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ワーママ129人に調査!あなたが働く理由はなんですか?「生活費のため」と言いつつその奥には別の理由が……

更新

ヒスパニックの母と娘自宅でコンピューターを使用し
monkeybusinessimages/gettyimages

「たまひよ」アプリユーザーで、共働きのママに「あなたが働く理由は何ですか?」と、質問。トップは「生活費のため」でしたが、コメントには「子どもによりよい生活を」と思う母の気持ちがあふれていました。国家資格キャリアコンサルタントの資格をもち、一児の母である塚本智美さんに聞きました。

Q:お子さんが0歳以上で働いているママ、職場復帰予定のママに伺います。あなたが働く理由は何ですか?

1位 生活費のため 50%
2位 仕事が好きだから・自分を成長させたいから 13%
3位 自分自身が自由に使えるお金がほしいため 10%
4位 教育費・老後のお金の貯蓄のため 9%
5位 社会とつながりたいから 7%
6位 その他 7%
7位 家族レジャー・娯楽費のため 3%

「生活費のため」がトップに。シュールで現実的な回答と思いましたが、ちょっと違うようです。

お子さんに働く理由を問われたら、あなたは正直に答えますか?

Q:いつか、お子さんから「なぜ、ママは働いているの?」と、質問されたらなんと答えますか?では、ポジティブな声が寄せられました。印象的なコメントを紹介します。

お金のため、家族のため、自分のため、それぞれの意見

「パパは仕事をしたお金で私たちの生活を支えているから、ママはそれ以外で〇〇ちゃんのすてきなお洋服を買ったり、少し生活を支えているんだよ」(mwa)

「〇〇にたくさん楽しいことを経験させてあげたいし、たくさんお出かけに連れて行ってあげたいからだよ」(のん)

生活費のためと言いつつ、美味しいものを食べて、楽しいことをたくさん体験させて、子どもによりよい生活を、というポジティブな意見が寄せられました。

「お仕事が好きだからだよ。困っている人を助けることができるし、相手が笑顔を見せてくれると本当に幸せになれるからだよ」(さのさの)

「あなたや家族のことは大好きだし一緒にいる時間をなるべく多く取りたいけど、ママにとっては働くことも家族と同じくらい大好きだから」(ひとみん)

「あなたの教育費や貯蓄が大事、お金のためだよ、と正直に言います。『どうせやるなら好きなことを仕事にしたほうがいいよ、毎日やりたくないことやるより好きなことやったほうが人生楽しいと思うよ』と、言います」(あきぽこ)

「仕事に誇りを持ってるし、仕事している自分も好きだからだと話します。母、妻の自分だけでなく、職場での自分という顔があるのもいいことだと伝えたいです」(nat)

「理由は選択肢全てです。子どもには『お仕事楽しいよ』と、答えます」(yaaa)

ホンネは実は違う⁉ 自分の気持ちを隠すママも……

少数派ですが、子どもには正直に話す必要はない……と、思っているママがいることもわかりました。

「本音は『社会とのつながりやキャリアを失わないようにするため』ですが、子どもには『子どもを養うため、おもちゃや好きなものを買ってあげるため』と、言います」(ゆっぴー)

「お金のため、社会とのつながりを保つため、ブランクが怖いから。本当は子育てに専念して仕事は辞めたい。でもお金やキャリアのことを考えると、なかなか辞められない。子どもには『みんなで旅行したり、外食したり、楽しいことをするため』と、いいます」(むっちゃん)

「働く理由」に対して「子どもに自分の気持ちを正直に話す」ママもいれば、「子どもに話す内容と本音は別」というママもいました。
国家資格キャリアコンサルタントの資格をもち、大学などで大学生の就活のアドバイザーや講演を幅広く行う塚本智美さんに聞きました。

「仕事はお金のため。でもお金に変えられない価値もある、と教えてあげて欲しい」と、塚本さん

働く・仕事をするうえで、お金は大事です。

お金のためだよ、と正直に言います。『どうせやるなら好きなことを仕事にしたほうがいいよ、毎日やりたくないことやるより好きなことやったほうが人生楽しいと思うよ』と、言います(あきぽこ)

私も“あきぽこ”さんと同じ考えです。
私は8年ほど前からいろんな大学で就活面談や講演したり、就活支援を行っていますが、学生によく話すのが『仕事って1日24時間の多くを占める。好きなことが一番だけれど、せめて得意なことにしたほうがいい。苦手なことだとしんどいよ』です。そして

お仕事が好きだからだよ。困っている人を助けることができるし、相手が笑顔を見せてくれると本当に幸せになれるからだよ(さのさの)

“さのさの”さんの考え方は、仕事へのモチベーションにつながるので共感です。

アンケートではポジティブな意見が多く、同じワーママとして素直にうれしく思いました。
ただ、

ママのなかには本音を隠している方もいて驚きました。
正直に話さないのは、子どもを他人に預けて働くことに罪悪感を抱いているからでしょうか。同じワーママとして共感するとともに、いまだに良妻賢母を良しとする、日本社会がそう思わせているのかなと、課題を感じます。

でも私は子どもに正直に伝えても良いのになと思います。

私はコロナ禍前にママ友と小さな自主イベントを開いたことがあります。
ワ―ママ4人とそのお子さんやお友だち(幼稚園~小学生)8人を集めて、自分の仕事について語ってもらいました。どんな仕事か、どんなところが大変か、どういうところが楽しいか……などなど。

子どもたちは興味津々。お仕事の話を聞くことも楽しそうでしたが、友だちのママがそんな仕事をしているんだ! ということが新鮮だったよう。自分のママが話し始めると、子どもはとてもうれしそうな表情でした。

実は私がこの自主イベントを企画したのは当時、大学での就活面談で、世間的には偏差値が高いと言われる大学生たちから、『うちの母はなにもできないんです』と、聞く機会が多かったからなんです(今はだいぶ減りました)。
私は『本当に何もできないのではなく、知らないだけなのでは……』と、感じました。

仕事に誇りを持ってるし、仕事している自分も好きだからだと話します。母、妻の自分だけでなく、職場での自分という顔があるのもいいことだと伝えたいです(nat)

まさに“natさん”と同じ思いで『ママじゃない顔もあるんだよ』と、知ってほしくてイベントを開きました。

今、私の娘(小学校高学年)は、地域ボランティア主催による茶道を習っています。そこでは娘のお友だちのママがお手伝いをしていますが、いつもは『〇〇ちゃんのママ』と、呼んでいるのに習い事の話をするときには、『さちこさん(仮名)が、道具を扱う時は(中略)って教えてくれて』と、なぜか下の名前で呼ぶんです(笑)

茶道の時は『お友だちのママ』ではなく『先生』であることを、子どもなりにわかるのかな……と。

仕事はお金のためです。でも、その人のアイデンティティでもあると思うのです。
お子さんに仕事の話をするときは『お金のためだけれど、お金には変えられない価値もあるんだよ』と、是非教えてあげてほしいと思います

塚本智美

PROFILE)
幼少期に種をまき、小学生で世界を広げて、中高生でいろんなことに挑戦し、大学生で大きく飛躍する「花さく共育」代表。国内大手航空会社客室乗務員として14年間勤務したのち、国家資格キャリアコンサルタントの資格を取得。大学キャリアセンターにて大学生の就活支援、キャリアデザイン講義などを行う経験から「幼少期からの積み重ねの重要性」を実感。研究者や大学教授による小学生のためのオンラインワークショップ「たねまきめぶき」の活動ではキャリアの先生として特別参加しています。JCDA認定キャリアデベロップメントアドバイバー、2級FP技能士、マナー・プロトコール検定準一級。プライベートでは10代の娘さんがいます。

花さく共育

大学生就活支援の現場から感じる子育てヒントを保護者に伝えたい

たねまきめぶき

取材・文/和兎 尊美、たまひよONLINE編集部

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※調査は2024年4月実施の「まいにちのたまひよ」アプリユーザーに実施ししたものです。(有効回答数129人)
※記事の内容は2024年7月の情報で、現在と異なる場合があります。

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