VIOの脱毛、やって正解？失敗？「メリットはあってもデメリットはない」って本当!? 専門家に聞く！

生理の時の不快感や悪露の不快感軽減のために、VIO脱毛を検討する人が増えているようです。そこで「たまひよ」アプリユーザーの脱毛体験談とともに、VIO脱毛について美容皮膚科・皮膚科専門医の慶田朋子さんに教えてもらいました。

やってよかった？！私の脱毛体験談

まずみんなのVIO脱毛についての体験談についてご紹介します。

◾️最後まで通いきれず…
「脱毛はしたことがありますが、最後まで通いきれず薄くはなったものの、また生えてきました。ない方が自分的にも処理が楽だし、生理の時や夏場の蒸れも少なく、衛生面でもいいと思っています」（まめまま）

◾️自己処理
「レーザー脱毛はしたいけれど、総合的にかかる時間と金額を考えて、脱毛クリームでの自己処理にしています」（ぼぼ）

◾️やって正解！
「今、脱毛に通っています！まだ全部はなくせていませんが、生えてくるのが遅くなっているのがわかりますし、量も減っています。この時点で生理の時など、ラクなのがわかるので、やって正解かと！」（Rim）

◾️生理時ムレにくい
「脱毛したことあります。Vラインは残さず全部脱毛しています。アンダーヘアはない方が自分で手入れする時にラクなのと、なんとなく生理の時でもムレにくい気がするので…」（おあいこ）

◾️半分諦めも…
「学生時代にVIO脱毛をしたのですが、妊娠中に生えてきてショック！今からもう1回サロンに通うのもなぁ～と、半分諦めています」（ちぃママ）

◾️最低でもIとOはツルツルにしたい
「衛生的なのでこれからするつもり。最低でもIとOはツルツルにしたい。Vは一応毛量を減らして形を整える感じで残す予定です。ただ、産後の会陰切開のキズが完全に治るまでは、怖くて手入れできません」（たらぞう）

◾️必要なときにブラジリアンワックス
「ツルツルが好みですが、妊娠出産のホルモン影響でまた生えてきたと友人に聞いたため、必要な時にサロンでブラジリアンワックスをしています」（み）

◾️セルフでツルツルに
「気が向いた時にセルフでツルツルにしています。もともと濃いめなので妊婦健診の時邪魔かな、汚いかなと思って。出産時も会陰切開の縫合がスムーズに行くようにと、思って剃っていました」（いずみ）

VIO脱毛のメリットは大。ただし、専門医のいる医療機関を選ぶことが大事

ここでは、慶田朋子さんにVIO脱毛のメリット・デメリットとともに、クリニックでのVIO脱毛の現状を聞きました。

「VIOなどのアンダーヘアは、性器を守るために必要と考えている人もいますが、それは遠い昔の話。清潔な下着がその役割を果たしてくれているので、今やアンダーヘアの必要性は、ほとんどありません。脱毛をすることのメリットはあっても、デメリットはほとんどないと言っても過言ではないと思っています。

まず、メリットとしてあげられるのが生理の時のムレやニオイ、不快感などが減って、ご自身が快適になるほか、介護を見据え失禁関連皮膚炎の予防などがあげられます。アンダーヘアには、尿や便、汗、皮脂、おりもの、月経血など、さまざまな刺激物質が付着しているので、入浴時などにきちんと取り除かれないと、臭いやかぶれなどの原因になるからです。
敏感肌の人の中には、レーザー脱毛が不向きではと思われることも少なくありません。けれども、カミソリや脱毛器を頻繁に使用し、バリアを破壊したり、毛嚢炎を繰り返したりするより、レーザー脱毛してしまったほうが肌の健康を保つことができるのでおすすめです。

デメリットといえば、脱毛中の軽い痛みくらいですが、冷却ガスや麻酔クリームなどを使用することで軽減することができるので、それほど心配する必要はないでしょう。

当クリニックでも、介護を見据え脱毛する40代女性は、この8年で増えています。30歳未満では、半数近くがアンダーヘアを全てなくすハイジーナを希望するほど、VIO脱毛は浸透しつつあります。

子育て世代も興味はあるけれど、産後すぐの脱毛は戸惑うという人もいると思いますが、産後2、3ヶ月もすれば、脱毛は可能です。会陰切開した傷痕が気になる場合は、その部位を避けて施術することもできるので、心配な人は、脱毛を行う前に医師に相談してみてはいかがでしょうか。

とはいえ、子育て中で時間がないママにとって、レーザー脱毛はハードルが高く感じることもあると思います。毛量や肌色の濃さによりますが、普通の毛量の人であれば1ヶ月半〜2ヶ月ごとに1度、レーザー脱毛を3回ほど施術するとかなり毛量を減らせるので、効果を実感ができるはずです。8回以上レーザー脱毛を行うとほぼ無毛の状態にすることができます。レーザー脱毛後は、毛量が増えることはないので、時間をおいて脱毛を再開させることも可能です。

ただし、レーザー脱毛は、きちんとした医療機関で受けることが大事です。
医療機関選びのポイントは、皮膚科専門医と、脱毛の技術力の高い看護師がいるクリニックかどうかです。デリケートゾーンは皮膚の色が濃いため火傷のリスクもありますから、施術前後に、外性器周りの皮膚のチェックをしてくれる専門医がいることがとても重要なのです。中には、皮膚科医ではない医師が名前貸しをしていて、ほとんど診察もしないような、脱毛専門クリニックもあるので注意が必要です。

また、エステサロンで施術される光脱毛と、医療機関で行われるレーザー脱毛は違います。エステ用は、出力が弱いため、一時的な減毛にしかならないので、永久脱毛を望まれるなら不向きです。また、光脱毛は皮膚の色が濃い部分では火傷しやすいというリスクもあります。

家庭でのセルフケアで気をつけたいのが、毛抜きや脱毛テープ・ワックスを使用することです。VIOはデリケートなうえ、アンダーヘアは毛根が太いので出血することもあります。また、肌のバリア機能が失われるだけなく、毛が皮膚にうもれる埋没毛や、細菌に感染する毛嚢炎、湿疹などの原因になるのでおすすめできません。
カミソリで処理する場合も同様に肌を傷つけるので、使うのであれば週に1度程度が望ましいですね。
家庭用の美容器具の光脱毛は、アンダーヘアでは火傷のリスクがあるので注意が必要です」（慶田朋子さん）

いざ！VIO脱毛、その前に準備することとは？

◾️4枚刃の深剃シェーバーやカミソリを選んで
深剃りできないシェーバーで剃った状態では、毛根までレーザー光の作用がきちんと届かず、脱毛の効果が落ちる可能性があります。また、アンダーヘアが残った状態は、火傷の危険性があります。レーザー脱毛前の剃毛は、4枚刃のシェーバーで深剃りタイプを選びましょう。

◾️毛の流れにそって処理
アンダーヘアを短くカットした後に、肌を傷つけないように、皮膚を伸ばしながら毛の流れにそって丁寧に処理しましょう。処理するときは、入浴後の肌が柔らかくなった状態の方が剃りやすいのでおすすめです。

VIO脱毛は、介護脱毛なども含めて幅広い世代の女性に注目されています。脱毛する時は、価格の安さより、皮膚科専門医と技術力の高い看護師いる医療機関が安心ですね。
（取材・文／酒井範子、たまひよONLINE編集部）

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2025年7月の情報で、現在と異なる場合があります。

慶田朋子さん

PROFILE）
銀座ケイスキンクリニック院長。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。日本レーザー医学会認定レーザー専門医。メスを使わずに若返らせる施術に患者からの信頼が厚い皮膚科医として活躍。わかりやすいスキンケアや正しい美容法についての説明に定評があり、女性誌やテレビなどでも人気。『女医が教える、やってはいけない美容法33』（小学館）が好評。