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くしゃみで尿モレは、中高年女性だけじゃない! 30代から気をつけたい尿モレとは

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お腹を抱える女性のイメージ
78image/gettyimages

テレビなどの尿モレパッドのCMを見て、尿モレは中高年女性の問題と思っていませんか?尿モレは、30代から始まっているようです。「たまひよ」アプリユーザーの尿モレ体験を聞くとともに、医療法人心鹿会理事長・女性泌尿器科医の二宮典子さんに尿モレ対策のアドバイスを聞きました。

あれ、出ちゃったかも…私の尿モレ体験談

まず、みんなの尿モレに関する悩みについて聞いてみました。

◾️縄跳びでビックリ!
「尿モレは妊娠中から。くしゃみや咳をすると尿漏れ。縄跳びをしてると尿漏れしてビックリしたことも!!!」(ベビママ)

◾️出そうになったら股をしめる!
「咳とくしゃみが不意に出た時に、モレてしまうことが。出そうになったら股をしめる!そして、くしゃみはハクション!ではなくハカッ!と言う」(だあい)

◾️抱っこ紐をして歩くと…
「出産後からの尿モレ、いまだに治っていません。特に抱っこ紐をして歩くとモレます」(ごん)

◾️20代後半から
「27歳を過ぎたあたりから、くしゃみをするとちょぴモレしています...」(もこ)

◾️地道にトレーニング
「尿モレはあります!産後7ヶ月経ってもまだあります!子どもが寝ているときにトレーニングを毎日地道にやっています」(アチャモ)

◾️お手洗い後に
「産後お手洗い後によく尿モレして、骨盤底筋を意識したが効果なく…。おりものシートを使用していましたが、徐々にマシになりました…」(べり)

◾️産後、ふんばると…
「妊娠後期は、くしゃみすると尿モレ。おならと一緒に尿モレ。産後もふんばると尿モレ。常に生理用ナプキンをつけています」(ゆらき)

◾️くしゃみと咳
「今がまさにそうなのですが、くしゃみや咳をした時に不意にモレてしまうことがあります」(なおちゃん)

尿モレは放置せず、骨盤底筋を鍛えて改善を

ここでは、女性泌尿器科の二宮典子さんに、尿モレの改善と予防対策についてアドバイスしてもらいました。

「女性は男性に比べて、尿道が短く尿モレしやすい構造になっています。特に、妊娠中は、赤ちゃんの成長とともに赤ちゃんの重みと骨盤の広がりが原因で、子宮や膀胱、腸など骨盤内の臓器を支える骨盤底筋が緩んでしまい、尿モレしやすくなっています。
また、出産後も赤ちゃんの抱っこなどで腹圧がかかったり、体重が増えたりすると、尿意がないのにくしゃみや咳、重いものを持ったときなど、尿モレしやすくなることがあります。
このようなケースは「腹圧性尿失禁」と呼ばれています。

尿モレ予防には、骨盤底筋を鍛えることです。とはいえ、普段意識することがない骨盤底筋を鍛えることは難しいと思います。そこでおすすめなのが、骨盤底筋を意識しながら、鍛える『朝トレ』です。
『朝トレ』とは、トイレで尿を出している途中で尿をぴたりと止めるトレーニングのことです。『朝トレ』は、尿が膀胱にたっぷり溜まっている朝に行うのがポイントです、
尿を止めるタイミングは、排尿の最後のほうです。そのとき、骨盤底筋を意識して腟まわりをギュッと引き締めます。排尿するときにギュッと引き締めるところが、骨盤底筋になります。一旦排尿を止めたその後は、力を抜いて残った尿を出します。ただし、排尿するときに絞り出すようにするのは、腹圧がかかりすぎ膀胱を刺激しすぎるので注意してください。『朝トレ』で骨盤底筋を意識できるようになったら、後で紹介する骨盤底筋トレーニングを始めましょう。

妊娠や出産後の尿モレは自然と治っていきますが、体験談にあるように出産後しばらく経っても尿モレする場合は、注意が必要です。骨盤底筋の緩みだけでなく膀胱自体に原因がある可能性があります。
尿モレの原因は、妊娠や出産だけではありません。その以前から、尿意を感じたらすぐ排尿する習慣も原因の一つと考えられています。

本来は、膀胱は尿意を感じてから1時間くらいは、トイレに行かなくても大丈夫なのですが、少しでも尿意を感じたらすぐにトイレにいく人は、膀胱に尿が溜まっていない状態で排尿しています。十分に尿が溜まっていない状態で、頻繁に尿を押し出し、尿を十分に溜める機能が低下すると、『切迫性尿失禁』になる可能性があるので注意しましょう。頻繁にトイレに行く習慣がある人は、もう少し尿意をやりすごしてトイレに行く間隔を延ばしてみることも大事です。
また、中にはストレスが原因で、排尿のコントロールができないということもあります。出産後も尿モレが続く場合は、婦人科や泌尿器科に相談しましょう。

尿モレは軽く見られがちですが、尿モレは放置しても自然に治るわけではありません。骨盤底筋トレーニングしても改善されない場合は、先送りせず医師に相談することをおすすめします」(二宮典子さん)

骨盤底筋トレーニング

ここでは、骨盤まわりの筋トレを紹介します。毎日少しずつ、できる範囲でトレーニングしましょう。

◾️寝ながら骨盤底筋トレーニング
(1)仰向けになって、手は体の横に伸ばし、膝を立てます。膝の間は拳1から2個くらい開けるイメージです。
(2)お尻を20秒持ち上げキープします。そのとき、息を吐きながらお尻と腟まわりをキュッと引き締めます。その後、お尻を元の位置に戻し5秒休憩を3回繰り返します。
1セット3回、1日5セットを目指しましょう。

◾️ガニ股控え目スクワット
(1)立ってかかとをつけた状態で、足をVの字に60度くらい開きます。息を吐きながら、膝を軽く落としてお尻を下げます。
(2)次にゆっくり息を吸いながら、お尻をキュッと5秒ほど引き締めながら膝を伸ばし元の姿勢に戻します。これを3セット繰り返しましょう。

◾️腰をゆらゆらわかめ体操
(1)両足を正面に向けて立ち、両腕を上げます。
(2)わかめをイメージして、左右にゆらゆらゆれます。この時、手と腰の揺れる方向は反対に。1セット30秒くらいかけてゆっくりゆらゆらします。脇や腰が伸びていること意識しましょう。

尿モレを予防するための生活習慣のポイント

◾️頻尿になりやすい食べ物や飲み物は控えめに
膀胱に刺激を与え、尿意をもよおしやすい食べ物や飲み物があります。例えば、トマトや生の玉ネギ、キウイフルーツやパイナップル、ドライフルーツ。くるみやアーモンドなどのナッツ類、豆腐があります。飲み物は、コーヒーやお酒、豆乳、柑橘系のジュースは、控えめにしましょう。

◾️正しい姿勢を保つ努力を
スマホやパソコン、子どものおんぶや抱っこで姿勢が乱れがちです。姿勢が悪いと骨盤の中にきちんと収まるはずの臓器も収まっていないので、膀胱を刺激することに。日頃から、正しい姿勢を意識しましょう。

尿失禁は、更年期女性特有だと思われがちですが、若い女性でも少なくないようです。30代から骨盤底筋トレーニングをして、尿モレ予防することが大事ですね。
(取材・文/酒井範子、たまひよONLINE編集部)

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2024年10月の情報で、現在と異なる場合があります。

PROFILE)
医療法人心鹿 会理事長。女性泌尿器科医。性機能専門医。漢方医。医療系YouTuber。香川大学卒業後、2007年大阪市立大学大学院医学研究科泌尿器病態学に入局、関連施設にて泌尿器科従事。2015年11月女性医療クリニックLUNA心斎橋開院、院長就任。2020年4月株式会社ココシカ女性医療研究所設立し、取締役就任。2021年7月二宮レディースクリニック開院、院長就任。2023年1月医療法人心鹿会設立し、理事長就任。2020年から女性のための『ココシカ診療所』チャンネル開設し、病院では聞けない情報を発信している。著書に『女医が教える潤う体づくり』(主婦の友社)がある。

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