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【医師監修】赤ちゃんの[胃腸炎]細菌性とウイルス性の違いは?うつるのはどっち?予防法は?

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didesign021/gettyimages

おなかの病気の中でも、赤ちゃんがかかりやすい胃腸炎。細菌性とウイルス性の2種類があり、予防接種で発症を防いだり、発症しても軽く済むものも。赤ちゃんのおなかの病気代表格ともいえる胃腸炎について、小児科医の山中龍宏先生に聞きました。

胃腸炎ってどんな病気?細菌性胃腸炎の特徴とは?

胃腸炎には、細菌性とウイルス性の2種類があります。いずれも下痢や嘔吐などを繰り返し、発熱やけいれんを起こすこともあり、気をつけたい病気。まずは、細菌性胃腸炎の特徴から見ていきましょう。

細菌性胃腸炎の症状・治療法は?

細菌に汚染された食べ物を食べると発症する胃腸炎で、食後または数日後に腹痛とともに激しい嘔吐や下痢を繰り返します。血便が出ることもあります。 下痢や嘔吐が激しく、ぐったりしているときは、急いで受診を。細菌の種類によっては、抗菌薬が処方されます。細菌を体外に出すために下痢止めを使わないこともあります。

原因となる細菌で代表的なものは?

●サルモネラ菌
卵や卵の加工品、乳製品などについている細菌で、集団食中毒の原因の半数を占めます。感染してから12~24時間で激しい下痢や嘔吐、発熱などの症状が現れ、重症化すると、けいれんや意識障害などを引き起こすこともあります。

●カンピロバクター菌
鶏、牛、豚、猫などのふんにいます。感染して3~10日で発症し、発熱や嘔吐、水様性の下痢の症状が出ます。

●病原性大腸菌(びょうげんせいだいちょうきん)
人の腸の中にいる大腸菌の中で、下痢などを起こす菌が病原性大腸菌です。O-157に代表され、感染力が強く、人から人へも感染します。感染後2~7日で発症し、下痢、激しい腹痛、発熱、倦怠感のあと、大量の血便があります。赤ちゃんの場合、急性腎不全や急性脳炎を起こして死亡する危険もあります。

●腸炎(ちょうえん)ビブリオ
海水や海中の泥に潜み、夏になると集中的に発生します。10~24時間後に激しい腹痛と下痢が起こります。下痢が続くため、脱水症状を起こすことがあります。ほとんどは抗菌薬の投与などで2、3日で回復しますが、水様便(すいようべん)が正常に戻るまでには2週間くらいかかります。

ワクチンで予防できるものある、ウイルス性の胃腸炎の特徴は?

ウイルス性胃腸炎は、乳児嘔吐下痢症(にゅうじおうとげりしょう)とも呼ばれます。ウイルスの種類によっては、予防接種で病気を防いだり、症状を軽減できるものも。詳しく説明します。

ウイルス性胃腸炎の症状・治療法は?

ウイルスが胃腸に感染して起こり、下痢、嘔吐、悪心、腹痛、発熱などの症状が出ます。水様性の下痢や血便が出ることも。
特効薬はなく、吐きけを止める薬などで症状を和らげます。脱水症状を起こさないよう、こまめに水分補給をして、自然に治るのを待ちます。重症になると、入院して点滴をします。

原因となるウイルスで代表的なものは?

●アデノウイルス
潜伏期間は7日間で、ウイルスの排せつは10~14日間続きます。嘔吐は約半数に認められますが、回数は少なく、2日間程度で治ります。激しくはありませんが、下痢は長引く傾向にあり、白色またはクリーム色になります。通年で発症し発熱が少なく、比較的軽症なのが特徴です。

●ノロウイルス 
一年を通じて発生しますが、とくに11~2月に流行します。1~2日の潜伏期間のあと、下痢、嘔吐、発熱などの症状が見られます。通常は発症から数日で回復します。

●ロタウイルス
酸っぱいにおいのする白っぽい水様便(すいようべん)が出ます。糞口感染で、潜伏期間は2~4日間です。根本的な治療薬はなく、水分補給をして回復を待ちます。多くは1週間ほどで治りますが、発症中と回復後の1週間は便にウイルスが排出されます。感染力が強く、石けんでの手洗いやアルコール消毒だけでは、完全に感染を防ぐことはできません。 予防のために、ロタウイルスワクチンを接種しましょう。

とくに胃腸炎が流行しているときは、人ごみなどへの外出は控え、手洗いやうがいなどでも予防したいもの。ロタウイルス胃腸炎は、5歳までの乳幼児の約95%が感染するといわれています。予防のためのワクチンは、接種できる期間が決まっているので、早めに接種を始めましょう。(文・ひよこクラブ編集部)

■参考:「いつでもどこでもHAPPY育児生活ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション刊)

監修/【小児科医】山中龍宏 先生

初回公開日 2018/07/18

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