「妊娠できない可能性を言われたことも」今は、3つ子と双子を連続で授かり、男の子6人のママに。予想外だけど幸せな日々【多胎の妊娠・出産体験談】
大阪在住のYuriさんは6人の男の子ママ。実はお子さんたちは、長男以外の二男・三男・四男が3つ子で、五男・六男が双子なんです。インタビューの前編では2回の多胎妊娠生活のお話とそれぞれの産後のお話を聞きましたが、後編では6人のキャラクターや子どもが6人いて大変なこと・よかったこと、多胎育児のサポートについて思うことなどをテーマに、お話を聞きました!
長男、3つ子、双子。それぞれのキャラクターがまったく違う!
――6人のお子さんのそれぞれのキャラクターを教えてください。
Yuriさん(以下敬称略) 長男のるいは6人のボスです。下の子みんな「お兄ちゃんが言ったことは絶対!」という感じ。たとえば彼がお泊まり保育で家を留守にするとなると、3つ子たちが急にわちゃわちゃ騒ぎ出すんですけど、長男が帰宅した途端、ピシッと態度が変わります(笑)。そんな絶対権力を持っている長男ですが、だれよりもまわりを気にして動くのも彼で。たとえば、双子が歩いていて急にこけると、ぱっと走って行って助けてくれますね。
3つ子は、二男のりきがシャイで内気なタイプ。3人の中ではいちばん泣くことが多いかな?三男のつきはマイペースで、よく調子に乗るおちゃらけタイプ。四男のときは元気で活発な性格です。
双子は、五男のすいがおっとりと穏やかな性格ですべての行動がゆっくりめ。逆に六男のらいはやんちゃ坊主で、気が強い!たとえば、五男は手に持っていたものを急に隣からとられてもぼーっとしていますけど、六男は相手が兄でも負けずに戦闘モードに入ります(笑)。
男の子ばかりでケンカがハードに。6人いるからこその対処方法も…!
――普段、6人のお子さんを育てながら大変と思うことはどんなことですか?
Yuri 兄弟ゲンカが起きたときですね。今、長男が小2、3つ子が年長ですが、最近、子どもたちのケンカがハードになってきました。この前も車で移動中に突然3つ子同士のケンカが始まったんです。1人が手を出して、ケンカ相手の別の3つ子の鼻にヒットしてしまい、鼻血が出て大騒ぎ…!
――それはたいへん!
Yuri そうなんです。だけどそのときに長男がいち早く「ティッシュ!ティッシュ!」と、ティッシュを手に持って鼻血が出た子に渡してくれたんですよ。普段はケンカの輪に真っ先に入るタイプなのに。お兄ちゃんしているなぁって、成長を感じました。
――ケンカをふっかける子がいて、迎えうつ子がいて、ケアしてくれる子もいる。きょうだいの中で小さな社会ができている感じがしますね。
Yuri そうですね。同じような感じで6人いると、ケンカをしても遊び相手に困らないんです。たとえばある子と別の子がケンカをする、それで表面上仲直りはするけど、実はまだ心の中では相手のことを許しきっていないから、一緒に遊びたくないときがあるじゃないですか。だけど、その2人で遊ばなくても別に4人いるので、ほかの子と遊べばいい。実際、子どもたちもすぐに切り替えて、別の子と遊んでいます。そういう場面を見ると、きょうだいの人数が多くて、よかったねと思います。
おふろはパパの担当!スキンシップは大事です
――6人いると家事も大変そうです。
Yuri 料理はそこまで苦労していませんが、洗濯は大変です。私がもともと好きじゃないというのもあるのですが。1度で済ませたいので、12kg対応の洗濯機を買いました。おかげで回すのは1回で済んでいますが、この先はどうなるかな…!
――普段、パパはどのように子どもたちと関わっていますか?
Yuri 夫に「絶対やってね!」とお願いしているのは、子どもたちのおふろですね。親子のスキンシップが取れるのはおふろの時間だと思うんです。私は今、育休中ですし、子どもたちと関わる時間が長いので、それぞれと肌と肌が触れ合う時間も結構あると思うのですが、夫は日中仕事に行っている分、物理的に難しい。だから「おふろは絶対!」とお願いしていますし、夫もそれまでには必ず仕事から帰宅して、おふろに入れてくれています。
――そうしてご夫婦で6人を育てているYuriさんのお宅ですが、自治体の多胎児支援などに対して思うことはありますか?
Yuri たとえば、うちの自治体は家事・育児支援などのサポートを受けられる支援があるものの、利用できるのは子どもが1歳になるまでなんです。だけど、1歳になったら急に育児が楽になるかというと、そんなことないですし、多胎児だと動き出したらさらに大変になることのほうが多いと思います。だから、もう少し期間を伸ばしてもらえると、うちもそうですが、同じような状況のほかの家庭もうれしいんじゃないかな。
あとファミリーサポートも3つ子のときに利用していてありがたかったんですけど、1時間1人につき数百円の設定で、子どもが多いと1時間利用するだけで数千円に。結局、回数はそこまでお願いできませんでした。私の場合、性格的になるようになるでしょ!と思えるので大丈夫でしたが、中にはいっぱいいっぱいになって苦しんでしまう人もいるのではないかと思います。
なので、1家庭単位の金額を設定するなど、なんらかの工夫をお願いできるとありがたいです。ただ3つ子のときは多胎児支援なんて言葉も考え方もなかったので、時代は変わったなぁと感じます。
持病持ちでハードルの高い妊娠。6人も恵まれるとは思いも寄らず…
――Yuriさん自身、結婚して6人のお子さんに恵まれると思っていましたか?
Yuri いいえ。私、もともと子どもが大好きで子どもを持つことに憧れてはいたんですが、多嚢胞性症候群(たのうほうせいしょうこうぐん)のことが高校生のときにわかって、しかもそれが結構重度なほうで妊娠自体できない可能性もあると言われていたんです。万が一、妊娠できたとしてもかなり苦労して、1人か2人がやっとというイメージでした。そんな事情があるので、6人も生まれると思っていなかったし、予想外にたくさん子どもに恵まれてうれしいです。
――みんなママのこと、大好きそうですね。
Yuri どうかなぁ(笑)!何かにつけ「ママ!ママ!」とは言ってくれます。私が何もしていないときに急に寄って来て「ママ、肩たたきしようか?」なんて言ってくれて、やってくれます。好きでいてくれているんだなという気はしますね。
――最後に現在、多胎妊娠をしている妊婦さんや実際育てているご夫婦にメッセージをお願いします。
Yuri 妊娠中って不安なことがたくさんあってなんでも検索してしまうと思うし、実際今は情報があふれているじゃないですか。だけど、あれもこれもと全部うのみにしなくてOKです。産んだら、なるようになります!
あとは双子や3つ子の赤ちゃんが全員泣いていたって大丈夫。泣き声を聞いて気持ちが暗くなるくらいなら、ちょっとの時間、1人でトイレにこもって、自分の好きな音楽を聴いて戻るのも全然ありだと思います。
もちろん、私も最初は赤ちゃんの泣き声をとても気にしていたので、初めから気にかけないのは難しいことかもしれません。ただ、泣いているだけでは死にませんし、それこそ赤ちゃんは大きな泣き声をあげるほど元気に生きている!だから本当に大丈夫ですよ。ママ・パパは追い詰められないよう気分転換しながら、毎日を乗りきってくださいね。
お話・写真提供/Yuriさん 取材・文/江原めぐみ、たまひよONLINE編集部
「最近、上の4人が双子の着替えなど、育児のお手伝いをしてくれるんです。私に『こっちはやっておくから、ママはやることやってていいよ!』なんて声をかけてくれますね」と話すYuriさん。子どもたちもきょうだいの多い日々の暮らしから、学ぶものが多いんだろうなと感じました。これからも6人それぞれの成長が楽しみですね。
Yuriさん(ゆり)
PROFILE
大阪在住の30代、6人の男の子のママ。2016年に長男・るいくん、2018年に二男・りきくん、三男・つきくん、四男・ときくんの3つ子、2023年に五男・すいくん、六男・らいくんの双子を出産。共働きで現在は育休中。パパと子どもたちと8人で暮らしている。
●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。
●掲載している情報は2024年11月現在のものです。