子どもがいる女性は幸福度が低いってホント⁉ 約9割のママが…。【リアルママボイス】
「たまひよ」アプリユーザーの生後0カ月以上のお子さんがいるママに「子育てをしていて幸せですか?しんどいですか?」と質問。87%が「幸せ」と回答しました。これまでに数千人の母子のケアに携わられた助産師の濵脇文子先生は、「当然です。やりがいがあればあるほど、成し遂げる喜びは大きい。それは子育てに限りません」と、解説します。
Q【お子さんが生後0カ月以上の方に伺います】子育てをしている「1日の時間」の中で、幸せを感じる時間、しんどさを感じる時間、どちらが多いですか?
幸せを感じる時間が多い 65%
幸せとしんどさが半々 32%
しんどさを感じる時間が多い 2%
その他 1%
Q【お子さんが生後0カ月以上の方に伺います】子育てをしていて幸せですか?しんどいですか?あなたの気持ちに一番近いものをひとつだけお選びください。
幸せ 72%
どちらかというと幸せ 15%
幸せとしんどさが半々 11%
どちらかというとしんどい 2%
しんどい 0%
「1日24時間」で考えた場合は「幸せ」65%。しかし総体的に「子育てをしていて幸せか?」では87%(「幸せ」+「どちらかと言えば幸せ」)と増加しました。
「幸せとしんどさが半々」では「1日24時間」では32%(3人にひとり)、「総体的」に考えた場合は11%(10人にひとり)と激減。
コメントには、「幸せなことは幸せだけど」として、時間的・体力的に厳しいという母の本音が届きました。
「疲れが吹っ飛ぶ」はない…。けれど、幸せを感じる時間が多い&幸せ
「『疲れがふっとぶ』は絶対にない。絶対に疲れるけれど、圧倒的に上回る幸せがある」(なつ)
「ワンオペで疲れるし寝不足で寝たい~と思うことはもちろんある。お風呂にひとりのんびり入りたいとも思う。でもたった数年で終わるんだなあと思うと、それも幸せに感じる」(デンボ)
「初めての子育て、誰かが教えてくれるわけでもなく育児書通りにもいかない。こうやったら泣き止んでくれた、こうしたらすんなり寝てくれた、など、毎日成功体験を積みながら、我が子に合うやり方を見つけていく子育てが、こんなにしんどいとは知らなかった。だけど、十月十日おなかの中で必死に守ってきて、痛い思いをしてやっと生まれてきてくれた我が子は、本当に一瞬一瞬がかわいい。ゆっくり大きくなってねって思うくらい愛しくて仕方ない」(K)
「子どもがいなかった時も、それはそれでとても幸せだった。子どもができてから、できなくなった事は多いけれど、子どもの笑顔、寝顔が大好きだし、子どもがいることの幸せを感じている。子どもがいることで幸せそうな夫をみても、幸せを感じている」(いろは)
「しんどいことは勿論多いし、悩みも尽きない。けれど日々新しい発見や成長が見られるから嬉しい!!」(ともち)
「もちろん幸せ。でも人間同士なのでお互いムカつく時もあります。イヤイヤ期万歳!!(笑)」(あずき)
「双子のため、何もかもが2倍以上。でも毎日、子どもたちの健やかな寝顔をみると愛おしさがこみあげ、今日も無事に終わったと自分を褒めてあげたくなる。夫が子どもたちとイチャイチャしている姿を見ても、幸せを感じる」(アズキ)
「子どものいる女性は幸福度が低い」と唱える識者もいますが、今回のアンケートでは真逆の回答となりました。
「そもそも、幸せの尺度を何をもって測るか、なのです」とは、これまでに数千人の母子のケアに携わられた助産師の濵脇文子先生です。
「大変であればあるほど、成し遂げる喜びは大きい。それは子育てに限らず仕事やスポーツでも同じ」と、濵脇先生
「子育ては大変です。時間に追われるし、体力が必要だし、思い通りにいかないし、時には何か(キャリア、趣味など)を休止せざるを得ないこともあります。『幸せの尺度』において、子育てのその部分にスポットを当てたら、『幸福度が低い』になるのかもしれません。
でも本当に『大変=幸福感が低い』のでしょうか。
私は『大変』には2種類あると思っています。
『大変でしんどい』と『大変だけど楽しい』です。
目の前にある壁が高ければ高いほど、難易度が高ければ高いほど、成し遂げたときの喜びは大きい。
それは育児に限らず、仕事でもスポーツでも同じです。
仕事で大きなプロジェクトを任されて、連日遅くまで仕事をしていたら不幸せなのでしょうか。
大会の優勝を目指して、プライベートを削って練習をする日々は不幸せなのでしょうか。
むしろやりがいに燃えて、『大変だけど楽しい』はずです。人間はがんばった分だけ成長するからです。
少子化の影響もあり、子育て関連の話題は何かとネガティブな部分にフューチャーされがち。子育てを罰ゲームみたいに扱うことさえあります。
でも今回のアンケートでは、『昨日できなかったことが、今日できるようになった』と成長を見守る愛おしさ、しんどさを乗り越えるたびに深まる家族の絆、子どものくすっと笑える言動などなど、子育てがもたらす幸福感は、しんどさを上回ると示しています。
そもそも幸せかどうかは、他人ではなく自分で決めること。
子育て期間は長いようで短いです。子どもの日々の成長に目を向けて、しっかり楽しんでほしいと思います」
濵脇文子(はまわき ふみこ)
助産師・保健師・看護師。大阪大学招聘准教授。星薬科大学非常勤講師。総合病院・クリニック・助産院など様々な場所に勤務。母と赤ちゃんの笑顔が大好きで、数千人の母子のケアに携わります。産前産後ケアセンターの立ち上げに参加したり、民間企業での事業開発など多方面で活躍。自治体の講演や各種メディア執筆では、ひとりひとりのペースにあわせた母に寄り添う姿勢と、明るく軽快な語り口で人気を博します。
(取材・文/和兎 尊美、たまひよONLINE編集部)
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※調査は2024年7月実施の「まいにちのたまひよ」アプリユーザーに実施ししたものです。(有効回答数127人)
※記事の内容は2024年10月の情報で、現在と異なる場合があります。