あなたが毎日やらない、手放した家事を教えて!第1位は…
毎日やらなくていい家事について「たまひよ」アプリユーザーにアンケートするとともに、家事研究家の高橋ゆきさんの毎日しなくていい家事や家事の時短術について聞きました。
あなたが毎日しない、手放した家事とその理由とは…?
まず、アンケート結果とその理由をお届けします。
Q:毎日やらなくても大丈夫だと思う家事はありますか?とくにそう思うものをあえて1つだけお選びください。
1位 掃除機をかける 27.8%
2位 買い物 25.6%
3位 部屋の片付け 15.7%
4位 お風呂掃除 7.6%
食事作り 7.6%
6位 洗濯物をたたむ 6.3%
7位 洗濯 4.9%
8位 洗濯物をしまう 2.2%
9位 その他 1.3%
10位 食器をしまう 0.9%
1位は「掃除機をかける」となりました。
◾️洗濯は子どもと大人を分けて楽に
「洗濯は2日に1回ぐらいのペースで、子どもの服と大人の服を分けで洗濯したほうが楽で効率的ですw」(みーちゃん)
◾️大人は2、3日に1回の洗濯
「子どもの服は洗い替えが必要なので、毎日しています。ですが、大人の洗濯物については、毎日やらなきゃと思うほうがしんどくて、できる時に2、3日分まとめてでも服はたりるし、『できそうな時にできることを』と自分に言い聞かせると楽になりました。夫が主に家事をしてくれるので、夫も仕事のペースや疲れ具合を見て、手を抜けるところは抜いていこう作戦でやっています」(のん)
◾️重たいものやかさばるものは宅配に
「買い物は配達サービスを利用していて、重たいもの、かさばるものを自分の手で運ぶのを避けています。足りないものがあれば買いに行くようにしています。逆に外に出る機会が減ったので、それがストレスかもしれません」(イバラ)
◾️掃除機の音で子どもが起きるから
「娘が寝ている隙に頑張って掃除機をかけていましたが、運が悪いと起きて何もできなくなるのでやめました。今はクイックルワイパーとコロコロで、気になった時にほこりや髪の毛拾っています」(はねこ)
◾️毎日やる家事はほとんどなし!
「毎日やっている家事はないです。共働きで夫も家事ができるので、お互い『この家事はそろそろやらないとな』と感じたものを、できる時にできる分だけやっています。完璧にやらなきゃという気持ちにならないよう気をつけたり、相手に完璧を求めたりしないようにすることで、うまく生活がまわっているように思います」(まる)
◾️0~1歳の育児中の家事は最小限
「元々出産までフルタイムで働いていたこともあり、掃除機は毎日やっていません。上の子の時、特に付きっきりでないといけない0~1歳の育児をしている間は、なるべく家事を最小限にし、昼寝の時間も確保したかったので家事は最低限にしていたし、下の子もその予定です」(みりん)
◾️まとめ買いでストレス減
「まとめ買いするようになったので、外出のストレスは減りました。まとめ買いした野菜や肉を保存するために、下処理をするのに時間はかかります。冷蔵庫の容量を大きくしたくなりました」(もりもり)
◾️そのまま使っても問題なし
「食器の片付けは、洗い上がったものをそのまま使うので、しまわなくても問題ないことがあったからです」(さっちゃん)
◾️たたまなくてもOK
「たたむ時間がもったいない!ハンガーにかけたり、肌着は簡単に丸めてクローゼットに入れたりすれば、時短です」(ろーる)
◾️ちょこちょこ掃除&週1の全体掃除
「お風呂掃除は、毎日湯船に入るわけでもないので、自分がシャワーを浴びている時に気になるところはちょこちょこ掃除して、週1くらいで、夫が全体的な掃除をしてくれます」(なーちゃん)
毎日の家事は完璧を目指すより、「今日もまぁまぁできたね」で大丈夫
ここでは、高橋ゆきさんの毎日やらない家事や、家事の時短術についてアドバイスしてもらいました。
「みなさんの体験談を読ませていただき、『そうそう、それでいいのよ』と、うなずきながら、心がじんわりとあたたかくなりました。家事、育児、仕事と休みない中で、“家族への愛情”と“がんばりすぎない家事”の知恵がたっぷり詰まっているなと思います。
特に、『洗濯物はたたまずにかけっぱなしにする』『掃除機の音で子どもが起きちゃうから静かにできる掃除で代用』など、暮らしに寄り添ったやり方に、深く共感しました。
注意点があるとすれば、『ためる家事』には少し気をつけてということでしょうか。
例えば、洗濯物を何日分もためすぎると、干すスペースが足りなくなったり、部屋干しのニオイが気になったりすることも。ですから、『〇日に1回』など、自分なりのリズムを決めておくと、ストレスが溜まりにくくなると思います。
ご家庭にあった方法で、『気持ちよく暮らすには?』を軸に選んでいけるといいですね。
私自身は、家事をすることで心身をニュートラルに保てることもあって比較的やるのですが、それは愛モリモリでパワーが湧いてくるときだけ(笑)。疲れているときは、ムリしません。『掃除機がけ』は、必ずしも毎日しなくても、床に落ちたゴミやホコリが、目についたときにワイパーシートなどで、サッと取れば十分きれいに保てるからです。
もちろん『わが家をどういう状態に保ちたいか』は各家庭で違うので、できれば各家庭で『家事会議』を開いて『家事の棚卸し』をして、無理のない範囲で、それぞれの家事の必要頻度を考えられたらよいと思います。
私が『毎日やったほうがいい』と感じているのは、部屋に風を通すこと、そしてキッチンや洗面まわりの“リセット”です。
例えば、朝は窓を開けて空気を巡らせる。キッチンの水栓まわりを毎回サッと拭き取ったり、入浴後は鏡を水で流したりと、使い終わる度に汚れをリセットする。
毎日少しずつケアをすることで、汚れが蓄積せず、後々大きな時間の節約につながります。また、この小さなリセットが、『心を整える』ことにもつながります。
でも『きっちり片づけなきゃ』と思わずに、使ったそのときにサッと水拭きするだけ。
ほんの数秒の積み重ねで、リセットが日常になります。
毎日やったほうがいい家事の時短のコツは、『大きな家事を小さく分けること』と、『ラクできる仕組みを取り入れること』です。
例えば、キッチン掃除なら、『コンロを使ったあとにその場で「油汚れ用シート」でひと拭き』『水栓まわりは、夜、歯磨きのついでに、タオルでサッと水気を取る』こと。たったこれだけで、大掃除が不要になるんです。
また、現代にはロボット掃除機や食洗機などの『便利家電』や『家事代行』という選択肢もあります。賢く頼れば、時間も体力も節約できます。家族で『得意な家事』『苦手な家事』を話し合って、“苦手”を家電やサービスにゆだねるのも、立派な時短術です。
そして何より大切なのは、『がんばりすぎない』こと。完璧を目指すより、『今日もまぁまぁできたね』で大丈夫。
家事を通じて、自分も家族も、笑顔になれることが一番だと思います」(高橋ゆきさん)
できない家事は見なかったことにしたり、できなかったことにうしろめたさを感じたりすることもありますが、『今日もまぁまぁできたね!』と思うことが大事ですね。
(取材・文/酒井範子、たまひよONLINE編集部)
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※調査は2025年3月実施の「まいにちのたまひよ」アプリユーザーに実施ししたものです。(有効回答数223人)
※記事の内容は2025年5月の情報で、現在と異なる場合があります。
高橋ゆきさん
PROFILE)
株式会社ベアーズの取締役副社長。家事代行サービス業界の成長と発展を目指す一般社団法人全国家事代行サービス協会の会長を務める。家事研究家として、日本の暮らし方研究家としても、テレビ・雑誌などで幅広く活躍中。2015年 には世界初の家事大学設立、学長として新たな挑戦を開始。2016年のTBSドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」、2020年の読売テレビ・日本テレビ系ドラマ「極主夫道」でも家事監修を担当した。著書は『ズボラさんでも暮らしが整う楽ラク家事』(主婦の友社)『ウェルビーイング・シンキング』(日経BP)などがある。1男1女の母。
