝一夕で身につくものではなく、夫婦の歴史が作り上げるんですね。この歴史の中には、当然、バトルは付きもの。言いたいことを言い合ってこそ、真に信頼し合える夫婦関係が築けるのだと思っています。
もし、現在、バトル中。でも、どうにか仲直りをしたいと思っている夫婦がいるとしたら、やっぱり、何気ない会話からスタートしてみてはいかがでしょう?
『おかえり』とか『おはよう』とか、そんな、やさしい挨拶フレーズを大切にしてみてください。今の怒りにちょっと飽きてきたら、どちらからでもいいですけど『いつも、ありがとね』って言うのがコツです。万が一『こちらこそ』がなかったら、それは相手に強要していいと思います。(笑)
ほら、『喧嘩するほど、仲が良い』とも言うじゃないですか!私に言わせれば、バトル上等!さあ、今日から、また心新たに夫婦の歴史を作っていきましょう」(鳥居りんこさん)
お互いの「尊敬」と「信頼」は、言いたいことを言い合って伝えることを繰り返しながら、築かれていくもなのですね。
(取材・文/酒井 範子、たまひよONLINE編集部)
鳥居りんこさん
PROFILE)
作家、介護・家族アドバイザー。2003年、学研より『偏差値30からの中学受験合格記』でデビュー。実体験に基づいた『中学受験シリーズ』が人気。近著に『増補改訂版 親の介護は知らなきゃバカ見ることだらけ』(双葉社)『女はいつもどっかが痛い がんばらなくてもラクになれる自律神経整えレッスン』(小学館)、最新刊『消化器内科の名医が本音で診断 「お腹のトラブル」撲滅宣言!!』』(双葉社)など。執筆・講演活動などを通じて、子育てや受験、就活、介護に悩む母たちを応援している。
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2024年2月の情報で、現在と異なる場合があります。