【医師監修】[予防接種]約95%の乳幼児がかかるロタウイルス胃腸炎を防ぐワクチンとは?
ロタウイルスは、とても感染力が強く、5歳までに約95%の乳幼児が感染するといわれています。感染すると、激しい下痢や嘔吐を伴うロタウイルス胃腸炎を引き起こします。接種できる期間が決められているので、早めに接種を開始したいワクチンです。
そんなロタウイルスワクチンについて、小児科医の山中龍宏先生に解説してもらいました。
ロタウイルスワクチンは2種類。接種前後の注意点は?
ロタウイルスワクチンには「ロタリックス」と「ロタテック」の2種類あります。どちらも経口タイプの生ワクチンですが、ロタリックスは2回、ロタテックは3回と、接種回数に違いがあるので要注意。
また、どちらも生後6週から接種可能ですが、ロタリックスは生後24週まで、ロタテックは生後32週までと、接種を済ませる時期には違いがあります。
接種したあとの注意点は?
接種してから1週間をピークに、平均10日ほどは、うんちの中にウイルスが排せつされます。これによって、まれに周囲の人が胃腸炎を発症する可能性もあります。おむつ替えのあとは、しっかり手を洗って。
副反応はあるの?
海外では発熱や下痢、嘔吐などが報告されていますが、いずれも程度は軽いようです。腸重積症(ちょうじゅうせきしょう)を起こす可能性も指摘されていますが、日本での副反応の症例は調査中。
腸重積症は6ヶ月を過ぎると発症しやすいので、1回目の接種は、14週6日までに行うことが推奨されています。
ロタウイルスワクチンの早わかりチェックリスト
[定期or任意]
☑定期接種
[ワクチンの種類]
☑生ワクチン
[接種方法]
☑経口
[接種回数]
☑「ロタリックス」は2回
☑「ロタテック」は3回
[次の別の予防接種との間隔]
☑中27日以上
[接種時期]
☑ワクチンの種類によって異なる
「ロタリックス」は6~24週未満に4週間以上の間隔で2回接種
「ロタテック」は6~32週未満に4週間以上の間隔で3回接種
[防げる病気]
☑ロタウイルス胃腸炎
赤ちゃんが胃腸炎にかかってしまうと、つらい下痢や嘔吐を繰り返し、おうちケアもたいへん。汚れた衣類なども注意しながら別洗いしたり、お世話するママやパパに感染する可能性も。小児科医と相談し、赤ちゃんの体調を見ながら、予防接種はなるべく受けてくださいね。(文・ひよこクラブ編集部)
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
初回公開日 2018/07/03
更新 2022/1/20
育児中におススメのアプリ
アプリ「まいにちのたまひよ」
妊娠日数・生後日数に合わせて専門家のアドバイスを毎日お届け。同じ出産月のママ同士で情報交換したり、励ましあったりできる「ルーム」や、写真だけでは伝わらない”できごと”を簡単に記録できる「成長きろく」も大人気!
ダウンロード(無料)育児中におススメの本
最新! 初めての育児新百科 (ベネッセ・ムック たまひよブックス たまひよ新百科シリーズ)
大人気「新百科シリーズ」の「育児新百科」がリニューアル!
新生児から3歳まで、月齢別に毎日の赤ちゃんの成長の様子とママ&パパができることを徹底紹介。
毎日のお世話を基本からていねいに解説。
新生児期からのお世話も写真でよくわかる! 月齢別に、体・心の成長とかかわりかたを掲載。
ワンオペおふろの手順など、ママ・パパの「困った!」を具体的なテクで解決。
予防接種や乳幼児健診、事故・けがの予防と対策、病気の受診の目安などもわかりやすく紹介しています。
切り取って使える、「赤ちゃんの月齢別 発育・発達見通し表」つき。