「おしゃぶり使用率が高いアメリカ」山田ローラさんの日米子育てリポート
2015年にラグビー日本代表の山田章仁選手と結婚、2016年9月に男の子と女の子の双子を出産したモデルの山田ローラさん。日米のハーフでご実家がアメリカにあります。そんなローラさんが、アメリカの子育て事情や、日米の育児の違いなどをリポート。今回は、「使っていいの?」「やめどきは?」などとママたちが迷いがちな「おしゃぶり」についてです。
■前回のリポートはこちら→「アメリカで人気のニューボーンフォト」山田ローラさんの日米子育てリポート
おしゃぶりにはメリットもたくさん⁉
妊娠中、アメリカへ里帰りしたときに驚いたのが、赤ちゃんにおしゃぶりを使用している頻度です。日本ではおしゃぶりはなかなか見かけないし、お店でもほんの数種類しかなく、私も別に使わなくていいと思っていました。歯並びが悪くなる、言葉が遅くなる、やめるときが大変などデメリットのうわさしか聞かなかったため、双子が生まれても使わない方針でいました。
でも、無事に出産を終えて双子が入院している部屋にいると、最初の段階で看護師さんにおしゃぶりを使ってもいいか聞かれました。どうやら、おしゃぶりにはメリットもたくさんあるそうです。
精神的に安定して眠れ、口の筋力トレーニングにも効果的
赤ちゃんはママのおなかの中で、口をもぐもぐ動かしながら吸う練習をしているみたいで、その名残で誕生後も寝ているときなどに口をもぐもぐします。早産だった双子には、入院中におなかの中となるべく近い環境で過ごしてほしいので、もぐもぐを促すためにもおしゃぶりの使用を推薦されました。精神的にも安心するらしく、ちゃんと睡眠ができるそうです。
ほかにも、お口の筋力トレーニング目的で使うこともあるみたいです。双子の退院までの目標は、自力でミルクを飲むことでした。哺乳びんでもおっぱいでも、吸う力がなければ意味がないため、おしゃぶりで慣れさせる必要もありました。おしゃぶりを使わなくてもいいけど、使ったほうがいっぱい練習できるため、早く退院することにもつながるそうです。
当時は最速で双子を退院させたかったので、迷いなくおしゃぶりを使用しました。最初は、お口の中に異物があるのをどうしたらいいかわからずに、すぐポロッと落としてしまっていましたが、看護師さんが何回も正しい位置(舌の上)に優しく直してくれるうちに、徐々に双子も慣れてきました。そして、初めてちゃんとおっぱいを数回吸ったときは感動し、退院への第一歩をやっと踏み出せた気持ちでした。
お店にはおしゃぶりの種類もいっぱい!
病院で支給されたおしゃぶりを参考に、自宅で使うものを購入しようとお店に行ってみました。すると、びっくり! 棚一面にびっしりと並び、種類がありすぎて、どれが双子に合っているのかまったくわかりませんでした。アメリカではそれだけおしゃぶりの需要があるようです。月年齢別に0~3ヶ月、3~6ヶ月、6ヶ月以降と種類分けされており、お口の成長に合わせて大きさやかたさが違います。あとは乳首部分の形の違いも。山田家の双子でも好みが違い、娘は平らな形しか受けつけず、息子はオールマイティーでした。
後日、私がおしゃぶりに対して抱いていた疑問を看護師さんに聞いてみました。歯並びに関しては、2~3歳くらいまでに卒業していれば問題はないそう。ただ、赤ちゃんの吸う力が強ければ、早めの卒業がいいと考えられているそうです。言葉が遅くなるリスクは少しあるようですが、長時間の使用を控えたり、適齢期に卒業ができていたりすれば大丈夫みたいです。
おしゃぶりにはメリットもたくさんあるようですが、やはりママたちに共通する悩みが「卒業のタイミング」。双子の卒業目標は1歳6ヶ月と決めているため、最近では使用頻度を徐々に減らしています。しかし、これから飛行機に乗る機会が何度かあるため、耳抜きにおしゃぶりは必須アイテム! 新しい耳抜き方法を考える日が近づいてきました
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日本ではデメリットもよく聞くおしゃぶりですが、アメリカではそれほど否定的ではなく、むしろ推奨する考えもあるよう。アメリカのママたちも積極的に使っているみたいですね。赤ちゃんの寝かしつけや、グズったときのあやしアイテムとしても便利なおしゃぶり。やめどきや使用頻度に気をつけながら、上手に育児に取り入れていけるといいですね。(取材・ひよこクラブ編集部)
Profile●山田ローラ
1988年9月23日生まれ。アメリカで大学卒業後、日本でモデルデビュー。2015年3月にラグビー日本代表の山田章仁選手と結婚。2016年9月に双子のブライス・光一郎くんとグレース・桜子ちゃんを出産。LINE BLOG:山田ローラオフィシャルブログ
Instagram:@lauraelinas