習い事人気NO.1はスイミング!早くから習わせた方がいい?幼児期からの習い事どうする?!【専門家】
「たまひよ」アプリユーザーへのアンケートでわかった、みんなの習い事事情と子どもの習い事について、発達心理学が専門の青山学院大学教授 菅野幸恵さんのアドバイスをお届けします。
習い事は何をさせてる? 子どもの習い事事情
「習い事をしている」「習い事はしていないが、今後させたい」を合わせると約90%。子どもの習い事への関心が高いことが伺えます。
今後、みんなが子どもにやらせたいと思う習い事とその理由
アンケートでの今後させたい習い事1位は「スイミング」でした。
今後させたいと思っている習い事について聞いてみました。
■運動教室
「苦手なまま小学校に入って、運動が苦痛だと思って欲しくないので。運動を楽しんで欲しいからです」(ささ)
■英語
「大きくなってバイトする場合、外国人のお客さんと関わることが多い地域だし、英会話は習得していて得はあっても損はないかなと思っています」(ぴの)
■スイミング
「今のところ水への恐怖心が無さそうなので、そのまま楽しんでもらえるように」(むつまま)
「泳げるようになってほしいし、健康によさそうだから」(えみっき)
■知育系の幼児教室
「親子で楽しめそうだというのと、日々の生活の仕方に先生の教育が生きそうだからです」(ちゃんよ)
■ピアノ
「頭と指を使ってレッスンできそうだから」(ちーはる)
■フィギュアスケート
「全身運動をして体の発達を促したいからです」(さらママ)
親の思いより、子どもが夢中になって楽しめることが大事
子どもが好きなことを見つけるための親の関わりについて菅野幸恵さんに聞いてみました。
「習い事を始めるタイミングはどんどん低年齢化しています。
残念ながら、早く始めればその道のエキスパートになれるわけではありません。
就学前の乳幼児期は遊びを通して自分の“好き”を探求していく大事な時期です。“好き”をみつけるのには時間がかかります。
発達心理学者としては、習い事で子どもの時間を細切れにしてしまうよりも遊びの時間をできるだけたっぷりとってほしいと思います。自分で自分のやりたいこと、好きなことを見つけられたら怖いものなし、それが何かの習い事や小学校以降の学習につながるかもしれないし、誰かに教わるよりも自分で何かを探求することが面白く、習い事は必要ない子もいるかもしれません。
みんなやっているのに自分の子だけやらないのは不安。子どもがやりたいと言ってもやらせない方がいいの? という方もおられるかもしれません。
習い事をはじめるなら、続かないかもしれない、身にならないかもしれないという覚悟をもってください。自分からやりたいと言っても、実際やってみると面白くなくてすぐに飽きてしまったり、先生と合わなかったりということもあり得ます。
学生たちに過去の習い事について聞くと、してよかったという意見とともに、とっくに興味がなくなっていたけれど、親に悪いからとか、親が悲しむかもしれないと思ったので、イヤイヤ行っていたなんて声も少なくありません。はじめてはみたけれど、なんだか楽しくなさそうということであれば、無理矢理続ける必要はありません。
親の思いと子どもの思いは別々です。子どもが夢中になって楽しめているかどうかを大事にしていただきたいです」(菅野幸恵さん)
子どもが夢中になって楽しめるものを見つけられるように、親もサポートすることが大切ですね。
(取材・文/酒井範子)
菅野幸恵さん
PROFILE)
青山学院大学コミュニティ人間科学部 コミュニティ人間学科教授。専門は、発達心理学で研究テーマは、乳幼児期の親子関係、地域コミュニティでの子育てについて。著書に『あたりまえの親子関係に気づくエピソード65』(新曜社)がある。
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。
※調査は2022年6月実施の「まいにちのたまひよ」アプリユーザーに実施ししたものです(有効回答数489)
※記事の内容は2022年9月の情報で、現在と異なる場合があります。