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3人の子どものパパ麒麟・田村裕、「自分は父親に甘えたことはないが、僕はチョロい父親です」コンビ格差でユニット「じゃない方BIG3」も始動⁈

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田村さんと妻、3人の子どもたちの家族写真。
田村さんと妻、3人の子どもたちの家族写真。

2007年に発売された自伝的小説『ホームレス中学生』が、225万部を越えるベストセラーとなった、お笑いコンビ・麒麟の田村裕さん。あれから17年のときをへて、2024年7月19日に、『ホームレス中学生』の新装版が発売されました。また、10歳と8歳の女の子と、4歳の男の子のパパでもあります。今回は、3人の子どもたちのことや立ち会い出産のエピソード、また、ライフワークにもなっているバスケットボールについて聞きました。
全2回インタビューの2回目です。

子どもたちにとってはチョロい父親だけど、話は延々と聞いてあげる

田村さんの、3人の子どもたち。よく3人で遊んでいます。
田村さんの、3人の子どもたち。よく3人で遊んでいます。

――3人の子どもたちは、田村さんから見てどんな性格ですか?

田村さん(以下敬称略) 長女が、ダントツで僕に似ていますね。性格も見た目も、まんま僕です。気分屋でしっと深くて、人見知り。集中し出したら、延々と同じことをやっているようなところがあるんです。

二女は、見た目は妻に似ていて、性格は自由奔放。普段の行動を見ていると、えげつない面白さです(笑)。まわりに見られることを意識することがまったくないみたいで、とにかくマイペースなんですよね。

一番下の長男は、今のところはとにかく甘えん坊ですね。でも、最近はなんでも自分でやるのが好きで、お姉ちゃんたちがやっていることがうらやましく見えているみたいです。末っ子で男の子というところは、僕と同じ状況なんですよね。母親に甘えるところは似ているかもしれませんが、父親にもしっかり甘えてくるところは、僕とはちょっと違うかなと思います。うちの父親はとにかく厳しかったので、甘えることなんてなかったですね。

――田村さんはどんなパパですか。

田村 僕は、なんせチョロい父親ですよ。子どもたちには、つい甘くなっちゃうんです。妻は強くて厳しい人なので、怒らせたら怖いですね。ママの機嫌が悪いと、僕のところに来たりします。僕は、子どもの話をじっくり延々と聞くことができるので、よく来るのかもしれないですね。

芸人の中ではしゃべるのが一番下手ですけど、一般のお父さんの中では、それなりにしゃべれるほうだと思うので。子どもたちが、「こんなときは、どう返したらええねん」なんて言ってくるので、ツッコミのアドバイスはできますからね(笑)。そうすると、「すごいなー、そう返せばよかったんや」と。関西では子どもたちの間でも、ツッコミ文化がありますから。小学校に入るとそういうのを覚えてきて、「なんでやねーん」ってよくやってますよ。

――子どもたちは、お父さんの『ホームレス中学生』は読んだことはあるのでしょうか?

田村 妻が何度か、読ませようとしたみたいですね。最後までは読めていないようですが、途中までは読んでいて、「家なかったんだ」とか「めっちゃ貧乏だったんだ」とかはわかっているみたいですね。学校でも、「お前のパパ、家なかったんやろ」みたいな感じで言われるみたいです。

だから、「本当にダンボール食べたの?」と、僕に聞いてきますよ。でも、本に書かれていることで、とくに僕から伝えることはしてないんです。自然に、自分たちで感じてくれたらいいかなと。

今は嫌がらずに素直に聞いてきますが、これから先、思春期になればきっと嫌になるときが来ると思うんですよね。でも、それが人生だし、そういう時間も必要なのかなと思いますね。

2度の立ち会い出産は壮絶で、ものすごい経験。妻の名言に心が動いた

田村さんの、3人の子どもたち。いつもにぎやかな田村家。
田村さんの、3人の子どもたち。いつもにぎやかな田村家。

――出産には立ち会いされましたか?

田村 1人目と2人目は、奇跡的に立ち会えたので、出産の様子は全部見ることができました。本当に、出産は壮絶だなと感じましたし、すごい経験でした。もし、これからお子さんが生まれるパパさんたちは、どんなに怖くても、立ち会えるなら立ち会ったほうがいいと思います。もし、立ち会いが無理でも、部屋に入ることができなくても、勇気を出してできるだけ近くまで行って見守ったほうがいいですよ。やっぱり、その場の空気感とか、妻の声とか、いろいろなことが伝わってきます。それを、パパは知っていたほうがいいと思うんですよね。

出産に関しては、妻がある名言を残しています。3人目は無痛分娩を選んだんですが、コロナ下ということもあって、3人目だけ立ち会いができなかったんです。それで、分娩室から帰ってきた妻に、「どうやった?無痛分娩。だいぶ楽だったんちゃう?」と聞いたら、「いや、無痛には無痛の大変さがある。楽な出産はないわ」と。言ったんです。それを聞いて、もうそれがすべてなんだろうなと感じましたし、「ちょっと楽なんちゃう?」と思っていた自分を恥じました。

――2度の出産立ち会いのなかで、とくに印象に残っているエピソードはありますか?

田村 妙な引き寄せがあるようで、長女が生まれた助産院の院長先生が、たまたま僕のバスケットボール仲間のお父さんだったんです。話には聞いていたんですが、一度もお会いできないまま、出産当日を迎えました。

妻のお産も進んで、吸引で赤ちゃんを出そうかということになって。僕はすごい感動しいなので、頭が出てきたぐらいから泣きそうだったんですけど、妻はすごくつらそうだし、その場の雰囲気はすごい緊張感じゃないですか。

そんな中で院長がやって来て、いよいよかと思った瞬間に、「息子とバスケしてるんやろー」と言われたんです(笑)。それまでの僕の緊張の糸が一気にパーンとはじけて、急に別世界に連れて行かれたような気分でした。

でも、妻は必死だし、まさにもう生まれそうだから、「あ、院長としゃべってる場合じゃない、また気持ち戻さんと」と思って集中していました。ついに長女が生まれて、「うわぁ〜〜〜、俺の子どもやぁ!信じられへん!」と、感動に浸ろうとした瞬間に、また院長が「うちの息子のバスケの実力はどうなんや?」と。もう、「絶対、今やないわぁ〜」と心の中でツッコミましたね(笑)

バスケットボールはだれにでも平等なスポーツ。それに出会えたことが僕の財産

いきいきとバスケットボールをしている田村さん。
いきいきとバスケットボールをしている田村さん。

――現在の活動や仕事について教えてください。

田村 今年はとくに、メディアだけじゃなくて、生のライブの場にたくさん立つことを意識してやっています。今までは、基本的にはコンビでライブをやっていたんですが、ピンネタライブも予定しているんです。もともと、僕は台本を書いていないので、「田村がピンネタできるの?」と思われるかもしれませんが、芸人としてこれまでやってきた証しとして、また新たな感覚を磨くためにも、挑戦してみようと思っています。

昨年には、7年半ぶりにコンビでのトークライブも再開したんです。これも継続してやっていく予定ですね。あとは、サバンナの八木さん、野生爆弾のロッシーさんと3人で、相方に格差をつけられた「じゃない方BIG3」というユニットを立ち上げたりと、コンビ以外の芸人さんとのからみも増えていますね。

――バスケットボールのチームも運営されているそうですが、実際にはどんなことをしているのでしょうか。

田村 オリンピック競技にもなっている、3人制のプロバスケットボールチームのオーナーをやらせてもらっています。それと並行して、バスケットボールのスクールを大阪と東京で合計11校運営しています。実際に僕自身が教えに行っているスクールもあるんです。また、知り合いの子がいる学校に、ボランティアでバスケットを教えに行くこともあります。

自分でバスケットボールを楽しむことに加えて、ビジネスや、子どもたちとの触れ合いの中でも、バスケットボールと接点がもてていることはありがたいですね。

――学生時代、バスケットを続けたことは心の支えになったのでしょうか。このスポーツで通じて得られたことを教えてください。

田村 バスケットボールを通じて得たものは、めちゃくちゃ大きいですね。バスケットボールを続けられているのは、恩人3人のおかげなんです。1人目は、中学の同級生でバスケ部キャプテンのゴリ。僕がバスケ部を辞めそうになったときに、家まで迎えにきてくれたのですが、それがなかったら続けられていないですね。それから兄が、「とにかく、バスケだけは続けろ」と言ってくれたのも大きかったです。本当は僕がバイトをして、家計を助けたほうが楽なのに、それでもバスケを続けさせてくれたんです。

3人目は、高校のバスケ部顧問の山中先生。ユニフォーム代を出世払いで立て替えてくれたり、遠征の交通費もいつも気にかけてくれたりしていました。この3人のおかげで、バスケットボールを続けてこられたことは本当にありがたかったです。

それから、一つのことをやりとげる達成感や、自分の心の中での満足感を得ることができました。自分には、こういう“満足感”があるんだと知ることが、人生において大切なんじゃないかなと思います。

あとは、バスケットボールは、全員が主役になれて、全員が点を取れる可能性のあるスポーツなんですよ。エース同士がバチバチにやり合っていても、そのこぼれ球で活躍できることだって、たくさんあるんです。そういう意味ですごく平等なスポーツだと思うし、自分がそれを経験できたことはよかったですよね。

「みんなが主役になれるんだよ。それって、仕事や職場でも同じちゃうん?」という価値観をもてたのは、バスケに出会ったから。それが僕にとっては財産です。

お話・写真提供/田村裕さん 取材・文/内田あり(都恋堂)、たまひよONLINE編集部

3人の子どもたちの、それぞれの出産をパパとして経験した田村さん。妻の出産を目の当たりにして、壮絶で、すごい経験だったと言います。また、ライフワークでもあるバスケットボールとの出会いは、自身の価値観のベースにもなるなど、田村さんの人生にとって大きな財産になっているようです。

田村裕さん(たむらひろし)

田村裕さんのプロフィールカット

PROFILE
1979年、大阪府出身。1999年、相方・川島明さんとお笑いコンビ・麒麟を結成。2007年には自伝的小説『ホームレス中学生』(ワニブックス)を発売し、225万部を超えるミリオンセラーに。現在は、麒麟としてバラエティ番組に出演するほか、自身がプロデュースするバスケットボール教室を開校。ほかにも、小学生や学生向けの講演会など、幅広く活動している。2011年には一般女性と結婚し、現在は10歳と7歳の女の子、4歳の男の子のパパに。

田村裕さんのInstagram

田村裕さんのYouTubeチャンネル

●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。
●記事の内容は2024年9月の情報で、現在と異なる場合があります。

『新装版 ホームレス中学生』

「ホームレス中学生」の書影

発行部数225万部、歴代ベストセラーTOP30に入る自伝的小説が、小・中学生向けに大幅リニューアル。「文字が大きめ」「小学生でも読みやすい、ふりがな多め」など、読書感想文にもぴったりの新装版に。17年ぶりの新作エピソードや、兄・研一さんとの「思い出、答え合わせ対談」も特別収録。田村裕著/1450円(ワニブックス)

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