何ヶ月から?持ち物は?初めての一時保育
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いつからどうやって預けるの?通常の保育園との違いは?知っているようで知らない一時保育。利用の基準や条件、申し込みや持ち物までを見てみましょう!保育士の相原里沙さんに伺いました!
相原 里紗
保育士・のあそびっこプロジェクト 主宰
(株)オールアバウトを経て国家試験で保育士に。親子×のあそび×地域を軸とした「のあそびっこプロジェクト」他、親子向けイベントを多数企画・運営している。1歳男児の母。
のあそびっこプロジェクト
どんな人がいつから利用できる?一時保育のキホン
「働いてないし、一時保育なんて関係ないでしょ?」と思っている人も多いはず。でも、一口に一時保育と言っても、いろいろなパターンがあって、もちろん、父母のリフレッシュの為に預けられる一時保育もあります。
ただ、預ける理由、期間、赤ちゃんの月齢によってもどのサービスをどこで申し込めばいいのか、解りにくく、自治体が行っているもの、個別の園が行っているものなど、設置主体も様々です。少しわかりにくいですが、自分に合ったものを見つけてみましょう!
各自治体の保育サービス。一時保育・緊急一時保育・リフレッシュ保育
自治体が行っている一時保育は、主に3つの種類があります。
一つ目は非定型保育事業の一時保育。主に保護者の就労・就学により断続的に保育が必要になる場合に利用できます。自治体によって異なりますが、保育園の入園規定に満たない勤務日数(週2、週3など)の利用ができます。
緊急一時保育は、通院や出産(里帰り含む)、介護など、一定期間一時的に保育が必要な場合に利用でき、必要な期間内であれば保育園の開園時に毎日利用が可能です。
両者ともに、「必要と認められる時間」の預かりとなるので保育時間は個別に調整となります。
リフレッシュ保育は、美容院に行ったり、映画を見たりと親のリフレッシュのために利用できます。他の2つと比較して、月の利用日数が決まっていたり、利用可能時間が短かったりと制限が付いている場合もあります。
主に、保育園や子育て支援センターに、「一時保育クラス」として単独のクラスが併設されており、開園は8時〜17時の前後1時間程度の自治体が多いようです。
それぞれの自治体によって保育料や、対象年齢も違ってきますので、まずはご自身の自治体にどこでどんなサービスがあるのか、HPなどで確認をしてみてください。難しい場合は自治体に相談もできますよ。
個別対応の私立園も!条件もそれぞれ
自治体設置の保育サービスは、金額も低めに設定されていて人気が高く、埋まっていて預けられる日数が少なかったり、自治体によっては対象年齢が1歳以降だったりと、ニーズに合わない場合もあります。そんな場合には、私立園の一時保育を利用するという手段もあります。認可外、認証園ではもちろん、認可園の場合でも、私立は基本的には直接申し込みの直接対応です。預ける理由も問わないところが多く、自治体の保育サービスに条件が合わない場合でも、個別に相談してトライしてみてくださいね。
事前の手続きが必要!余裕を持って申請しよう
いつどこで申し込めばいい?書類の準備はひとしごと
預けたい保育園が決まったら、自治体設置の園でも、基本的には個別の園に申し込みをすることになります。
1問い合わせ
預けたい園に電話・もしくは訪問で問い合わせをします。書類を受け取る必要があるので、電話の場合はいずれにせよ後日訪問が必要です。
預ける日数や理由を頭の中に準備して行くと、その場でもスムーズに書類を受け取ることが出来ます。
2 書類記入
保育申請書類、家庭状況調査票、健康の記録、災害時引き渡しカード、緊急連絡カード等、書類は多岐にわたります。就労の場合、保育申請書類に会社の就労証明などが必要だったりと、外部に依頼する場合もあるので、余裕を持って準備するようにしましょう。家庭状況調査票、健康の記録は母子手帳とにらめっこ。思ったよりも集中する時間が必要になります。
3 書類提出・申し込み
書類を提出すると、日程を確認して申し込みをすることができます。ここで初めて、利用日の確保が出来るので、予定が決まっている場合には早めに書類を提出しましょう。
4 面談
親子で面談を必要とするところも。基本的には提出した書類に沿って、子どもの状況を話します。気になることがある場合はこの時点で相談を。
5 利用開始
利用日までに持ち物を準備して利用開始です。
緊急一時保育の場合は別ですが、手続きの関係上「利用開始日の○日前までに面談(申し込み)」と決まっているところもあるので、早め早めに申請をすることをお勧めします!
園見学はしっかりと。可能なら慣らし保育も検討しよう
一時保育とは言っても、1日子どもを預かってもらう場所。出来ればいくつか園を見学して、1日の流れを聞いたり、園の様子を見たりして安心して預けられるところにお願いしたいですね。また、一時保育は慣らし保育(半日程度から園の生活に慣れる)を設定していないところもあります。子どもの環境適応のためにも、もし期間に余裕があれば、園と相談して慣らし保育を検討してみてくださいね。
いよいよ当日。持ち物と心構えは?
持ち物準備も余裕を持って!買い出しが必要なものも。前日は記名の嵐
活動の合間や食事後の着替え、活動の切り替え時のオムツ交換…保育園の生活の中では、頻繁に着替えやオムツ替えをするため、思った以上に洋服やオムツの枚数が必要です。また、手拭きタオルや口ふきタオル、エプロン、お昼寝の時のパジャマに、布団代わりのバスタオルなど、普段の生活では使っていないものも。ゴミの持ち帰り用にビニール袋やゴミ袋などが必要な場合もあります。さらに、基本的には全ての持ち物に記名が必須!前日慌てないために、余裕を持って準備しておくことをお勧めします。
送迎時間・方法を事前にシミュレーション。ベビーカー?車?電動自転車?
一時保育は通常の保育園と違って、物を園に置いておくことができず毎回大荷物。それを抱えて、雨の日も風の日も子どもを連れて往復をするのは想像以上に大変です。駐車場の有無やベビーカー置き場の有無によっても動線が変わったり、パパが送ってママが迎えに行く、など、家族内での連携が必要になる場合も。どうやって送迎するのかを考えておきましょう。
ママパパが安心して送り出すことが一番大切!離れている時間を楽しもう
いろいろ考えて申し込んだはずなのに、いざ一時保育!となると、子どもが泣いたり親が寂しくなったりして離れがたくなってしまうもの。でも大丈夫、ママとパパが保育園を信頼して安心して送り出し、「離れている時間」をお互いが楽しむことで、親子の新しい関係性が出来てきますよ!
預けることへの抵抗感に加えて、手続きや申し込みの煩雑さもあり、なかなか一歩が踏み出しにくい一時保育。しっかり調べて上手に利用して、親も子も充実した毎日を過ごしましょう!
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