「これって下痢かも?」 ゆるゆるうんちの疑問を解決!
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赤ちゃんのうんちがいつもより水っぽかったり、離乳食で食べたものが混じっていたりすると「これって下痢かも?」と不安になるママも多いでしょう。うんちの状態には個人差が大きく、腸の発達や離乳食の内容、体調などによっても変化が見られます。ゆるゆるうんちの疑問や「下痢かも?」と思ったときの対処法について、「ひよこクラブ」の人気連載「すくすく成長日記」の監修でおなじみ、小児科医の若江恵利子先生に聞きました。
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低月齢赤ちゃんのうんちの疑問
0~5ヶ月くらいの低月齢の赤ちゃんのうんちは、基本的にはゆるめ。しかし腸の発達とともに、うんちの状態にも少しずつ変化が見られます。いつもより水っぽいうんちが出た場合でも、機嫌がよく、おっぱいやミルクの飲みもよさそうなら、しばらく様子を見ても大丈夫でしょう。
低月齢の赤ちゃんのうんちの変化
低月齢の赤ちゃんのうんちにも、成長とともに変化が見られます。新生児期のうんちには粒々が混じっていることがありますが、これはおっぱいやミルクに含まれる脂肪・カルシウムなどの栄養分が、消化しきれずに排出されるため。2ヶ月ごろになると消化吸収機能がアップし、なめらかな黄色いうんちへと変化していきます。
これって下痢かも?低月齢での見極めポイント
離乳食を始める前の赤ちゃんのうんちは、基本的にはゆるめ。いつも通りのうんちであれば、心配いりません。いつもよりうんちが水っぽい場合も、元気そうであれば様子を見ていてOK。機嫌が悪い、おっぱいやミルクの飲みが悪い、うんちがいつもより頻回など、ママが「いつもと違う」と感じたら、小児科を受診しましょう。
離乳食が始まったら、うんちはどう変わる?
離乳食が進むと、赤ちゃんのうんちにも変化が見られます。しかし、うんちの形状には個人差が大きく、大人のようなかたいうんちの赤ちゃんもいれば、3回食になってもゆるゆるうんちのままの子も。食べたものによってもうんちの状態は変わるので、「下痢かも?」と不安になったら、赤ちゃんの機嫌なども見て判断して。
離乳食が始まるとうんちも変わる!
離乳食初期はペースト状にしたものを与えますが、それでも野菜の繊維がうんちに混じることがあります。中でも、にんじんやほうれん草などは、そのまま出てくることが多いよう。また、この時期のうんちはまだゆるいので、食材が混じっていると見えやすいもの。「下痢かも?」と不安になっても、心配しなくてOKです。
ゆるゆるうんちが出たときのおしりケア
ゆるゆるうんちでおむつかぶれになったら、こまめにおむつを替える、おしりをシャワーで洗うなど清潔を心がけましょう。赤くなった程度の軽い症状なら徐々に治まっていくはず。痛みがある場合は、おしりをふくときに湯を含ませて絞ったガーゼを使うと、痛みが緩和されるでしょう。ふくときに痛がって泣くようなら受診して。
1歳代のうんちの疑問&「下痢かも?」と思ったときの食事
1歳に近づき、離乳食が進んで3回食になると、多くの赤ちゃんの場合、うんちが固形に変化してきます。とはいえ、腸は未発達なので、食べたものがそのままうんちに混じって出てくることも。赤ちゃんの機嫌がよく元気そうなら問題ありませんが、風邪などの症状も見られる場合は、消化のいいものを食べさせてあげましょう。
ゆるゆるうんち 考えられる原因は?
この時期の赤ちゃんのうんちが通常よりゆるめの場合は、消化不良を起こしていると考えられます。体調に問題がある場合もありますが、冷たいものを飲んだり食べたりしたときなども、腸がよく動き、消化する前に排出してしまうので、うんちがゆるくなりがち。暑い時期でも、冷たい飲み物を飲ませすぎないよう注意して。
下痢のときに気をつけたい食事のポイント
風邪や発熱など体調に問題があってうんちがゆるいときは、食事内容にも気をつけてあげましょう。乳製品や繊維の多い食べ物は避け、離乳食を一段階戻したやわらかい形状にし、温かいものを与えるといいでしょう。おかゆや、野菜と一緒にやわらかく煮たうどんなどがおすすめです。脱水にならないよう、こまめな水分補給も心がけて。
「これって下痢かも?」と思ったときも、多くの場合、心配はいらないよう。ママ・パパは赤ちゃんの機嫌や体調などもよく観察し、食事内容にも気をつけてあげましょう。(取材・文/前田ユリ・ひよこクラブ編集部)
監修/若江恵利子先生
医療法人恵徳会あさかクリニック理事長。小児科医。東邦大学大森病院新生児科、愛育病院小児科を経て、栃木県で開業。
参考/「ひよこクラブ」2017年11月号「赤ちゃん39人のすくすく成長日記」より
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