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3人の息子をスタンフォード大学に入れたアグネス・チャンさんの子育てとは?

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大学で児童心理学を学び、教育学の博士号を取得したアグネス・チャンさん。理論だけではなく、3人の息子をスタンフォード大学に合格させた教育法が注目を集めています。

今年2月には、アグネスさんが子育てで大切にしてきた思いをまとめた『子育てで絶対やってはいけない35のこと』(三笠書房刊)が発売されました。親は無意識のうちに、あるいはよかれと思って「やってはいけないこと」をしていることも多いそう。中でも乳幼児期から知っておきたい「やってはいけないこと」について、アグネスさんにお話をお伺いしました。

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子どもをほかの子と比べると自己肯定力が弱い子に

―――乳幼児期からの子育てでとくに「やってはいけないこと」とはなんでしょうか?

「親は子どもが生まれたときから、子どもの成長をほかの子と比べてしまうことが多いですよね。『○○ちゃんより早くできたね、すぐれているね』などと、常にほかの子と比べられていると、子どもは変な優越感を持ち、人を見下すような習性がついてしまいます。

でも、自分よりすぐれている人は必ずいます。上を見ればキリがありません。人と比べられることで子どもはいつまでも自分自身に満足することができず、自己肯定力が弱くなってしまいます。自己肯定力が低いと人生をハッピーに送れません。それどころか、険しい人生の旅路を進んでいくことになります。

また、反対に『○○ちゃんはできるのに、なんでできないの?』と言われることで、自尊心を傷つけられ、努力をしない子になる可能性もあります。

親は子どもをほかの子と比べてはいけません。比べるのは“昨日の子ども自身”です。昨日より今日、今日より明日がもっと成長できるように、子ども自身の成長やいいところを認めて、それを伸ばしてあげることが大切です」(アグネスさん)

人生は選択の集大成。賢い選択ができる子に育てて

―――ほかの子どもと比べてはいけないこと以外にも気をつけることはありますか?

「親が子どもの代わりにいろいろ選択してしまうのはダメですね。子どもが自分で考えて選択することができなくなってしまいます。
人生は選択の集大成です。何を選んでいくかで人生は変わり、選択を間違うと苦労する人生を送ることになってしまいます。

ですから賢い選択ができる子どもに育ててほしいと思います。それには、毎日の食事のメニューを選ばせるなど、小さなことから選ぶ練習をさせてください。そうした積み重ねで賢い選択ができるようになります。

ただ、何も情報がないところから子どもが選択することは難しいものです。親は子どもが選択するための材料を与え、自分で考えさせる、選択したらその責任を持たせる、そうしたプロセスを繰り返すことで、子どもは自分で考えて選択できるようになります。子どもが間違った選択をしたとき、その結果を味わわせることも教育になるんです」

育児はユーモアが大切。大変なことも楽しくなります

―――30年前、アグネスさんの子連れ出勤の是非を問う“アグネス論争”が起こりました
が、今、振り返ってみてどのように思われますか?

「私は子どもが生まれても仕事はやめたくないと思っていました。母乳もあげていましたし、1歳半までは、子どもは寝返りやはいはい、立っちなど”初めて”することも多いので、子どもと一緒にお祝いしたい、その姿を見届けたいという思いもあり、子連れ出勤することになりました。

それにより“アグネス論争”が起こりましたが、結果、ママだけではなくパパ、そして社会全体で子どもを育てる必要があるという考えに、社会が変わっていきました。

親の責任を果たして仕事をおろそかにしなければ、子どもを産んでも仕事は続けていい、母になってからの価値もある、それが社会のためにもなると受け入れられるようになって本当によかったです。私自身も仕事を続けられたことはとても感謝しています」

―――実際、子育てしながら仕事を続けるのは大変だったのでは?

「子育てと仕事の両立は大変でしたが、兼業主婦だからこそ、子どもとの時間の大切さがよくわかったと思います。時間を惜しむように子どもと過ごしていました。

育児にはユーモアが大切です。考え方ひとつで、大変なことも楽しいことに変わります。たとえば、長男は赤ちゃんの時、抱っこしていないと寝てくれませんでした。そのため、私は彼を抱っこしたままソファに座って、『今はハワイに行く飛行機の中なんだ』と自分に言い聞かせて、座ったまま寝ることにしたのです。そうすると、気持ちがラクに楽しくなりました。どんなことでも楽しめるよう、発想を転換して、自分らしく楽しく子育てすることがいちばんだと思います」

関連:ダウン症の子と生きる、奥山佳恵さんの笑顔の秘密

教育学の博士号を取得した理論だけではなく、自ら3人の子どもを育て上げた経験に基づくアグネスさん流の教育法は、とても説得力がありました。
「子どもをほかの子と比べない」
「親が子どもの代わりに選択しない」
「ユーモアをもって育児をすること」は、ちょっとした心がけで実践できるはず! 
アグネスさん流教育法で子どもをスタンフォード大学へ、とまではいかなくても、子どもが自己肯定感を持ち、自分で選んだ道に進んでいけるように、ママは笑顔でサポートしてあげられるといいですね。(取材・文/早川恵美子、ひよこクラブ編集部)

●Profile/アクネス・チャンさん(Agnes Miling Chan)
歌手、エッセイスト、教育学博士。1972年、日本で歌手デビュー。上智大学、カナダのトロント大学(社会児童心理学)を卒業。89年、米国スタンフォード大学に留学。94年に教育学博士号(Ph.D)を取得。著書に『スタンフォード大に三人の息子を合格させた50の教育法』(朝日新聞出版)など多数。

『子育てで絶対やってはいけない35のこと』アグネス・チャン著(三笠書房)1404円
3人の息子をスタンフォード大学に合格させた、アグネスさん流の後悔しない子育て論が詰まった1冊。長男との初の共著で、子育てのNG項目35個について長男が子ども時代を振り返ったコメントつき。

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