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最近の習い事トレンドは?発達心理学の専門家に聞く、習い事の始めドキとは?

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●写真はイメージです 写真提供/ピクスタ

今回のテーマは、子どもの習い事についてです。「たまひよ」アプリユーザーに聞いた意見とともに、青山学院大学コミュニティ人間科学部教授の菅野幸恵さんにアドバイスをいただきました。

長年人気のスイミングが「習わせたい習い事」1位。その他は…

Q:お子さんはどんな習い事をしていますか? また今後させたいと思う習い事を教えてください。

1位 スイミング
2位 英語・英会話
3位 ピアノ
4位 書道
5位 体操
6位 通信教材
7位 ダンス
8位 サッカー
9位 そろばん
10位 ピアノ以外の音楽教室
「スイミング」が1位となりました。

現在、習い事をしている人の声〜「今何を習っていますか?」

「空手。息子の性格を踏まえて、何度も夫と話しあって体験をしてから始めた。通うようになって『今度いつ稽古かなぁ』など物事に取りかかる姿勢がよくなってきた」(びぃばぁ)

「ダンス。娘が小さい頃からダンスが好きでいつも踊っていたので、思い切ってダンス教室に通わせています!家で練習したり、ダンス教室の準備をしたり主体的に参加できています。挨拶やチームワークなども学べて、とても良い習い事だなと思っています!」(ゆきだるま)

「英語・英会話。習いはじめのときは保育園に通っていなかったので、同年代の子どもとの関わりを持たせたかった」(ちゃぴまる)

「英語・英会話。小さい頃から外国人とも触れあえる機会を作りたかったため」(ゆい)

「サッカー。我が子が小学生に上がった頃、友だちが習っていたスクールの体験に行き、子どもから『サッカークラブに入りたい!』と言ってきたのがきっかけで始めました。
自身の経験から、子どもが自分からやりたいと思うこと以外はさせないと決めていたので、子どもが何か言ってくるまでは習い事はしていませんでした。そのおかげか、中学生になってもずっとサッカーが好きで続けています。他の校区の友だちも増えたし、良かったと思います」(つむむ)

「通信教材。毎月届く付録と絵本が魅力的だと思ったので」(るかか)

これから習わせたい人の声〜「我が子に何を習わせたいですか?」

「ピアノ、ピアノ以外の音楽教室、英語・英会話、そろばん。ピアノは、私が習っていて良かったと思っているから。スイミングとそろばんは、私が習っておけば良かったなと思っているから」(なお)

「リトミック、ピアノ、ピアノ以外の音楽教室、書道。書道は字が綺麗になるのはもちろん、正座で1時間座って字を書くということをするから集中力も身について良いと思う。また、小さい頃からいろいろな楽器に触れておくと、楽しいだけでなく、発表会などに参加しても人前で動じないで発言や行動ができるのかなと思う」(ピヨちゃん)

「スイミング、書道、知育教室、通信教材。遊ぶにしても勉強するにしても、体力がないと困ると思うので体力のつきそうなスイミングは習わせたい」(かず)

「スイミング、英語・英会話、書道。小学校に上がる前にできることはさせたい。けれど一番は本人の希望!無理やりさせたくない」(とんとん)

「スイミング、英語・英会話。水泳はぜひやらせたい。もしものときに、命が助かることがあるかもしれないスキルなので」(えり)

「スイミング、体操。体幹を小さい頃から鍛えると、いろいろな興味あるスポーツにも役に立つと思ってます」(こじか)

習い事の始めドキは、その子が始めたいと思った時が基本

習い事は早期化傾向にあり、小学生になれば掛け持ちをしている子どもも多いのが現状です。最後に菅野幸恵さんに、発達心理学の観点からの習い事の意義や、適切なスタートのタイミングについてお聞きしました。

「習い事の早期化は止まりませんし、就学前から複数の習い事をしている子どもも少なくありません。

早く始めた方がいいのではないかという考えがあるのかもしれませんが、早く始めればいいわけではありません。

例えば英会話は、早く英会話教室に通ったからといって英語学力が高くなるわけではないということが明らかになってきています。
まずは母語(多くのユーザーにとっては日本語でしょう)をしっかり育てることが大切です。

運動機能に関しても、体操教室やダンス教室に通っている子どもの運動能力が高いわけではないこと、また運動嫌いの子どもが多いことが指摘されています。

理由としては、そのような『教室』では『指導』の時間が多く、大人に決められたことを行う(やらされる)ため、子どもの主体的な活動は少ないことが考えられます。

『競争』の要素も多く、他児に対して攻撃的になる子どもの存在も指摘されています。幼稚園や保育所を対象にした調査では、『体操の時間』を設けている園の子どもよりも、自由に遊ぶ時間のある園の子どものほうが運動能力が高いということがわかっています。

体操の時間は、『教室』と同じように指導の時間が多く、また順番に行うため、子どもが待つ時間も多いです。また一部の身体機能のみを使う傾向があるために、偏りが出がちです。一方、遊びは自分たちが主体になって行う活動で、身体全体を使います。

習い事を始めるのは小学校に入ってからでも十分と私は考えています。できれば就学前までは、たっぷりと遊びの時間(できれば外遊び)を作ってほしいです。

遊びには、身体的にも心理的にも子どもに必要な要素が詰まっています。やりたいことを楽しくしているうちに、いろんな育ちがついてくるのです。だからといって遊びを習い事にしないでくださいね。途端に子ども主体の要素が失われてしまいます。

習い事を始めるとしたら、子どものタイミングで始めてください。体験談にも子どもが興味を持っていたからと始めた方がいましたね。

注意したいのは、自分がやって良かったことや、やりたかったことをさせること。自分がやりたかったことと、子どもがやりたいことが同じとは限りません。あくまでも子どもの興味やタイミングで始めてほしいですね。

ただ、子どもがやりたいといって始めた習い事でも、思っていたのと違っていたり、すぐに飽きてしまったりすることもあります。友だちがやっていたからやりたいという場合も、はまる場合もありますが、自分には合わないと思うこともあります。そうなってしまっても、『せっかくはじめたのに』『もったいない』という気持ちはぐっとこらえて、子どもの気持ちを尊重してください。

一方で、試合に出られなかったり、勝てなかったり、なかなか目に見える成果がなくて、大人から見ると『楽しいのかな?』と思うにも関わらず、本人は結果を気にせず好きで続けている場合もあります。
子どもが楽しんでいるようだったら、ぜひ続けさせてあげてほしいと思います。

習い事の『効果』を期待するのではなく、子どもがいろいろな人と出会い、体験をする機会としてとらえてもらいたいです」(菅野幸恵さん)

親からすれば、早め早めと考えてしまいがちですが、子どもの成長や発達の時期で大事なことがあるということがよくわかりました。ぜひ参考になればと思います。
(取材・文/橋本真理子、たまひよONLINE編集部)

菅野幸恵さん

菅野幸恵さん

PROFILE)
青山学院大学コミュニティ人間科学部 コミュニティ人間学科教授。専門は、発達心理学で研究テーマは、乳幼児期の親子関係、地域コミュニティでの子育てについて。著書に『あたりまえの親子関係に気づくエピソード65』(新曜社)、『つながりの子育て』(共著/理工図書)がある。

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※調査は2024年7月実施の「まいにちのたまひよ」アプリユーザーに実施ししたものです。(有効回答数164人)
※記事の内容は2025年3月の情報であり、現在と異なる場合があります。

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