パンサー・尾形貴弘。7歳の娘とは相思相愛で、ベタベタできる幸せな日々。原宿系が大好きな娘の影響で、自分の世界が広がった!
お笑いトリオ・パンサーの尾形貴弘さんは、東京・高円寺で子ども服屋を営む妻・あいさんと、7歳になる元気いっぱいのさくらちゃん、そして愛犬・三九(みく)ちゃんとの「3人+1匹」暮らし。今回は、さくらちゃんとの楽しくにぎやかな日々について、また、さくらちゃんが生まれたころの様子や父親としての家族への思いについて聞きました。
全2回インタビューの前編です。
娘の影響で今まで知らなかった世界を知り、人生がちょっと変わった!
――あいさんのインスタグラムなどで、尾形さんとさくらちゃんの仲むつまじい様子が印象的です。仕事が忙しい中、さくらちゃんとはどのように時間を作っていますか?
尾形さん(以下敬称略) 仕事で早朝に出かけて、夜遅くに帰ってくることがほとんどなので、娘と一緒にいられる時間もそこまで多くはないんです。でも、娘が起きているときに帰れると、とにかく2人でベタベタしてます。娘は僕のことが大好きなので、あっちからもベタベタしてくるんですよ。そして僕ももっとかまってほしくて、グイグイ行っちゃう感じで(笑)
ただ、女子特有のツンデレなところもあって、気分によっては「こっち来ないで!」ということも。でもそう言われても、持ち前のガッツでガンガン行っちゃうんですけどね(笑)
娘は、TikTokやYouTube、テレビなどいろいろなSNSやメディアの影響を受けて、どんどんお姉さんになっている気がします。なんなら、2歳のときに、すでにメイクみたいなことをしていましたから。最近はネイルやパックまでやってます。パックなんて必要ないぐらい、お肌スベスベなのに。成長がうれしい反面、大人になってほしくないという気持ちもあります。
――さくらちゃんは、小さいころからおしゃれやファッションに興味があったんですか?
尾形 小さいころから好きでした。妻が美容好きだし、子ども服のお店をやっているので、その影響が大きいかもしれないです。すごくこだわりも強くて、服も「これじゃなきゃヤダ!」と言って、朝から時間がかかって大変です。靴も、何度も履いてみて服とのバランスを見て自分で決めたり。まあ、基本的には自由にやらせてますけど。
性格は、とにかく我が強いです。これに関しては、僕も妻もそうなので、似ているんでしょうね。自分がそうなんだから、しょうがないかと認めています。
娘の好きなことを伸ばしてあげたいというのは、夫婦で共通の気持ちです。今の時代、何の仕事で生活できるかなんてわからないじゃないですか。ただ、時間などはしっかり決めさせたり、「好きなことをやるためには、やりたくないこともやらなきゃいけないんだよ」とも伝えています。きちんと伝わっているかわからないですけど、いつか理解してくれたらと思い、言い続けています。
――さくらちゃんと「今日好き※」ごっこもしているそうですね。普段から、さくらちゃんの興味があることを一緒に共有することも多いですか?
尾形 僕、「今日好き」とかまったく興味がなかったんですよ。ただ、娘の影響でまずは妻が見始めて、そうしたら「パパも見て!」と言われるように。流れでちょっと見てみたら、グッと気持ちをもっていかれちゃったわけですよ(笑)。最近では先が気になってしかたなくて、娘と2人で「キャッキャ!」しながら見ています。
あとは、YouTuberのしなこちゃんが推しにもなりました。娘と一緒に、原宿のしなこちゃんのお店に並んだりしています。最初はちょっとしんどかったんですけど、それも今では楽しくなってきて(笑)。娘がいなかったら、一生知らない世界でした。
娘の影響で、人生がちょっと変わったというか、今まで知らなかったことを知って好きになることが本当に多いです。これっていいことだと思うし、娘に感謝もしています。それは僕の仕事にもいかされていて、ロケ先で会った子どもたちとうち解けるきっかけになっています。
※ABEMA制作の恋愛リアリティーショー『今日、好きになりました。』
将来の夢を夫婦で応援!娘には好きなことを続けてほしい
――さくらちゃんは将来、原宿系クリエイターになりたいそうです。好きなことを仕事にしている、パパとママの影響もあると感じますか?
尾形 好きなことで飯が食えればいいですけど、そんなに甘くはないよと伝えています。でも、自分の好きなことで飯が食えたら、最高ですからね!そこを目指して、頑張ってくれたらいいと思って応援しています。それでもし失敗したとしても、さらにいろいろな人生があるんだし、自分が好きなことをやって幸せになれたり、好きな人のために生きるのが幸せだったりすればいいんじゃないですかね。仕事とは関係なしに。
娘は、「パパ、あれおもしろかった〜」とか、「ママ、こんなかわいいお洋服作れるの、すごいね!」とか、僕たちの仕事をすごく応援してくれます。ちょっとはリスペクトしてくれているのかもしれないです。将来の夢が、僕たちの影響もあるのかは、娘しか知らないことですけど、とにかく娘には好き勝手にやってほしいと思います。
――インスタグラムなどで、明るく活発な印象のさくらちゃんですが、家ではどんなお子さんですか?
尾形 家でも本当にそのまま、明るい性格です。わが家は、僕の友人や後輩がとにかくたくさんくるんですよ。それで、娘も小さいころからいろいろな人と会う機会がたくさんあって、それはすごくいいことだなと思います。僕の後輩ともめっちゃくちゃ仲がいいですよ。
一方でこだわりも強くて、それでいつも妻ともめてます。7歳でも、しっかり言い返してきますから。妻と娘がけんかをすると、「パパはどっちにつくの?」みたいな変な雰囲気に・・・。それで僕が娘につくと、なぜか2人に怒られる、みたいな。でもそれで場がなごんで、けんかも終わりという感じ。家の中は、基本的にいつもにぎやかです。
出産を頑張ってくれた妻と娘のために、仕事で結果を出すしかない!
――さくらちゃんが誕生したときは、どんな状況でしたか?印象に残っているエピソードを教えてください。
尾形 そろそろ生まれそうというとき、僕はかなり忙しい時期だったんです。妻が出産のために入院してからも、病院から仕事に行って、終わったら駆けつけて一緒に泊まるという感じでした。ただ、体を使うロケや仕事が多かったので、病院でもとにかく眠くて眠くて・・・。陣痛中の妻の隣で寝ちゃったんです。あとから妻には、「陣痛で一番大変なときに、隣でいびきかいて寝てたよね」と言われました。
出産当日も仕事に行かなくてはいけなくて、仕事終わりにダッシュで病院に戻ったら、ちょうど赤ちゃんが生まれる寸前というタイミングでなんとか間に合ったんです。娘が生まれる瞬間は、「うわー、こういう感じなんだ」と。初めてのことだったし、すごくリアルな感じがしました。
赤ちゃんって、すごくかわいいイメージがあったんですよ。それが、生まれた直後の娘はイメージと全然違っていて、全身が真っ黒で顔もパンパン。「実際はこんな感じなんだな」とびっくりしましたが、それでかえって“パパ”になった実感がわきました。それと同時に、妻は陣痛に耐えて本当に大変そうだったし、そして何より出産は命がけだし、背筋がピンと伸びた気がしました。
1人で家に帰ってから、「よっしゃ!俺は親父として、大黒柱として頑張るんだ」と自分に誓いました。
――出産の際に、あいさんにはどんな言葉かけをしましたか?
尾形 「ありがとう」とか「大丈夫?」とか、「俺がついてるから大丈夫だ!」とか、そういう言葉しか出なかったんです。でも正直、何て声をかけていいか僕もわからなくて、だからこそ、仕事を頑張るという感じでした。出産がどれだけ痛いかとか、どれだけ大変かが、男だとやっぱりわからないところがあって。だったら、お金を稼いだり、結果を出したりすることが、妻に貢献できることかなと思って頑張りました。
あとは、悪気はないんですけど、陣痛のときにも「何か食えよ!」とか「いっぱい食えよ!」とか、言っちゃうわけですよ。そんなことを言っちゃう僕に、「ムカついたけど、あなたのことをわかってるからかわいらしいなと思った」と言ってくれました。でも、一歩間違えたらイラッとするとも言われましたけどね(笑)
自分に一番懐いている愛犬・三九も、娘にとってはいいお姉ちゃんに
――さくらちゃんが赤ちゃんのころ、大変だったことはありますか?
尾形 妻と娘が退院してからも、僕は地方ロケがずっと続いていて、朝5時に家を出て、夜中の12時に帰って、また次の日も朝5時に出るような毎日でした。当時は、娘の寝顔しか見てなかったですね。休みがあれば、抱っこして散歩に行ったりはしていましたけど、なかなかパパとして実感がもてなかったんです。だから、妻がずっと大変だったと思います。
愛犬の三九と娘の関係も、最初は心配でした。三九のほうが先にわが家にやってきていたので、娘が生まれたら、きっと嫉妬するんじゃないかなと思っていたんです。三九はすごく嫉妬深いので。でもそれをグッとたえて、娘が何かで泣いていると、一番最初に駆けつけてぺろぺろしてなぐさめてくれるんですよ。それを見たときは感動しました。自分がお姉ちゃんって、わかっているんでしょうね。今でもすごく仲よしです!
とは言っても、三九は僕のことが一番好きなんですよ(笑)。だから、僕が娘とベタベタしていると、たまに三九が嫉妬して、娘にむかってうなったりすることがあるぐらい。考えたら、僕以外みんな女子ですごいっすわ。それも、我が強い3人。まあ大変です。それもまた、おもしろいんですけどね。
娘が喜ぶことをとにかくしたい!今、芸人ができているのは妻と娘のおかげ
――先日、家族で韓国旅行に行ったそうです。旅先ではどのように過ごしましたか?
尾形 弾丸での1泊2日の旅行なので、俺なんて、好きなもの何も見てないですよ(笑)。基本、娘と妻が行きたいところに行きました。娘の好きなキャラクターの店に行ったんですけど、そこがとんでもなく混んでいて、長時間並んだりも。娘とも、「これが欲しい」「そんなに買えないよ」とか、そういうことでごちゃごちゃもめたりしてました。まあ、大変だなと思うこともありましたけど、家族みんなでおいしいものを食べれば、「それも全部、オッケー、オッケー!来てよかった」なんですよ。
――パパになって、自身の生き方や考え方で、変わったなと思うところはどんなところですか?
尾形 娘に好かれたいという気持ちがとんでもないことになってます(笑)。仕事が終わったら、すぐに帰ってびっくりさせようとか、今日はどうやって笑わせようかとか。娘がちっちゃな彼女みたいな感覚になっていて、つい好かれるようなことをしちゃうんです。この年齢になって、だれかに好かれたいなんて思うこともないから、それが日々の刺激になっています。
娘が生まれたことで、こんなに自分の人生が変わるとは思わなかったですね。そして今、僕が芸人として仕事ができているのは、妻と子どものおかげだと思っています。
お話・写真提供/尾形貴弘さん 取材・文/内田あり(都恋堂)、たまひよONLINE編集部
芸人という仕事柄、家にいられる時間が少ないからこそ、娘さんとの時間は全力投球という尾形さん。娘さんが好きなことを一緒に楽しんでいるうちに、尾形さん自身にも興味の幅が広がっていったそうです。そしてそれは、仕事にもいかされていると言います。
インタビュー後編では、今年に入って完成したマイホームについて、また、尾形さんの高校サッカー時代のことや東日本大震災での経験について聞きました。
尾形貴弘さん(おがたたかひろ)
PROFILE
1977年、宮城県生まれ。サッカーの強豪校である仙台育英高校に進学し、エースナンバー10番を背負う。2008年、菅良太郎さんと向井慧さんとともにお笑いトリオ「パンサー」を結成し、ボケを担当。2017年にあいさんと結婚、翌年、第1子となるさくらちゃんが誕生。
●記事の内容は2025年10月の情報で、現在と異なる場合があります。


SHOP
内祝い
