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にゃんこレスラー・文田健一郎、第2子の出産は長女と共に立ち会い、初めて長女が妹にかけた言葉に夫婦で号泣。めざすは世界一のパパ

更新

文田さんと妻・有美さん、長女、二女の4人での家族写真。
文田さんと妻・有美さん、長女、二女の4人での家族写真。

2024年に行われたパリ五輪、レスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級で金メダルを獲得した文田健一郎(ミキハウス)さん。2025年4月に第2子の女の子が家族に加わりました。2歳4カ月になる長女と、2人の女の子のパパであり、現役の選手として練習やトレーニングに励みながら、家では子育てに奮闘しています。今回は、長女も一緒に立ち会ったという二女誕生時のこと、また、にゃんこレスラーと呼ばれるほど無類の猫好き、文田さんと猫たちとの暮らしについて聞きました。
全2回インタビューの後編です。

▼<関連記事>前編を読む

文田さんの希望で、長女も一緒に出産に立ち会った。「よろしくね」の言葉に夫婦で号泣!

二女が生まれた直後の、家族写真。
二女が生まれた直後の、家族写真。

――2025年4月7日に第2子となる女の子が誕生して、2人の女の子のパパになりました。今の気持ちを教えてください。

文田さん(以下敬称略) まずは、無事に生まれてきてくれたことがうれしかったです。一緒に暮らしている2匹の猫もメス猫なので、家の中が女性ばかりになって、どんどん肩身が狭くなっていますけど(笑)。もちろん大変なことも多いですが、とにかく毎日にぎやかで楽しいです。

2歳4カ月になった長女は、週に3日のペースで保育園に通っています。今は二女が生まれたばかりで、長女はなかなか外に出られないので、外で遊べる保育園には喜んで行っています。

――今回の出産では、長女が一緒に立ち会ったそうですね。

文田 僕の希望で、長女と一緒の立ち会いを希望しました。二女が生まれるとき、長女は2歳3カ月。今がいちばん、物事を純粋に吸収できる時期かなと思って。自分がどうやって生まれてきたのか、妹がどうやって生まれてくるのかを見てほしかったんです。どんな影響があるかわからないけど、僕のエゴで、立ち会ってもらいました。

立ち会いのときは、長女はすごく緊張していました。いつもどおりに振る舞っているんですけど、妻が陣痛のたびに痛がると、すごく心配そうにしていましたね。そして生まれる瞬間は、すごく真剣にその様子を見ていました。

――出産のときに、何か印象的なエピソードはありましたか?

文田 妻の出産後の希望が、二女よりも先に、長女を抱っこしたいというものでした。というのも、二女がおなかに宿ってから、妻は長女を抱っこしてあげられなかったんです。長女のときもそうだったんですけど、今回もつわりがすごくひどくて・・・。

だからその間、長女はすごくがまんをしていました。妻に抱っこしてもらいたけど、「抱っこ・・・」と言いかけて「あっ」という顔をして、僕のところに来て抱っこをせがむんです。それがずっと続いていたので、何よりも最初に長女を抱っこしたかったんでしょうね。妻が長女をぎゅーっと抱きしめて、その様子もすごくよかったです。

それから、出産直後に4人でベッドにいたときに、長女が二女に向かって、突然、「よろしくね」と言ったんです。そのひと言で、僕と妻は号泣でした!生まれた瞬間は、涙は出ていなかったんですけど、長女の言葉にやられましたね(笑)。だれも教えていないのにそんな言葉が自然と出て、本当にびっくりでした。

競技と子育ての両立は想像以上の大変さ。妻の支えのおかげで練習にも集中!

口にライトをくわえながら、夜のおむつ替えをする文田さん。
口にライトをくわえながら、夜のおむつ替えをする文田さん。

――文田さんは練習と子育てをどのように両立させているのですか?1日の流れを教えてください。

文田 保育園のある日は8時ごろに起きて、長女のしたくや朝食のお世話をしながら、自分の準備をします。自転車で長女を送っていったら、午前中はジムに行きトレーニング。昼前に自宅に一度帰ってきて、妻と昼食をとり、それから家事をしたり、二女と一緒に遊んだりして、15時ぐらいには保育園にお迎えに行きます。娘と一緒に帰宅したら、僕はそこから、母校である日本体育大学に行って練習をするというのがだいたいの流れです。練習をして家に帰るのは20時すぎ。その間は、長女と二女のお世話は妻が担当してくれます。

保育園がない日でも、長女は外に遊びに行きたがるので、僕と2人で公園へ遊びに行ったり、散歩に出かけたり、買い物に行くこともあります。僕が二女の面倒を見ることができればと思うんですが、まだ母乳をあげているので、どうしても僕が長女を見ることに。できるだけ妻が楽になれるように、家事や育児などできることはやろうと心がけています。

――競技生活と子育てとの両立は、大変だなと感じることはありますか?

文田 2人の子どもの子育てをする生活が、あまりリアルに想像できていなかったんです。
子どもが生まれたら、競技と両立するのは大変だろうなと覚悟はしていたんですけど・・・。実際に生まれてみると、想像以上に大変でした(笑)。でも、妻が支えてくれて、だいぶ頑張ってくれているので、子どもが生まれる前とあとで変わらないぐらいに、練習やトレーニングの時間を確保できています。子どもが生まれて大変なことはたくさん増えましたが、やりがいとかモチベーションで帳消しにもなるので。妻のおかげで、思っていたよりも両立はできているなと感じます。

寝かしつけは妻より得意!? パパ創作の昔話をするのが夜のルーティンに。

公園でシャボン玉をして遊ぶ、文田さんと長女。
公園でシャボン玉をして遊ぶ、文田さんと長女。

――長女ちゃんと遊ぶときは、どんなことをしますか?

文田 僕は、体を動かす遊びをしたいんですが、娘はどちらかというと、手先を器用に使って遊ぶのが好きですね。そこは、妻に似たかなと思います。家では一緒におままごとをしたり、絵本を一緒に読んだり、お絵かきをしたりしています。

競技と両立をしているとはいえ、大会や合宿がない時は、普通のサラリーマンに比べると家にいる時間は長いかもしれません。だから、家にいられる時間は、最大限、娘たちと触れ合っていたいんです。「パパがめっちゃ一緒にいてくれた!」と、記憶に残ってくれたらいいなと。だからこれからも、できるだけ一緒にいたいです。

寝かしつけに関しては、ちょっと自慢なんですけど、妻より僕のほうが得意なんですよ(笑)。よく、スマホのアルバムの機能で、スライドショーを自動で作ってくれるじゃないですか。その家族写真のスライドショーを、娘と一緒に見るのが、眠る前のルーティンです。

それが終わったら、昔話を僕が暗唱で話してあげるんです。最初は、実際にある昔話を話していたんですけど、バリエーションがなくて本人も飽きてきてしまって。それで、今は僕が物語を作って話しています。あとは、「パパとママの昔話が聞きたい」と言ってくるので、出会ったころから今までの話をしてあげたり、「はーちゃん(娘)とパパの話がいい」と言えば、その話を作って話しています。

それで、「〜〜仲よく暮らしました、おしまい!」とお決まりの言葉を言うと、長女は眠るポジションに入って寝てくれるんです。このとき、すでに部屋の電気を消しているので、寝るしかないという感じで寝ているのかもですけど(笑)

――練習場に一緒に行くこともあるんですか?

文田 お世話になっているコーチへのごあいさつをかねて、一緒に行くこともありますよ。練習を見せるというよりは、広くて安全に体を動かせる場所として連れて行っています。娘にとっては、遊んでくれるお兄ちゃんがたくさんいる最高の遊び場という感覚だと思います。

僕がレスリングしている姿を、娘にはあまり見せていないので、次の試合には、絶対に連れて行きたいです。

”世界一のパパ”になるために、今はできるだけ一緒にいたい

文田さんと二女。優しいパパの顔に。
文田さんと二女。優しいパパの顔に。

――世界一の“パパ”もめざしているそうですね。そのためには、何か実践していることはありますか?

文田 世界一のパパになるための正解って、ないと思うんです。娘に理解があるパパがいいとか、ちゃんと怒ってくれるパパがいいとか、やりたいことをやらせてくれるパパがいいとか、いろんな正解があると思うので。

それで、僕の中でひとつだけこれはと思っているのは、触れ合う時間をたくさん確保して、できるだけ一緒にいることです。世界一のパパになるためのひとつのポイントかなと思っています。時間は限られているし、娘たちはどんどん成長してしまうし、それまでにできるだけ一緒にいたいなと。

あとは、子育てなどで悩みがあったときには、妻と共有することがいちばん大事なことだと思っています。解決するしない関係なく、妻に悩みを相談したり共有したりするようにしています。僕たち夫婦2人の性格的に、とことんその問題について話し合わないと気が済まないので、まるでディベートをするみたいに話していることもありますね。

2匹の保護猫ちゃんは、今では長女のいいお姉ちゃんに!

文田さんのひざの上に長女、長女のひざの上にわさびちゃん。

――文田さんは猫好きとしても知られていて、しょうがちゃんとわさびちゃん、2匹の猫も家族だそうですね。

文田 2021年の11月に、保護猫だった2匹を引き取りました。僕はずっと猫を飼いたかったんですが、ひとり暮らしでは飼うのは難しいなと思っていました。でも妻と一緒に暮らし始めたことで、改めて猫と一緒に暮らしたいなと思ったんです。それで、譲渡会などに参加していたのですが、なかなかご縁がなくて・・・。

譲渡会で知り合った方の紹介でシェルターに遊びに行った先で、この子たちと出会ったんです。もともと一緒に保護された子だったので、おそらく姉妹だろうということで、2匹一緒に迎えるのがいいかなと思いました。

猫たちとの暮らしは、長女にもいい影響を与えてくれています。長女にとって、猫たちはいいお姉ちゃんという感じですね。動物との接し方がすごく上手になったのも、しょうがとわさびのおかげだと思っています。

長女が生まれた直後は、猫たちはすごく戸惑っていましたけど、でもすごく興味を示してくれて、クンクンにおいをかぎにきたり、妻が授乳しているとまわりをウロウロしたりしていました。それが二女のときになると、「ああ、またか」という感じですぐに受け入れていましたね(笑)

今では、娘のごっご遊びにもつき合ってくれたりしていますよ(笑)。猫なので、お互いにあまり干渉し合わないような関係になるのかなと思っていたんですけど。とくにわさびのほうが、人がすごく好きで、なでられたい欲がすごくあるんですよ。とくに娘には、なでてほしいとアピールをしにいきますね。

――猫ちゃんたちの名前が「しょうが」と「わさび」ですが、ユニークな名前ですね。

文田 猫たちの名前を考えるときに、食べ物の名前がいいと思ったのと、2匹迎えるので共通性のある名前がよかったんです。ほかにも、「とうふ」と「わかめ」とみそ汁の具縛りという候補はあったんですが、なんとなく“かわいい”という理由で、今の名前に決めました。

長女を妊娠中に胎児ネームを考えようと思って、猫のときと同じ薬味縛りで、もう少し高級感のあるものはないかな?と。そこで、「ゆずこしょう」に決まりました。そして二女は「もみじおろし」に。わが家の4姉妹、「ヤクミーズ」です(笑)

――「にゃんこレスラー」の異名もあるそうですね。

文田 僕、すごく体がやわらかいこともあって、体を反って相手を投げる「そり投げ」というのが得意技なんです。それが猫のように見えるからですかね。あとは、小さいころから猫ちゃんが大好きだったので、そう呼ばれるようになりました。

――猫ちゃんとお子さんとの暮らしで、気をつけていることはありますか?

文田 猫のトキソプラズマ感染症が怖いので、長女の妊娠がわかったときに、2匹とも動物病院に連れて行って、トキソプラズマの検査をしました。陰性だったのですが、猫のトイレの掃除などは、僕がするようにしました。

あとは、毛がよく抜けるので、できるだけ娘を床に近い部分に寝かせないことなどは気をつけています。

今後は二女にも金メダルを見せたいから、めざすは次のロス五輪!

長女が幼いころ、文田さんの練習場にて。
長女が幼いころ、文田さんの練習場にて。

――文田さんは、女の子が希望だったそうですね。

文田 第2子も女の子とわかったときは、すごくうれしかったです。自分はレスラーですが、娘たちにはレスリングはやらせたくないと思っています。

これから先、娘たちが成長して、好きなスポーツを見つけてくれたら、そのときは全力で応援します!あとは、どれだけ「レスリングをやりたい」と言わないように育てるか、ですね(笑)

――これからどんな家族になっていきたいですか?

文田 娘たちには自由に育ってほしいし、家族に縛られずに成長していってほしいんです。でも、本当に困ったときには、まずは家に帰ってきて、家族をいちばんに頼ってもらうことがあこがれですね。僕が、家がすごく好きというのもあります。東京五輪のあと、家にこもっていた時期もあって、そのときは家が安心できる場所だったので。

僕自身の両親や妹たちとの関係性も、「頼れる家族でありたい」と思うきっかけのひとつです。どちらかというと、父と僕が一緒にいて、母と妹2人が一緒にいることが多くて、この構図でいうと、今の家族では僕1人になっちゃうので。「パパも仲間に入れてね!」って感じです(笑)

――今後の目標を教えてください。

文田 パリ五輪で金メダルを獲得して、そのあとはどういうモチベーションになるんだろうと思っていたんです。でも二女が生まれて、まだ二女には五輪で闘う姿を見せられていないので、このまま行くと不公平になるかなと(笑)。「二女にもしっかり見せろよ」というプレッシャーというか、モチベーションをもらえたと思っています。だから今は、次のロス五輪のマットに立つことを大きな目標にしています!

お話・写真提供/文田健一郎さん 取材・文/内田あり(都恋堂)、たまひよONLINE編集部

妻の有美さん、2人の姉妹、そして2匹のメス猫と、女だらけの文田さんファミリー。文田さんは毎日のトレーニングや練習の合間に、お子さんたちの送迎や寝かしつけなどに奮闘し、世界一強いパパに加えて、“世界一のパパ”をめざしています。そのためには、限りある時間の中で、できるだけ娘さんたちと一緒に過ごしたいと言います。

そして、次にめざすのは、ロス五輪での金メダル!そのために、文田パパの奮闘は続きます。

文田健一郎(ふみたけんいちろう)

文田健一郎さんの宣材写真

PROFILE
1995年、山梨県出身。ミキハウス所属。男子グレコローマンスタイル60キロ級の選手として、東京五輪では銀メダル、パリ五輪には金メダルを獲得。豪快な投げ技が得意で中でも背中を大きく反らして投げる「そり投げ」のキレは世界一とも言われている。体の柔軟性が武器で「猫レスラー」の愛称を持つ。2022年に結婚、2023年に第1子の女の子、2025年に第2子となる女の子が誕生し、姉妹のパパに。

文田健一郎さんのInstagram

文田健一郎さんのX

●記事の内容は2025年5月の情報で、現在と異なる場合があります。

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