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おしゃぶりを使うと歯並びが悪くなる!? 小児歯科医に聞きました

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triocean/gettyimages

「おしゃぶりを使うと歯並びが悪くなる」といううわさを聞いたことがありませんか? おしゃぶりに詳しい小児歯科医の井上美津子先生に、本当のところを伺いました。

関連:「おしゃぶり使用率が高いアメリカ」山田ローラさんの日米子育てリポート

育児の助けになるけれど気をつけたいことも

「0歳代の赤ちゃんにおしゃぶりを使っても、歯並びに影響は出ません。影響が出やすくなるのは、1歳6ヶ月を過ぎてからです。1歳ごろから少しずつ使用頻度を減らしていき、遅くても2歳6ヶ月ごろまでに卒業すれば問題ないでしょう」(井上先生・以下同)

欧米では指しゃぶりをさせないために「おしゃぶり」が普及

「欧米では、指しゃぶり防止のため、20世紀後半におしゃぶりが急速に広まりました。親子が別室で寝る欧米では、3歳を過ぎても指しゃぶりをしながら寝る子が多く、やめさせることが難しいため、不正咬合<ふせいこうごう>(かみ合わせに異常をきたすこと)を起こしやすかったのです。1970年代ごろに、おしゃぶりでもかみ合わせに影響が出ることが研究でわかってきましたが、指しゃぶりよりは影響が少なく、就寝時の窒息予防にもなるという理由で、今でも推奨している国があります」

おしゃぶりは育児の助けになることも

「かつての日本では、おしゃぶりは育児の手抜きだと思われてきましたが、核家族化が進む今の時代、赤ちゃんを寝かしつけたり、泣きやませたりするときに、おしゃぶりが助けになることも多々あるでしょう。けれど、知っておいてほしいこともあります」

おしゃぶりに頼り過ぎると弊害も

「母乳育児の場合、おしゃぶりに慣れることで乳頭混乱(哺乳びんに慣れた赤ちゃんが母乳を嫌がること)を起こすことがあります。また、おしゃぶりに頼りすぎると、赤ちゃんが言葉を発する機会や、親子の触れ合いが減ってしまいます。
よく『おしゃぶりは鼻呼吸を促す』『口腔トレーニングになる』といわれますが、赤ちゃんは自然に鼻呼吸ができていますし、飲んだり食べたりすることで、十分口を動かしています。トレーニングのためにおしゃぶりをさせることは、しなくていいでしょう。また、使うときは清潔なものを与え、常時使うのは避けましょう」

1歳6ヶ月以降も使い続けると開咬になりやすい

下のグラフは、昭和大学小児歯科による「おしゃぶりの使用と歯への影響」を調べた2006年の結果です。おしゃぶりの経験のある子どもは2歳6ヶ月で179名いて、19ヶ月以上使っている子では、開咬<かいこう>(舌で前歯が押され上下の前歯にすき間ができること)などの影響が顕著。25~30ヶ月使った子どもでは、約半数に開咬や上顎突出(いわゆる出っ歯)が見られたそうです。

おしゃぶりの使用期間と咬合関係

石川朋穂、高田貴奈ほか:おしゃぶりについての実態調査―第4報
2歳6ヶ月児のおしゃぶりの使用状況と咬合について―,小児歯科学雑誌44(3):434-438,2006.

歯のかみ合わせにトラブルが起こると、上手にかめないだけでなく、体の不調を起こすなど、さまざまな問題の引き金になるという話も・・・。おしゃぶりが癖にならない程度に上手に利用して、早めにやめるのがよさそうですね。(取材・文・ひよこクラブ編集部)

■監修:井上美津子先生
昭和大学歯学部 小児成育歯科学講座客員教授。専門は小児歯科学。小児科と小児歯科の保健検討委員会のメンバーとして、おしゃぶりについての考え方と策定に携わられています。

■参考:『ひよこクラブ』2018年3月号「ネットの育児情報 掘り下げ解説『これってどうなの?』に答えます! 」

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