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正社員?パート?在宅ワーク?あなたに合う育児と両立させる働き方

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metamorworks/gettyimages

現代は専業主婦より共働き世帯の方が多く、特に年代別では若い世代は圧倒的に共働き世帯が多いです。そんな共働き夫婦の大きな関心事は、子育てと仕事の両立でしょう。パパがフルタイムで働いている場合、ママはどのような働き方を選択すれば良いのでしょうか? 考え方や希望によって、正社員・パート・在宅ワークのどの働き方が適しているかを社会保険労務士の鈴木啓介さんに伺いました。

鈴木 啓介
社会保険労務士
民間企業時代、販売促進や経理・財務を担当。 子どもが生まれたことを機に社会保険労務士を目指す。夫婦共に実家に頼れなかったが、夫婦共にフルタイム正社員として仕事と育児を両立。毎日の保育園の送り迎えをしつつ、子育て期に社会保険労務士となる。経験を活かし、社会保険労務士事務所コルトスを開業。現在、2児の父。
https://www.sr-koulutus.com/

関連:働くママの味方? リモートワークのメリット・デメリット

フルタイム勤務のままワークライフバランス実現(正社員)

現在は、さまざまな職場で育児と仕事の両立がしやすい環境が少しずつ整ってきています。制度的な環境整備に加えて、政府が働き方改革を進めていることで働く男性の意識や企業文化にも変化が見られます。つまり、これからは夫婦が共に正社員として働き、夫婦が共に育児をしていくことが当たり前の働き方になりつつあるのです。
育児期間でも、仕事を通して自己の成長を望む人は正社員としての働き方が合うでしょう。しかも近年は多くの企業が、子育て期だからこその視点やアイデアを活かした女性リーダーに期待しています。
正社員として仕事と育児を両立するためには、職場で子どもの急な体調不良に休みを取ることができる「子の看護休暇」や、残業が難しい場合は「所定外労働の免除」、フルタイムではなく勤務時間を短くしたい場合は「育児短時間勤務」などの制度を利用することができます。
男性は体の変化がない分、女性に比べて育児に対する意識に差があることがあります。しかし、ママが育児や家事を一人で抱え込まずに、家庭では夫との役割分担をしっかり決めて、育児や家事を共有しましょう。男性も子どもと接する時間が多くなれば、労働観が変化していくはずです。
また、ファミリーサポート制度や病児保育などへ登録するなど、自分以外の育児資源の確保をすることが大切です。

託児しながら短い勤務時間で働きたい(パート)

現実的に夫の育児参加や実家のサポート等が望めない場合、パートタイマーという選択もあります。育児期間はとにかく予想外の出来事が続きます。その点で、パートはフルタイム労働の正社員と比較すると、育児の時間を確保しやすいため、育児を充実させて、かつ楽しむ余裕も生まれます。なかなか予測がつかない育児期間は、しっかりと子どもの面倒を見たいという方にはパートタイマーが向いていると言えます。
パートを選ぶ際には、就職活動で苦労して入った会社のキャリアや、やりがいを見つけた仕事に対して、さまざまな思いを抱えることがあるかもしれません。しかしそのようなときに、フルタイムの正社員と仕事の質や量を比べず、自分のペースを保つことが大切です。その上で将来的に正社員を望む場合は、いつフルタイム正社員へ転換したいのか、しっかりとキャリアプランを練ることです。
パートタイマーという選択で得られる自由な時間を有効活用して、育児期間が終わるころに役立つスキルを身に付けておくこともおすすめです。大変な育児をしているママだからこそ、仕事という子どもと離れた別の世界を持つことは精神的な助けにもなるはずです。

在宅勤務制度を活用して両立したい(在宅ワーク)

大企業やテレワークの環境整備が進んでいる企業を中心に、在宅ワーク(在宅勤務)という働き方が普及してきています。在宅ワークのメリットは、通勤の必要がなくなった分、育児や家事をする時間が増えるため、仕事と育児を両立しやすいことです。そのため、子どもの近くにいながら働きたいという方には、この在宅ワークという働き方が合うでしょう。ただし、自宅で仕事をするということは生活する場所と働く場所が一体のため、子どもの世話や家事をしながら仕事をするとなれば、かえって仕事の能率が下がる人もいると思いますので、在宅勤務に向いているのは環境に左右されず、仕事のオンとオフの切り替えがしっかりできる方と言えます。与えられた仕事量を短時間で終わらせるように自分で創意工夫ができれば、在宅ワークは自由な時間を作りだすこともできます。将来的には在宅勤務ができると介護の両立にも役立つため、普段からセルフマネジメントを意識すると、新しい働き方にも応用できることでしょう。

在宅ワークで仕事をする際には、契約を結んだ会社の就業規則をよく確認してください。なぜなら、会社外で働くことは自宅での仕事を監視する人がいない、労働時間の把握が難しいという理由により「事業場外みなし労働時間制」が採用されている場合があります。この事業場外みなし労働時間制はパソコン等で常時やりとりができる状態では採用できませんが、会社が労働時間の把握が難しい場合は就業規則で定める時間を働いたとみなすものです。つまり育児や家事で仕事を中断しながら10時間働いても、8時間働いたものとみなされてしまいますので注意してください。

ここでは、正社員、パート、在宅ワークの働き方を取り上げて見てきました。働き方の選択は、間接的に子どもの生活や今後の人生にも影響します。夫婦で「私たちはどんな働き方が良いのか」をよく考え、よく話し合うことで家族にとってよりよい働き方を選択してください。

関連:子どものそばで働ける!?保育園併設型「コワーキングスペース」のメリットとは?

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