思い切ってやめてみたらラクになった!地味家事の数々。見直しのチャンスはこんなときに!
今回目指すのは、ストレスだった家事からの解放です。「たまひよ」アプリユーザーに聞いた意見とともに、生活デザイン研究室代表はらむらようこさんにアドバイスをいただきました。
「やめてみたら」「変えてみたら」ラクになった地味家事の数々
Q :「ちょっとしたことだけど、手放したら超スッキリ!」した家事はありますか?
「ヒモつきの靴を洗うときヒモをほどかないだけで、格段にやる気が出ました!めっちゃ楽!今は週1で全員分洗います。前は月1でもうんざりしてました」(ひろ)
「洗濯物を畳んでしまうのが面倒で、収納ケースの中がぐちゃぐちゃになりがちでストレスだったため、家族の洋服は全て(下着類やセーター系を除く)ハンガーに吊るすようにした。さらに整理して数を減らしてオールシーズンの服が一目でわかるように吊るしたことで、洗濯後にしまうのも楽になったし、朝から着るものを考えるのも楽になった!」(ゆうまま)
「洗濯用の液体洗剤の詰め替え!これはジェルボールにしてどっさり容器に入れてから、詰め替える作業がなくなったので嬉しい!夫が詰め替えなどをしてくれないことが多く、これくらい最後使った人がやってよ~と思っていた…」(りちゃむ)
「三角コーナーはきれいに保つのが大変なのでやめた」(もん)
「床に敷くマット。なくしたら掃除が楽。冬寒いけど…」(りんりん)
「掃除機での床掃除。クイックルワイパー、かつ手が空いてる時だけにしました。きっちり掃除するのは諦めました」(ゆっくり寝たい)
「水周りの水垢です。子どもを産む前は、風呂あがりには必ずワイパーで水切りしたり、蛇口のところは使ったらサラシで拭き取ったりしましたが、やらなくなってからは一気に気にならなくなってストレスが減りました(笑)」(ぽぽまる)
「キッチンマットの洗濯。洗うタイプのものから、汚れは拭き取るタイプのものに変えたので、洗濯いらず」(ヒビトの母ちゃん)
「布巾をやめて、除菌シートを使う。洗濯が減り、除菌もできるので、一石二鳥」(うっきょ)
ちなみに、箸を家族分それぞれ用意するのをやめて同じ箸をたくさん用意し、テーブルに置いておくスタイルにしたら配膳の手間が省けて時短になったという声も。
家族でそれぞれ専用の箸を持っているか、共用しているか聞いてみると、以下の結果になりました。
Q:あなたの家庭の「お箸」は、複数膳ある同じタイプの箸を家族で共用していますか?それとも1人ずつに専用のものがありますか?
家族で共用(同じタイプの箸を使う) 29%
専用の箸を使用(個別に専用箸がある) 67.1%
その他 3.9%
手間が省けそうですが、共用している家庭は3割弱なのですね。
便利を追求していたのに疲労感を感じたら、見直しのチャンス
みなさん、いろいろな工夫をされていますね。最後に、物に振り回されない暮らしを提案している整理収納アドバイザーのはらむらようこさんにお話をお聞きしました。
「わたしは『片づけ』を仕事にしており、日々お客様宅に行き、片づけをしています。
基本姿勢は『家なのだから、別に片づいてなくていい』です。
それよりも、『あなたが安心でき、好きなように穏やかに過ごしてほしい』と思っています。あなたの家なのですから。
大人の手なしでは生きていけない柔らかな赤ちゃんを育てている今は、非常にプレッシャーがかかっていることでしょう。産後間もないお身体で、厳戒態勢のような気持ちの方もいることと思います。
手間は省き、みなさんには睡眠をたっぷりとってほしいと思っています。
寝室には加湿器、リビングには空気清浄機、子どもには子ども部屋。
ペンはペン立て、テレビはテレビ台、引出しを開けたらスキマ収納グッズ博覧会。
床にはマット。夏は沸かした麦茶。飲み物には氷。
みなさん、本当にがんばっていると思います。
便利さのために買った物に、もし疲労を感じたらチャンスです。
普通の家にあるからと、買ってみたり、やってみたりしていたことを、“2週間だけ”やめてみませんか。
同時に好きな物事に着目してみましょう。『今、あなたが好きな物事しか家に入れないアップデート』をやってみてほしいのです。
好きレベルは『まぁ好きかな』ではなく、失ったら、探す、泣く、もう一度買い直す−−それくらいの『好き』を指します。
注意点として、迷った物は捨てないことです。好きというほどでもない物は段ボールに入れて積み上げておきましょう。
やがて、好きな物や必要な物は大切だから単純に元に戻すため、ストレスのかかる物や不要な物は段ボールに入ったままになるでしょう。自然に必要で好きな物だけが残るのです。
なくていい物は現代の家に大量にあります。『なくても我が家はいけるな』と気づけたら、楽になれます。
『疲れている時は何もやらないこと』もやってみてほしいです。
面倒だなと思ったら、『これはまた、次のお楽しみに』と童話の最後のような口調で自分に声かけしてみてください。そして、やらないと決められた自分を褒めて休息してください。
どうしてもやらないといけない時は、『5分で片をつける』くらいの気持ちで、勢いで立ち上がりましょう。その時に、きれいになって清々しい気持ちの5分後を想像すると、助けになるかもしれません。
そして終わったら、『ああ、きれいになった!』と声に出して、毎日の家事や雑務をやり終えた自分のがんばりを一つひとつ喜んでください。
もしご家族から何かクレームがあった時は、主語を自分にして素直に相談してください。『わたしは疲れているようなの』と。家族が代わりにやってくれるなど、想定外のご家族の行動があるかもしれません。
ちなみにわたしは、加湿器の水やりが手間で捨てました。洗濯後のフェイスタオル数枚を寝室のつっぱり棒に干して代用しています。
暖房は就寝前に切るので湯たんぽを使っていますが、面倒な水の入れ替えのない物を選びました。
自動製氷機の掃除が本当に面倒なので、主に氷を使う夫に任せました。
家であなたが安心して穏やかに過ごす事が最も大切です。どうぞ可能なかぎり、家事を省力化して休んでください。
わたしの娘は高校生になって呆気ないほど手がかからなくなり、今は見守るだけとなりました。小さな命を育てがんばるあなたを応援しています」(はらむらようこさん)
洗濯物を畳むのも、加湿器の水やりも、自動製氷器の掃除も面倒です。「やめてもいいんだ」というアドバイスは勇気づけられました。我が家なりのストレスの少ない家事改革を考えてみたいと思います。
(取材・文/橋本真理子、たまひよONLINE編集部)
はらむらようこさん
PROFILE)
整理収納アドバイザー、生活デザイン研究室代表。夫と娘の3人暮らし。片づけ=アップデートと定義し、整理収納の枠に縛られないアイデアで、今、「好き」な物事を肯定しアップデートするオリジナルのメソッドが人気。著書に『「好き」から始める暮らしの片づけ』(ワニブックス)がある。
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※調査は2024年12月実施の「まいにちのたまひよ」アプリユーザーに実施ししたものです。(有効回答数155人)
※記事の内容は2025年2月の情報であり、現在と異なる場合があります。