シングルファザーの男性と結婚し、いきなり2児の母に。弟を出産したときに長男からもらった手紙に感動【人気ブロガー・ネコおやじ】
シングルファザーの男性と結婚し、初婚で2児の母となったネコおやじさん。再婚家庭である“ステップファミリー”のリアルな日常を漫画で発信している人気ブロガーです。現在は、夫のしげパパさん、夫の連れ子であるもんたくん、もこちゃん、そしてネコおやじさんとしげパパさんの間に生まれたもん吉くんとの5人暮らしをしています。
今回はネコおやじさんに、ステップファミリーの日常や自身の子育て、漫画を描くようになったきっかけについてお話を聞きました。
初婚でいきなり2児の母に。不安と葛藤だらけだった結婚生活
――初婚でいきなり2児のママに。結婚すると決断するまで、母になることに対する不安や葛藤はありましたか?
ネコおやじさん(以下敬称略) ありまくりでした。不安と葛藤だらけで、暇さえあれば「継母 葛藤」などのワードをネットで探す検索魔と化していました。
――夫の連れ子、もんたくんともこちゃんと家族になった当時の関係はどのようなものだったのでしょうか?体験談、失敗談があれば教えてください。
ネコおやじ 子どもたちはわりとすぐに懐いてくれて比較的苦労は少なかったと思います。でも私自身が慣れるまでに時間がかかり、「自分の家」ではなく「他人の家に居座っている私」という感覚で孤独を感じてしまい、そこがむずかしい部分でした。
そして「理想の母親」を演じることに必死だったのでストレスが大きく、しょっちゅう体調を崩していました。今思えば頑張りすぎだったな、と…。生活も子育ても、今みたいにもっと気楽にできていれば…と思います(笑)。
――もんたくんともこちゃんの子育てにおいて、たいへんだと感じたことはありますか?
ネコおやじ 2人とも素直でいい子だったので育てやすかったのですが、精神面での関わりがむずかしかったです。やっぱり子どもも私に気をつかって本音を隠しますからね。私も初めての育児で、かつ途中からでしたし、相手が本当は何を感じて、何を考えているかわからなくて。当時は私がもっと2人を受け止められるほどの余裕があればよかったんですけど、まぁ常に心の余裕はゼロでしたので…。
セメントベビーであるもん吉くんが誕生!家族の変化は?
――しげパパさんとの間に誕生した、もん吉くん。妊娠中・出産でたいへんだったことはなんですか?
ネコおやじ 妊娠中はつわりがひどかったので料理がたいへんでした。そして、そのころは妹のもこが私に甘えたい盛りだったので、表にはあまり出しませんでしたが、ママを赤ちゃんに取られるんじゃないかと不安はあったと思います。その分もこに気持ちを注ごうと意識していた気がします。
もん吉くんの誕生を喜んでくれた2人
――もん吉くんが誕生してから家族・きょうだいに変化はありましたか?
ネコおやじ 兄のもんたはとても喜んでくれました。妹のもこも喜んでくれて、もん吉をかわいがってもくれましたが、ちょうど出産のために入院していた時期にもこの運動会があり…。それに参加できなくて、今でももこには「当時はとても悲しかった」と言われることがあります。そのこともあってか、今でも私の取り合いで、もこともん吉の2人はよくけんかをしています。
――もん吉くんと上の子たちの関係性はどうでしょうか?
ネコおやじ 現在はというと…。末っ子あるあるといいますか、もん吉が完全に生意気な弟と化していて兄と姉に生意気な口をきくし、兄と姉もそんな弟に容赦ないです(笑)。でももん吉は兄のことを実はリスペクトしていて、なんだかんだ言うことを聞くし、兄の部屋にもよく遊んでもらいに行ったりしています。
ただ、姉のことはまったく言うことを聞かないし、2人ともマザコンなので対立しあっていてあまり仲がよくないです(笑)。双方の機嫌がいいときや目的が一致したときだけ仲がいいです。
子どもたちの成長記録や自身のリアルな日常を漫画に!
――漫画・ブログを描くようになったきっかけを教えてください。
ネコおやじ もともと絵を描くのが好きだったので、子どもたちの成長記録や私とのこれからの思い出をイラストで残したいと思いました。そのときに夫に相談したら、予想以上に後押しをしてくれて今に至ります。
夫と結婚していなかったら、ステップファミリーじゃなかったら、あのとき後押ししてくれていなかったら…。今の私もブログもなかったですね。
兄・もんたくんから弟への手紙に感動!
――ブログを描くなかでいちばん心に残っているエピソードがあれば教えてください。
ネコおやじ 1つに絞るのがむずかしいんですけど、とくに心に残っているのは、もん吉を出産したときのもんたからの手紙ですね。もん吉を産むことで、それまでせっかく築いてきた子どもたちとの信頼関係が崩れてしまうのではないか、血のつながらない兄と姉に寂しい思いをさせてしまうんじゃないかって、ずっと不安に思っていたんです。
なので、まさかもんたから勇気と励ましをもらえるとは思っておらず、うれしかったのと同時に安心しましたね。頼れる兄からの最高の祝福でした。でも産んでからがスタートなので、当時は2人に寂しい思いをさせないよう日々楽しく生活することをこころがけていました。
血がつながる子とつながらない子、両方の子育てを経験。ステップファミリーとしての思い
――ステップファミリーとなったことで、ネコおやじさんの子育てに関する考え方や気持ちに変化はありましたか?
ネコおやじ 育てていく過程でいろんな変化がありました。はじめはやっぱり継母として手探り状態での子育てだったので、何が正解で何が間違いなのか常に自問自答でした。ふつうの子育てでは経験できないこと、学べないことをたくさん学べたと、今になってようやく思えています。
当初は責任感や使命感にかられ、しつけや勉強に厳しい子育てをしていました。でも子育てで大事なのは、しっかりした子を育てることよりも、自分も子どもも日々笑顔で居心地のいい家庭をつくることなんだと気づきました。そのためには自分が心に余裕を持つことが大切、ということもわかったんです。
「どうにかなる」の精神で笑い飛ばす!
――ネコおやじさんが子育てにおいて大切にしていることは何でしょうか?
ネコおやじ 子どもを自分より立場の弱い相手として見るのではなく、1人の人間として尊重すること、接すること。何かトラブルが起きても「どうにかなる」の精神で気にしないこと、笑い飛ばすこと。そして、いっぱい手を抜いて頑張りすぎないことですね(笑)。
――最後に、たまひよの読者のみなさんとこれから出産・育児を経験するパパ・ママたちにひと言お願いします。
ネコおやじ 私は夫と結婚して、血がつながらない子と血がつながる子の両方の子育てを経験することができています。どちらも経験しないと得られない幸せがそれぞれにあって、それを経験させてもらえた私はとても幸せな人生を送れていると思います。
手探りの子育てで不安と葛藤でいっぱいの日々が、ささいなことでも幸せを感じられるような私に成長させてくれました。これから初めての出産・育児をされる方は、最初は大変かもしれません。でもそれ以上に幸せなことがたくさん待っています!手を抜きつつ、子どもとの暮らしを楽しんでください。
お話・写真提供/ネコおやじさん 取材・文/安田萌、たまひよONLINE編集部
現在、ステップファミリー12年目のネコおやじさん。上のきょうだいやもん吉くんに翻弄されながらも、今だから味わえる子どもたちの成長を満喫しているようでした。連載中のブログ『我が家はステップファミリー』には、思わずニヤっと笑ってしまうようなコミカルなエピソードが満載です。にぎやかなステップファミリーの日常をぜひのぞいてみてくださいね。
ネコおやじさん(ねこおやじ)
シングルファザーの男性と結婚し、初婚で2児の母に。ステップファミリーの日常を漫画で投稿している。Instagramとブログを更新中。
●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。
●記事の内容は2024年10月の情報で、現在と異なる場合があります。